1級土木施工管理技士 第一次検定のうち、軌道構造と維持管理の問題です(分野:専門土木・重要度B)。一問一答5問 → 四肢択一7問の順に解き、解答・解説は各問題の下を開いて確認してください。
本問題集は2026年10月10日時点の内容で作成しています。技術基準・仕様書等は各問題に示した版・対象によります。試験実施機関が示す法令等の基準日とは異なる場合があります。
一問一答(○×)
難易度:★☆☆
問1:軌間は、左右のレール頭部の外側同士の間隔として捉える。
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正解:×
正解は×です。レール頭部の内側同士の間隔です。中心同士や外側同士の距離と区別します。測定深さの固定値を本問では指定していません。
根拠:鉄道総研 ワンポイント基礎知識 軌間 冊子30/PDF1。
難易度:★☆☆
問2:普通レールの継目は列車通過時の衝撃を生じやすく、部材負荷や乗り心地などの面で保守上の弱点となる。
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正解:○
正解は○です。継目をロングレール化する背景の一つです。継目の有無だけで軌道全体の安全性が決まるとする説明ではありません。
根拠:鉄道総研 レール軸力測定法 冊子28/PDF1。
難易度:★☆☆
問3:有道床軌道の整正には、MTT(マルチプルタイタンパ)等でレール位置を直し、道床をつき固める方法が用いられる。
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正解:○
正解は○です。バラスト道床の整正に用いる機械の機能です。全ての軌道変位に唯一適用できる補修方法という意味ではありません。
根拠:鉄道総研 ワンポイント基礎知識 軌道の保守 冊子40/PDF1。
難易度:★★☆
問4:ロングレールの温度が高いときは、道床の横抵抗力を低くするほど座屈に対する抵抗が高くなるため、道床をかく拌して緩めることが望ましい。
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正解:×
正解は×です。高温時の圧縮軸力に対しては道床横抵抗力等を健全に保つ必要があります。夏場の道床かく拌等には制限が設けられます。作業可否の具体的温度を全国固定値として示した問題ではありません。
根拠:鉄道総研 レール軸力測定法 冊子28〜29/PDF1〜2。
難易度:★☆☆
問5:レール頭頂面の波状摩耗による周期的な凹凸は、騒音や振動の原因となり、削正により補修する方法がある。
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正解:○
正解は○です。波状摩耗の凹凸を取り除く補修の基本です。全てのき裂を同じ深さの削正で除去できるという意味ではありません。
根拠:鉄道総研 レール波状摩耗の成長機構と進展過程の解明 成果の要旨・レール波状摩耗の補修。
四肢択一
難易度:★★☆
問6:バラスト軌道のまくらぎと道床の役割の組合せとして、適当なものはどれか。
- まくらぎ:レールを支持・保持し荷重を道床へ伝える/バラスト道床:まくらぎの位置を保持し荷重を路盤へ分散
- まくらぎ:路盤の上でまくらぎからの荷重を分散する/バラスト道床:レールを直接固定してレールから荷重を受ける
- まくらぎ:レールを支持・保持し荷重を道床へ伝える/バラスト道床:レールを直接固定してレールから荷重を受ける
- まくらぎ:路盤の上でまくらぎからの荷重を分散する/バラスト道床:まくらぎの位置を保持し荷重を路盤へ分散
【第6問:正解と解説】
正解:1
正解は1です。レール→まくらぎ→道床→路盤の荷重伝達と、各段階での位置保持を区別します。
根拠:鉄道総研 ワンポイント基礎知識 まくらぎ:冊子38/PDF1(RRR2007年8月、冊子38/PDF1。荷重支持・伝達とレール位置保持の原理。)
https://bunken.rtri.or.jp/doc/fileDown.jsp?RairacID=0004004521
鉄道総研 ワンポイント基礎知識 道床と路盤:冊子38/PDF1(RRR2007年9月、冊子38/PDF1。基本機能だけ。旧分類体系を現在の全事業者へ適用しない。)
https://bunken.rtri.or.jp/doc/fileDown.jsp?RairacID=0004004546
1:正しい。レール→まくらぎ→道床→路盤の荷重伝達と、各段階での位置保持を区別します。
2:誤り。レール→まくらぎ→道床→路盤の荷重伝達と、各段階での位置保持を区別します。
3:誤り。レール→まくらぎ→道床→路盤の荷重伝達と、各段階での位置保持を区別します。
4:誤り。レール→まくらぎ→道床→路盤の荷重伝達と、各段階での位置保持を区別します。
難易度:★☆☆
問7:軌道の基本構造について、スラブ軌道の説明として適当なものはどれか。
- コンクリートまくらぎをバラスト道床で支持する構造を、そのままスラブ軌道と呼ぶ。
- バラスト道床に代えてコンクリートスラブ等でレールを支持する構造の一つである。
- バラスト道床の厚さを増すことを、スラブによる支持と同じ構造として扱う。
- レール締結装置が同じなら、バラスト道床かスラブ支持かによらず同じ道床構造として扱う。
【第7問:正解と解説】
正解:2
正解は2です。スラブ等で支持する、バラスト軌道と異なる構造です。
根拠:鉄道総研 ワンポイント基礎知識 鉄道の軌道構造 冊子32/PDF1。
1:誤り。まくらぎの材質ではなく、バラスト道床かスラブ等による支持かを区別します。
2:正しい。スラブ等で支持する、バラスト軌道と異なる構造です。
3:誤り。バラストの厚さを変えることと、スラブ支持へ変えることは異なります。
4:誤り。締結装置が同じであっても、レールを支える道床構造の違いは残ります。
難易度:★★☆
問8:次の記述のうち、適当なものはいくつあるか。
ア:軌道変位には軌間・水準・高低・通り・平面性の5種類がある。
イ:高低変位はレールの長さ方向の左右の凹凸を表す。
ウ:カントを設けていない水平な直線区間で、左右レールの高さの差は水準の変位を捉える量である。
エ:通り変位はレールの長さ方向の左右の凹凸を表す。
- 1個
- 2個
- 3個
- 4個
【第8問:正解と解説】
正解:3
正解は3です。変位の名称と測る方向を区別します。
根拠:鉄道総研 ワンポイント基礎知識 軌道の保守 冊子40/PDF1;鉄道総研 ワンポイント基礎知識 軌道の保守 冊子40/PDF1(独自与件の差は計算で検証)。
1:誤り。適当なのはア・ウ・エの3個です。
2:誤り。適当なのはア・ウ・エの3個です。
3:正しい。適当なのはア・ウ・エの3個です。
4:誤り。適当なのはア・ウ・エの3個です。
記述別照合:
ア:正しい。これらを測定して必要な整正を行う
イ:誤り。高低は上下の凹凸であり、左右は通りで捉える
ウ:正しい。設計上の左右高低差が0である条件を明示している
エ:正しい。高低の上下方向と区別する
難易度:★☆☆
問9:独自の軌間測定例で、設計軌間を1,067mm、頭部内側間の実測値を1,071mmとする。軌間変位を「実測値−設計値」と定義したときの値はどれか。与件は正確値、丸めなし。整備基準への適否は問わない。
- +2,138mm。
- −4mm。
- +1,071mm。
- +4mm。
【第9問:正解と解説】
正解:4
正解は4です。1,071−1,067=+4mmです。符号は実測値が広いことを表します。
根拠:鉄道総研 ワンポイント基礎知識 軌道の保守 冊子40/PDF1(独自与件の差は計算で検証)。
1:誤り。差ではなく二つの距離を足しています。
2:誤り。差を取る順序が逆です。
3:誤り。実測距離そのものを答えています。
4:正しい。実測値から設計値を引いています。
難易度:★☆☆
問10:軌道のねじれを捉える独自の2点測定例である。2点は5m離れ、水準を「左レール高さ−右レール高さ」と定義する。前点の水準は+3mm、後点は−2mmであった。2点の水準差の絶対値はいくらか。5mはこの例の与件であり全国規定の測定間隔ではない。与件は正確値、丸めなし。
- 5mm。
- 1mm。
- −5mm。
- 25mm。
【第10問:正解と解説】
正解:1
正解は1です。|−2−(+3)|=5mmです。符号付き水準の差を取り、最後に絶対値にします。
根拠:鉄道総研 ワンポイント基礎知識 軌道の保守 冊子40/PDF1(差の計算は計算で検証)。
1:正しい。2点の水準差の大きさです。
2:誤り。符号を無視した3−2を計算しています。
3:誤り。差の絶対値を問うため負値にはなりません。
4:誤り。間隔5mを再び掛ける操作は不要です。
難易度:★★☆
問11:締結装置等で伸縮を拘束されたロングレールについて、温度と軸力の説明として適当なものはどれか。
- 温度上昇では引張、温度低下では圧縮の軸力を生じ得るため、設定温度を管理する。
- 温度上昇では圧縮、温度低下では引張の軸力を生じ得るため、設定温度を管理する。
- 温度変化があっても軸力は生じないため、設定温度は保守上の管理対象から外す。
- 設定温度は軸力が最大となる温度であり、軸力0の温度を意味しない。
【第11問:正解と解説】
正解:2
正解は2です。設定温度を基準として、上昇側で圧縮、低下側で引張の軸力を考えます。座屈と破断等の双方に注意します。
根拠:鉄道総研 レール軸力測定法 冊子28〜29/PDF1〜2。
1:誤り。圧縮と引張の向きが逆です。
2:正しい。拘束された熱伸縮による軸力の向きです。
3:誤り。伸縮拘束により温度による軸力が生じます。
4:誤り。設定温度は軸力0となるレール温度です。
難易度:★★☆
問12:軌道変位の検査と整備の基本として適当なものはどれか。
- 軌道の見た目が同じなら、距離や高さの変位を測定する必要はなくなる。
- 軌道検測車で測った値には、整備の判断に利用する意味がない。
- 人力による測定器や軌道検測車で変位を測り、所定の整備基準に従って整正を行う。
- 検査方法が複数あることを理由に、測定値と整備基準を比較しない。
【第12問:正解と解説】
正解:3
正解は3です。測定器や軌道検測車で把握し、事業者の整備基準に従い整備します。
根拠:鉄道総研 ワンポイント基礎知識 軌道の保守 冊子40/PDF1。
1:誤り。見た目だけで必要な検測を省けません。
2:誤り。検測結果は整備の判断に用います。
3:正しい。測定と所定基準による整備を組み合わせます。
4:誤り。測った変位を基準に照らして整備します。
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