1級土木施工管理技士 第一次検定のうち、山岳トンネルの掘削工法と切羽管理の問題です(分野:専門土木・重要度B)。一問一答8問 → 四肢択一6問の順に解き、解答・解説は各問題の下を開いて確認してください。
本問題集は2026年10月10日時点の内容で作成しています。技術基準・仕様書等は各問題に示した版・対象によります。試験実施機関が示す法令等の基準日とは異なる場合があります。
一問一答(○×)
難易度:★☆☆
問1:JICA公開報告「ベトナム国 南北高速鉄道情報収集・確認調査」の工法整理を踏まえ、全断面工法には、比較的安定した地山で機械化による省力化や急速施工を図りやすい利点がある。
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正解:○
正解は○です。公開整理の適用性と利点です。不良地山が挟まる場合等には工法変更の準備も必要です。
根拠:JICA ベトナム国 南北高速鉄道情報収集・確認調査 ファイナル・レポート 表4.8、冊子4-12/PDF12。
難易度:★☆☆
問2:ベンチカットは上半先進の掘削工法として扱われ、ロングベンチ・ショートベンチ・ミニベンチ等に区分される。
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正解:○
正解は○です。北陸の掘削工法の分類とJICAの工法整理に基づきます。
根拠:北陸地方整備局 道路設計要領 第10章トンネル 10-4、冊子10-11/PDF11;JICA ベトナム国 南北高速鉄道情報収集・確認調査 ファイナル・レポート 表4.8、冊子4-12/PDF12。
難易度:★☆☆
問3:JICA公開報告「ベトナム国 南北高速鉄道情報収集・確認調査」の工法整理を踏まえ、側壁導坑を先行し、導坑断面の一部を側壁コンクリートとして施工する方法には、支持力や偏圧への抵抗を期待するものがある。
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正解:○
正解は○です。全ての側壁導坑でコンクリート施工を必須とする意味ではありません。
根拠:JICA ベトナム国 南北高速鉄道情報収集・確認調査 ファイナル・レポート 表4.8、冊子4-13/PDF13。
難易度:★☆☆
問4:国交省「土木工事共通仕様書(案)」令和8年3月版による場合、トンネル掘削では掘削速度を優先し、地山が緩んでも過度の爆破によって余掘りを増やす方法を基本とする。
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正解:×
正解は×です。地山を緩めず、過度の爆破を避け、余掘りを少なくするよう施工します。
根拠:国交省 土木工事共通仕様書(案)第10編第6章第3節 10-6-3-2第1項。
難易度:★☆☆
問5:全断面工法とは、トンネル断面を上半と下半に分割し、上半の掘削を先に進める工法の名称である。
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正解:×
正解は×です。全断面工法は断面全体を1回で掘削する工法です。上半・下半に分けるベンチカット工法と区別します。適用には切羽の安定等の地山条件を確認します。
根拠:
林野庁 林道技術基準 掘削工法:林道技術基準の解説、掘削2(1)、冊子168/PDF168
https://www.rinya.maff.go.jp/j/sekou/kizyun/attach/pdf/gijutu_kijun-65.pdf
鉄道・運輸機構 JRTT鉄道・運輸機構だより71 後志トンネル:後志トンネルの全断面工法とベンチカットの説明
https://www.jrtt.go.jp/project/working-report/hokkaido/no71/
難易度:★☆☆
問6:トンネルの中壁分割工法では、トンネルを大きく左右に分割して掘削・切拡げする。
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正解:○
正解は○です。切羽の自立性や地表沈下等を考慮して検討する断面分割の方法です。上下に分けるベンチカット工法と区別します。
根拠:
林野庁 林道技術基準 掘削工法:林道技術基準の解説、掘削2(4)、冊子168/PDF168
https://www.rinya.maff.go.jp/j/sekou/kizyun/attach/pdf/gijutu_kijun-65.pdf
難易度:★☆☆
問7:トンネルの掘削方式の選定では、発破や機械のほか、加背が小さく機械を持ち込めない等のやむを得ない条件で、人力掘削を限定的に検討する場合もある。
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正解:○
正解は○です。林道技術基準の解説は、人力掘削を他方式では不利となる施工条件等に限定して選ぶことを説明しています。発破か機械の二つしか存在しないという分類ではありません。
根拠:
林野庁 林道技術基準 掘削工法:4-5 1、冊子167/PDF167、及び用語定義冊子154
https://www.rinya.maff.go.jp/j/sekou/kizyun/attach/pdf/gijutu_kijun-65.pdf
日本原子力研究開発機構 地層処分研究開発用語集 TBM:用語集(た行)トンネルボーリングマシン、Web本文141–143行
https://www.jaea.go.jp/04/tisou/reference/yougo/yougo_ta.html
難易度:★☆☆
問8:TBMは、カッターヘッドを回転させて岩盤を圧砕・切削し、坑道の全断面を一度に掘削する機械である。
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正解:○
正解は○です。自由断面掘削機を用いて部分ごとに掘削する方法と、掘削機構の区別を確認します。断面全体を1回で掘る全断面工法という施工の区分と、TBMという機械の名称も区別します。
根拠:
林野庁 林道技術基準 掘削工法:4-5 1、冊子167/PDF167、及び用語定義冊子154
https://www.rinya.maff.go.jp/j/sekou/kizyun/attach/pdf/gijutu_kijun-65.pdf
日本原子力研究開発機構 地層処分研究開発用語集 TBM:用語集(た行)トンネルボーリングマシン、Web本文141–143行
https://www.jaea.go.jp/04/tisou/reference/yougo/yougo_ta.html
四肢択一
難易度:★★☆
問9:国交省「土木工事共通仕様書(案)」令和8年3月版による場合、掘進中、現地の岩の区分が設計図書の境界と一致しないことが分かった。工法・支保の検討として適当なものはどれか。
- 地山の観察・計測結果、断面等を踏まえて協議し、方法や支保の適否を見直す。
- 当初の境界線を優先して、現地で確認した地山の違いは記録・検討に用いない。
- 断面の大きさや形状は掘削工法の選定と無関係なので、地山条件だけで固定する。
- 同じ名称のトンネル工事なら、他現場の支保構造を地山条件の検討なしにそのまま使う。
【第9問:正解と解説】
正解:1
正解は1です。正しい。現地の地山と設計の差を協議し、観察・計測に応じて検討します。
根拠:北陸地方整備局 道路設計要領 第10章トンネル 10-4、冊子10-11/PDF11;国交省 土木工事共通仕様書(案)第10編第6章第3節 10-6-3-2第7項;北陸地方整備局 道路設計要領 第10章トンネル 10-5-1、冊子10-14/PDF14;北陸地方整備局 道路設計要領 第10章トンネル 10-4・10-5-1、冊子10-11・14/PDF11・14。
1:正しい。現地の地山と設計の差を協議し、観察・計測に応じて検討します。
2:誤り。現地と不一致の場合は協議します。
3:誤り。断面等も総合して選びます。
4:誤り。地山・断面等の条件を検討します。
難易度:★★☆
問10:JICA公開報告「ベトナム国 南北高速鉄道情報収集・確認調査」の工法整理を踏まえ、全断面施工中に切羽条件が悪化した場合の補助ベンチ付全断面工法について、適当な説明はどれか。
- 補助ベンチを設ける判断を、以後の地山条件悪化への適応性を確認したことと同じに扱う。
- 全断面施工が困難になった場合の対応候補だが、補助ベンチでも切羽が自立しない条件では段取り替えの制約を考慮する。
- 補助ベンチで施工できた時点の実績を、切羽条件がさらに悪化した後も同じ段取りが適用できる根拠とする。
- 地山条件の変化への工法変更を、現在の施工段取りと独立したものとして変更の難しさを計画に反映しない。
【第10問:正解と解説】
正解:2
正解は2です。対応できる条件と、条件悪化時の段取り替えの制約を合わせて検討します。
根拠:JICA ベトナム国 南北高速鉄道情報収集・確認調査 ファイナル・レポート 表4.8、冊子4-12/PDF12。
1:誤り。補助ベンチでも自立しない条件となる場合があり、以後の適応性も別に検討します。
2:正しい。対応できる条件と、条件悪化時の段取り替えの制約を合わせて検討します。
3:誤り。現在の施工実績だけで、悪化後の切羽安定や工法変更の容易さを保証しません。
4:誤り。施工中の段取り替えの難しさを計画で考慮する必要があります。
難易度:★★☆
問11:JICA公開報告「ベトナム国 南北高速鉄道情報収集・確認調査」の表4.8による、ミニベンチの変位抑制上の利点と施工上の制約の組合せはどれか。
- 利点:インバートの閉合を遅らせやすい。制約:作業空間が狭く機械使用が制限される。
- 利点:インバートの早期閉合がしやすい。制約:作業空間による機械の制約は生じない。
- 利点:インバートの早期閉合がしやすい。制約:作業空間が狭く機械使用が制限される。
- 利点:インバートの閉合を遅らせやすい。制約:作業空間による機械の制約は生じない。
【第11問:正解と解説】
正解:3
正解は3です。ショートベンチよりさらに変位抑制を要する場合等に、利点と施工制約を比較します。
根拠:JICA ベトナム国 南北高速鉄道情報収集・確認調査 ファイナル・レポート 表4.8、冊子4-12〜13/PDF12〜13。
1:誤り。変位抑制に関する利点はインバートの早期閉合です。
2:誤り。作業空間が狭く、使用機械に制約がある点を考慮します。
3:正しい。ショートベンチよりさらに変位抑制を要する場合等に、利点と施工制約を比較します。
4:誤り。閉合の利点と作業空間の制約の両方が逆です。
難易度:★★☆
問12:JICA公開報告「ベトナム国 南北高速鉄道情報収集・確認調査」の工法整理を踏まえ、大断面で比較的不良な地山を対象とし、地表沈下の抑制を図る中壁分割工法の検討として適当なものはどれか。
- 左右へ分割して掘削するが、中壁を撤去した後も支持状態は撤去前と同じとして変形を評価する。
- 中壁を設けることを、掘削断面を左右に分割せず全断面を同時に施工する方法として計画する。
- 施工中の切羽安定を確認すれば、中壁撤去時の変形も同じ確認で済んだと扱う。
- 左右の断面分割で切羽安定を図り、地表沈下の抑制を検討するとともに中壁撤去時の変形にも留意する。
【第12問:正解と解説】
正解:4
正解は4です。分割による効果と、撤去時の留意点を合わせています。指定資料では不良地山・小土被り等の条件で検討します。
根拠:JICA ベトナム国 南北高速鉄道情報収集・確認調査 ファイナル・レポート 表4.8、冊子4-13/PDF13。
1:誤り。中壁撤去による支持状態の変化と変形を考慮します。
2:誤り。中壁分割は断面を左右に分けて施工する工法です。
3:誤り。切羽の安定と中壁撤去時の変形は段階が異なる確認です。
4:正しい。分割による効果と、撤去時の留意点を合わせています。指定資料では不良地山・小土被り等の条件で検討します。
難易度:★★☆
問13:JICA公開報告「ベトナム国 南北高速鉄道情報収集・確認調査」の工法整理を踏まえ、掘削方式の区別として適当なものはどれか。
- 発破と自由断面掘削機による機械掘削を区別し、発破の適用可能な地質の例には硬岩〜中硬岩が挙げられる。
- 自由断面掘削機による機械掘削を発破の一種とし、両者の区別を掘削断面の大きさだけで行う。
- 硬岩〜中硬岩を発破の対象外とし、指定表の適用地質を軟弱地盤だけへ置き換える。
- 自由断面掘削機ではカッターによる掘削ではなく火薬の爆発を主な切削機構とする。
【第13問:正解と解説】
正解:1
正解は1です。指定表の方式の区別と、発破の適用地質の例を対応させています。
根拠:JICA ベトナム国 南北高速鉄道情報収集・確認調査 ファイナル・レポート 表4.7、冊子4-11/PDF11。
1:正しい。指定表の方式の区別と、発破の適用地質の例を対応させています。
2:誤り。機械掘削と発破は掘削の機構が異なり、断面の大小だけの区別ではありません。
3:誤り。指定表は発破の適用可能な地質に硬岩〜中硬岩を挙げています。
4:誤り。自由断面掘削機による機械掘削と、火薬による発破を混同しています。
難易度:★★☆
問14:JICA公開報告「ベトナム国 南北高速鉄道情報収集・確認調査」の表4.7による、シールド方式の適用地質の整理と特徴の組合せとして適当なものはどれか。この資料の例示を問うもので、全機種の施工可能範囲を保証するものではない。
- 適用可能な地質の例:中硬岩から軟弱地盤。都市部の利点:騒音・振動が少ない。
- 適用可能な地質の例:硬岩のみ。都市部の利点:騒音・振動が少ない。
- 適用可能な地質の例:中硬岩から軟弱地盤。都市部の利点:騒音・振動の大きさを利用する。
- 適用可能な地質の例:硬岩のみ。都市部の利点:騒音・振動の大きさを利用する。
【第14問:正解と解説】
正解:1
正解は1です。指定報告の地質の整理と都市部での利点です。全機種の適用を保証する説明ではありません。
根拠:JICA ベトナム国 南北高速鉄道情報収集・確認調査 ファイナル・レポート 表4.7、冊子4-11/PDF11。
1:正しい。指定報告の地質の整理と都市部での利点です。全機種の適用を保証する説明ではありません。
2:誤り。指定表は中硬岩から軟弱地盤を挙げています。
3:誤り。都市部での利点は騒音・振動の少なさであり、その大きさではありません。
4:誤り。地質の例と都市部の利点の両方が指定表と異なります。
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