1級土木施工管理技士 第一次検定のうち、港湾の防波堤・ケーソン施工の問題です(分野:専門土木・重要度B)。一問一答4問 → 四肢択一9問の順に解き、解答・解説は各問題の下を開いて確認してください。
本問題集は2026年10月10日時点の内容で作成しています。技術基準・仕様書等は各問題に示した版・対象によります。試験実施機関が示す法令等の基準日とは異なる場合があります。
一問一答(○×)
難易度:★☆☆
問1:ケーソン足元の被覆石・根固ブロック等は、足元の基礎を保護する役割を持つ。
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正解:○
正解は○です。被覆石も基礎保護の構成部分です。ゆるみを残すことを目的とする施工ではありません。
根拠:八戸港湾・空港整備事務所 防波堤のつくり方 被覆石・根固ブロックの工程;港湾工事共通仕様書 第1編5-15-2、冊子1-167/PDF226頁。
難易度:★☆☆
問2:国交省「港湾工事共通仕様書」令和8年3月版による場合、製作を完了したケーソンには、監督職員の指示する位置・内容により、ケーソン番号や吃水目盛等を表示する。
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正解:○
正解は○です。製作後の識別と吃水の確認に用いる表示です。ここでは乾舷や復原性の計算条件を補っていません。
根拠:港湾工事共通仕様書 第1編5-7-2第7項(7)、5-7-3第5項(7)・第6項(9)、PDF215・217〜218頁。
難易度:★☆☆
問3:防波堤の構造形式には、直立堤・傾斜堤・混成堤のほか、消波ブロック被覆堤などがある。
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正解:○
正解は○です。国交省の港辞典の分類と神戸港湾空港技術調査事務所の構造説明に対応します。消波ブロック被覆堤は、直立堤や混成堤の前面へ消波ブロックを設ける形式です。
根拠:
九州地方整備局港湾空港部 港辞典 は~わ 防波堤:港辞典 防波堤
https://www.pa.qsr.mlit.go.jp/yougo/minato_02.html
神戸港湾空港技術調査事務所 防波堤:代表的な防波堤の構造、消波ブロック被覆堤
https://www.pa.kkr.mlit.go.jp/kobegicyo/technology/breakwater/breakwater.html
難易度:★★☆
問4:捨石等のマウンドの上に直立部を置く混成堤は、水深の大きな海域でも適用の候補となる。水深の増加に伴って断面幅や石材所要量が大きくなりやすい傾斜堤とは、構造形式を分けて比較する。
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正解:○
正解は○です。国総研の研究報告は、大水深条件でも適用可能な混成堤と、深くなると断面が大きくなる傾斜堤の特徴を区別しています。混成堤が地盤等の条件によらず最適という意味ではありません。
根拠:
国総研プロジェクト研究報告61号 港湾分野における技術・基準類の国際展開方策に関する研究:(2)防波堤の調査結果a)、冊子30/PDF35
https://www.nilim.go.jp/lab/bcg/siryou/kpr/prn0061pdf/kp0061.pdf
四肢択一
難易度:★★☆
問5:国交省「港湾工事共通仕様書」令和8年3月版による場合、ケーソン基礎の捨石マウンドの均しとして適当なものはどれか。
- 荒均しという名称なら、捨石のゆるみを残してもよい。
- 本均し・荒均しのそれぞれを、設計図書の精度でゆるみなく堅固に施工する。
- 本均しを行う場合は、設計図書の均し精度を確認対象から外す。
- 設計精度の照合を、ケーソン据付後の外観の確認だけで代える。
【第5問:正解と解説】
正解:2
正解は2です。本均し・荒均しの区分があり、いずれもゆるみのない堅固な施工と設計図書の精度を確認します。全国一律の許容差をここで補いません。
根拠:港湾工事共通仕様書 第1編5-6-4第3・4項、冊子1-154/PDF213頁。
1:誤り。荒均しもゆるみなく堅固に施工します。
2:正しい。共通する施工品質と指定精度の確認です。
3:誤り。設計図書の均し精度によります。
4:誤り。外観の確認だけで均し精度の確認を代えません。
難易度:★★☆
問6:国交省「港湾工事共通仕様書」令和8年3月版による場合、次の記述のうち、適当なものはいくつあるか。
ア:フローティングドックによる進水前に、ケーソンが浮上するための水深を確保する。
イ:フローティングドックは一方に偏らないよう注水・沈降させる。
ウ:ケーソンが自力浮上する前は、引船等で引き出さない。
エ:斜路、ドライドック、吊降しによる進水は規定されず、進水方式はフローティングドックだけである。
- 1個
- 2個
- 3個
- 4個
【第6問:正解と解説】
正解:3
正解は3です。進水方式と、その方式に対応する安全条件を確認します。 アは正:方式に対応する進水条件。 イは正:偏った注水を避ける。 ウは正:自力浮上を待つ条件。 エは誤:5-7-3第4項に複数の進水方式がある。
根拠:港湾工事共通仕様書 第1編5-7-3第4項(7)(8)、冊子1-157/PDF216頁;港湾工事共通仕様書 第1編5-7-3第4項(4)〜(7)、冊子1-157/PDF216頁。
1:誤り。適当な記述はア・イ・ウの3個です。
2:誤り。適当な記述はア・イ・ウの3個です。
3:正しい。適当な記述はア・イ・ウの3個です。
4:誤り。適当な記述はア・イ・ウの3個です。
難易度:★★☆
問7:国交省「港湾工事共通仕様書」令和8年3月版による場合、ケーソンのえい航・据付けの計画として適当なものはどれか。
- 気象海象はえい航前に調査し、その結果を据付前の調査にも代用する。避難対策は事前に定める。
- 気象海象はえい航・据付前に調査する。えい航の避難対策は出航後に警報が出た時点で初めて定める。
- 気象海象は据付前だけ調査し、えい航時の安定は離岸前の外観の確認で代える。
- えい航・据付前に気象海象を調査して適切な時期を選び、えい航時の避難対策を事前に定める。
【第7問:正解と解説】
正解:4
正解は4です。作業時期・安全・据付精度を気象海象に対応させ、えい航の避難に備えます。
根拠:港湾工事共通仕様書 第1編5-7-3第6項(3)(5)(7)(9)、冊子1-158〜159/PDF217〜218頁;港湾工事共通仕様書 第1編5-7-2第1項(2)、5-7-3第6項(3)・第7項(2)、PDF214・217・219頁;港湾工事共通仕様書 第1編5-7-3第7項(2)、冊子1-160/PDF219頁。
1:誤り。えい航と据付の各作業について、適切な時期の判断のため気象海象を調査します。
2:誤り。えい航の避難対策は事前に定めます。出航後に初めて決める扱いではありません。
3:誤り。えい航にも気象海象と安定の確認が必要で、外観確認はその代替ではありません。
4:正しい。作業時期・安全・据付精度を気象海象に対応させ、えい航の避難に備えます。
難易度:★☆☆
問8:国交省「港湾工事共通仕様書」令和8年3月版による場合、ケーソン据付けの出来形管理表で、据付位置等を設計値と比べる記録項目の組合せとして適当なものはどれか。
- 法線に対する出入り・据付目地間隔・天端高さ。
- コンクリートのスランプ・空気量・塩化物量。
- 浚渫土の粒度・含水比・有機物量。
- 鉄筋の引張強さ・伸び・化学成分。
【第8問:正解と解説】
正解:1
正解は1です。様式5-2-1には法線に対する出入り、据付目地間隔、天端高さ等の設計値と実測値を記録します。材料試験の数値とは別の確認です。
根拠:港湾工事共通仕様書 出来形管理・様式5-2-1、冊子3-107/PDF448頁。
1:正しい。据付けの位置や形状に関係する記録です。
2:誤り。コンクリートの品質項目との混同です。
3:誤り。土質の調査項目との混同です。
4:誤り。鉄筋材料の品質項目との混同です。
難易度:★★☆
問9:国交省「港湾工事共通仕様書」令和8年3月版による場合、ケーソン据付時の注水中、同じ基準面から測った各室水位が2.4m、3.0m、3.5mとなった。水位の最大差と「各室の水位差1m以内」の条件だけに関する判定はどれか。単位はm、与件を正確値とし丸めず、姿勢や他の安全条件は別途確認する。
- 最大差0.6mで、条件以内である。
- 最大差1.1mで、条件を超える。
- 最大差0.5mで、条件以内である。
- 最大差1.1mだが、1m以内を満たす。
【第9問:正解と解説】
正解:2
正解は2です。最大差は3.5−2.4=1.1mです。1m以内の条件を0.1m超えています。隣り合う水位の差だけで判定しません。
根拠:港湾工事共通仕様書 第1編5-7-3第7項(3)、冊子1-160/PDF219頁;八戸港湾・空港整備事務所 防波堤のつくり方 注水・据付の工程。
1:誤り。2.4mと3.0mの差だけを取っています。
2:正しい。最高水位と最低水位の差で比較します。
3:誤り。3.0mと3.5mの差だけを取っています。
4:誤り。1.1mは1mを超えます。
難易度:★★☆
問10:国交省「港湾工事共通仕様書」令和8年3月版による場合、設計で砂・石材等を中詰材に指定したケーソンへ中詰めを行う。適当な施工はどれか。
- 設計が指定した砂・石材等とは別の材料を、材料確認なしで投入する。
- 指定材料であれば、一室を先に満杯にして他室との高さの差を大きく保つ。
- 指定材料を使い、各室の中詰高さの差、本体の損傷、目地への詰まりに注意して投入する。
- 据付目地を中詰材で閉塞させることを投入の目標とする。
【第10問:正解と解説】
正解:3
正解は3です。指定材料を使用し、各室の中詰高さに差を生じさせないよう投入します。本体を傷めず、目地へ中詰材が詰まることも防ぎます。
根拠:神戸港湾空港技術調査事務所 防波堤 ケーソン式混成堤の特徴;港湾工事共通仕様書 第1編5-3-10、冊子1-131〜132/PDF190〜191頁;港湾工事共通仕様書 第1編5-3-10第1項(2)(3)、冊子1-132/PDF191頁。
1:誤り。設計で指定した材料を使用する条件に反しています。
2:誤り。各室の中詰高さに差を生じさせないようにします。
3:正しい。材料と投入時の条件を併せて守ります。
4:誤り。目地へ中詰材を詰まらせないようにします。
難易度:★★☆
問11:神戸港湾空港技術調査事務所公開「防波堤」(2019年4月1日更新)の代表的な構造の説明について、次の記述のうち、適当なもののみを全て挙げた組合せはどれか。
ア:混成堤は捨石基礎とその上の直立部を組み合わせる。
イ:ケーソン式混成堤では、直立部として箱状の鉄筋コンクリート製ケーソンを用いる。
ウ:消波ブロック被覆堤は、直立堤又は混成堤の前面に消波ブロックを設ける形式である。
エ:消波ブロック被覆堤は、前面のブロックで波のエネルギーを増大させることを目的とする。
- イ・ウ
- ア・イ
- ア・ウ
- ア・イ・ウ
【第11問:正解と解説】
正解:4
正解は4です。構成材料だけでなく、捨石と直立部及び消波工の配置と役割を区別します。 アは正:混成堤の基本構造。 イは正:代表的な混成堤。 ウは正:被覆堤の構成。 エは誤:波のエネルギーを減らす側の機能。
根拠:神戸港湾空港技術調査事務所 防波堤 ケーソン式混成堤 概要・特徴;神戸港湾空港技術調査事務所 防波堤 代表的な防波堤の構造。
1:誤り。適当な記述はア・イ・ウです。
2:誤り。適当な記述はア・イ・ウです。
3:誤り。適当な記述はア・イ・ウです。
4:正しい。適当な記述はア・イ・ウです。
難易度:★☆☆
問12:国交省「港湾工事共通仕様書」令和8年3月版による場合、ケーソン据付け後の中詰めと蓋コンクリートの進め方として適当なものはどれか。
- 据付後は速やかに中詰めし、中詰終了後は速やかに蓋コンクリートを施工する。
- 蓋コンクリートを先に閉じてから、指定した砂・石材等の中詰めを開始する。
- 注水で据え付けたので、設計で定めた中詰めを省略する。
- 中詰めが終われば、蓋コンクリートは必要性を確認せず長期に未施工とする。
【第12問:正解と解説】
正解:1
正解は1です。本体据付後は速やかに中詰めし、中詰終了後は速やかに蓋コンクリートを施工します。注水して据え付けただけで中詰め工程まで終えたことにはなりません。
根拠:港湾工事共通仕様書 第1編5-7-3第7項・5-3-10第1項(1)、PDF219〜220・190頁;八戸港湾・空港整備事務所 防波堤のつくり方 注水・据付・中詰の工程;港湾工事共通仕様書 第1編5-3-11第1項(2)、冊子1-132/PDF191頁。
1:正しい。前後の工程と速やかな施工の規定に合います。
2:誤り。中詰終了後に蓋コンクリートを施工します。
3:誤り。注水と中詰めは別工程です。
4:誤り。中詰終了後は速やかな施工を求めます。
難易度:★★☆
問13:国交省「港湾工事共通仕様書」令和8年3月版による場合、ケーソンのえい航・回航について、次の記述のうち適当なもののみを全て挙げた組合せはどれか。注水時の据付作業は対象に含めない。
ア:えい航前の排水中、各室の最大水位差0.8mは、同版の1m以内という条件を満たす。
イ:回航前の排水中、各室の最大水位差1.0mちょうどは、同版の上限に含まれる。
ウ:ケーソンのえい航では、対角線方向に引くことを避ける。
エ:えい航前の排水で、各室の最大水位差1.2mも1m以内の条件を満たす。
- ア・イ
- ア・イ・ウ
- イ・ウ・エ
- ア・ウ・エ
【第13問:正解と解説】
正解:2
正解は2です。ア・イ・ウが適当です。えい航・回航前の排水でも各室水位差は1m以内で、1mちょうどを含みます。エの1.2mは超過します。ケーソンは対角線方向へ引きません。
根拠:港湾工事共通仕様書 第1編5-7-3第6項(4)(15)、冊子1-158〜159/PDF217〜218頁;港湾工事共通仕様書 第1編5-7-3第6項(10)、冊子1-159/PDF218頁。
1:誤り。ウも適当です。
2:正しい。ア・イ・ウが適当でエは不適当です。
3:誤り。アが欠け、エは上限を超えます。
4:誤り。イが欠け、エは上限を超えます。
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