1級土木施工管理技士 第一次検定のうち、鋼橋の溶接施工と検査の問題です(分野:専門土木・重要度B)。一問一答6問 → 四肢択一10問の順に解き、解答・解説は各問題の下を開いて確認してください。
本問題集は2026年10月10日時点の内容で作成しています。技術基準・仕様書等は各問題に示した版・対象によります。試験実施機関が示す法令等の基準日とは異なる場合があります。
一問一答(○×)
難易度:★☆☆
問1:R8共通仕様書の鋼桁の溶接前処理では、溶接部の黒皮・さび・油・塗料等を除去し、溶接線周辺を十分に乾燥させる。
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正解:○
正解は○です。R8共通仕様書の鋼桁の溶接前処理では、溶接部の黒皮・さび・油・塗料等を除去し、溶接線周辺を十分に乾燥させる。
根拠:国交省 土木工事共通仕様書(案)工場製作工(共通):3-2-12-3第1項(9)①(令和8年3月。3-2-12-2/3。工場溶接の材料・組立溶接・予熱・端部・検査の対象を保持。)
https://www.mlit.go.jp/tec/r08dobokukoujikyoutsuusiyousyo/honbun03_syo02_setsu12.html
難易度:★☆☆
問2:国交省「土木工事共通仕様書(案)」令和8年3月版による場合、鋼桁の溶接施工計画には、材料・作業者資格・継手・施工環境や条件に加え、検査方法と不適合品の取扱いも記載する。
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正解:○
正解は○です。所要の溶接品質を確保するためにこれらを施工計画書へ記載します。
根拠:国交省 土木工事共通仕様書(案)工場製作工(共通) 3-2-12-3第1項(3)①。
難易度:★☆☆
問3:国交省「土木工事共通仕様書(案)」令和8年3月版による場合、被覆アーク溶接棒やサブマージアーク溶接のフラックスは指定表に従って乾燥させ、低水素系とそれ以外を常に同一の乾燥条件と決めつけない。
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正解:○
正解は○です。材料の種類に応じた指定の乾燥条件を守ります。全温度・時間の暗記を問うものではありません。
根拠:国交省 土木工事共通仕様書(案)工場製作工(共通) 3-2-12-2第4・5項、表3-2-44・45。
難易度:★☆☆
問4:国交省「土木工事共通仕様書(案)」令和8年3月版による場合、現場溶接では、風がアークへ影響しないように防風設備を設ける。
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正解:○
正解は○です。作業場所の風に対する設備を整えます。
根拠:国交省 土木工事共通仕様書(案)現場継手工 3-2-3-23第9項(4)。
難易度:★★☆
問5:国交省の土木工事共通仕様書(案)令和8年3月版では、工場で行う主要部材の完全溶込み突合せ継手の所定の抜取り検査について、放射線透過試験・超音波探傷試験を定めている。割れの全線肉眼検査だけで内部きずの所定検査を代える扱いではない。
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正解:○
正解は○です。割れの全線肉眼検査と、内部きずに対する所定の非破壊検査は区別します。工場と現場、部材・継手の区分や指示による扱いも確認します。
根拠:
国交省 土木工事共通仕様書R8 第3編2章12節 工場製作工:3-2-12-3第1項(11)①・④・⑥、表3-2-51
https://www.mlit.go.jp/tec/r08dobokukoujikyoutsuusiyousyo/honbun03_syo02_setsu12.html
難易度:★★☆
問6:低水素系被覆アーク溶接棒の吸湿は、溶着金属の水素量や耐割れ性に関係せず、乾燥・保管条件を定める理由にはならない。
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正解:×
正解は×です。吸湿による拡散性水素量の増加は耐割れ性を低下させる原因となり、ブローホールやピットの原因にもなります。材料の種類に応じた乾燥・保管条件で管理します。
根拠:
日本溶接協会 溶接情報センター Q-01-01-13 溶接棒の吸湿への注意:Q-01-01-13 本文、登録2012年6月
https://www-it.jwes.or.jp/qa/details.jsp?pg_no=0010010130
遅れ割れ防止のための溶接棒湿分管理 溶接学会誌65巻8号1996年:遅れ割れ防止のための溶接棒湿分管理、溶接学会誌65巻8号1996年、冊子616/PDF1、第2節
https://www.jstage.jst.go.jp/article/qjjws1943/65/8/65_8_616/_pdf/-char/ja
四肢択一
難易度:★★☆
問7:国交省「土木工事共通仕様書(案)」令和8年3月版による場合、溶接線の割れの検査として適当なものはどれか。
- 溶接線全線を肉眼で検査し、判定困難な箇所には磁粉探傷又は浸透探傷を行う。
- 内部きずの超音波探傷を行えば、割れの全線肉眼検査はその結果から確認したものと扱う。
- 割れの肉眼検査は溶接線の代表区間とし、全線に対する確認は内部きず検査の記録で代える。
- 判定困難な割れについて、磁粉・浸透探傷ではなく溶接ビードの寸法測定だけで有無を決める。
【第7問:正解と解説】
正解:1
正解は1です。割れの全線肉眼検査と、判定困難な場合の追加確認の方法です。
根拠:国交省 土木工事共通仕様書(案)工場製作工(共通) 3-2-12-3第1項(11)④(冊子3-147/PDF341)。
1:正しい。割れの全線肉眼検査と、判定困難な場合の追加確認の方法です。
2:誤り。内部きずの検査と、溶接線の割れの肉眼検査は確認対象・方法が異なります。
3:誤り。割れは溶接線全線が対象で、代表区間の検査だけへ縮小しません。
4:誤り。判定困難な割れは磁粉又は浸透探傷で確認します。寸法測定だけではその確認の代わりになりません。
難易度:★★☆
問8:国交省「土木工事共通仕様書(案)」令和8年3月版による場合、鋼桁の予熱の標準を適用するときの考え方として適当なものはどれか。
- 表の適用条件:鋼種と板厚が同じなら溶接方法・PCMの条件は確認しない/母材の予熱範囲:溶接線の片側100mm範囲
- 表の適用条件:鋼種・溶接方法・板厚・PCM等を確認/母材の予熱範囲:溶接線の両側100mm範囲
- 表の適用条件:鋼種・溶接方法・板厚・PCM等を確認/母材の予熱範囲:溶接線の片側100mm範囲
- 表の適用条件:鋼種と板厚が同じなら溶接方法・PCMの条件は確認しない/母材の予熱範囲:溶接線の両側100mm範囲
【第8問:正解と解説】
正解:2
正解は2です。指定表の適用条件と、溶接線両側100mmの母材という範囲を確認します。
根拠:国交省 土木工事共通仕様書(案)工場製作工(共通):3-2-12-3第1項(8)、表3-2-48〜50(令和8年3月。3-2-12-2/3。工場溶接の材料・組立溶接・予熱・端部・検査の対象を保持。)
https://www.mlit.go.jp/tec/r08dobokukoujikyoutsuusiyousyo/honbun03_syo02_setsu12.html
1:誤り。指定表の適用条件と、溶接線両側100mmの母材という範囲を確認します。
2:正しい。指定表の適用条件と、溶接線両側100mmの母材という範囲を確認します。
3:誤り。指定表の適用条件と、溶接線両側100mmの母材という範囲を確認します。
4:誤り。指定表の適用条件と、溶接線両側100mmの母材という範囲を確認します。
難易度:★★☆
問9:国交省「土木工事共通仕様書(案)」令和8年3月版による場合、次の記述のうち、適当なもののみを全て挙げた組合せはどれか。
ア:現場溶接で雨天のおそれがある場合も、作業条件を整えられるかの検討対象となる。
イ:雨上がり直後なら乾燥状態等の確認は無条件に不要となる。
ウ:強風でもアークへの影響を防ぐ措置なしに必ず溶接してよい。
エ:防風・予熱等で作業条件を整えられる場合を除き、該当する不適当気象条件下の現場溶接は行わない。
- ア・ウ
- ア・イ
- ア・エ
- イ・ウ
【第9問:正解と解説】
正解:3
正解は3です。全ての悪天候を例外なしの絶対禁止とはせず、所要の作業条件を確保できるかを区別します。
根拠:国交省 土木工事共通仕様書(案)現場継手工 3-2-3-23第9項(5);国交省 土木工事共通仕様書(案)現場継手工 3-2-3-23第9項(1)(5)。
1:誤り。適当な記述はア・エです。
2:誤り。適当な記述はア・エです。
3:正しい。適当な記述はア・エです。
4:誤り。適当な記述はア・エです。
記述別照合:
ア:正しい。気象条件の原則と設備・予熱等の例外を分ける
イ:誤り。雨上がり直後も規定の気象条件に含まれる
ウ:誤り。防風設備等で作業条件を整える必要がある
エ:正しい。原則と例外を合わせて判断する
難易度:★★☆
問10:国交省「土木工事共通仕様書(案)」令和8年3月版による場合、溶接の低気温条件の説明として適当なものはどれか。
- 工場予熱表で「予熱なし」なら、室温5℃以下でも加熱に関する注を確認しなくてよい。
- 気温5℃以下なら、設備・予熱の有無を問わず全工場・全現場の溶接を絶対禁止する。
- 現場の禁止条件は5℃未満なので、5℃ちょうどは対策不要である。
- 現場継手の気温5℃以下には作業条件を整える例外があり、工場の予熱表の「予熱なし」にも5℃以下なら20℃程度へ加熱する注がある。
【第10問:正解と解説】
正解:4
正解は4です。正しい。現場の気象条件と工場の表注を分け、例外・境界を保持します。
根拠:国交省 土木工事共通仕様書(案)現場継手工 3-2-3-23第9項(5)④;国交省 土木工事共通仕様書(案)工場製作工(共通) 表3-2-48注。
1:誤り。5℃以下は20℃程度へ加熱する注があります。
2:誤り。対象も例外も異なり絶対禁止へ一般化できません。
3:誤り。条件は5℃以下で、5℃を含みます。
4:正しい。現場の気象条件と工場の表注を分け、例外・境界を保持します。
難易度:★★☆
問11:国交省共通仕様書(案)令和8年3月版による開先溶接等で、原則として設けるエンドタブの目的と、溶接後の処理の組合せはどれか。
- 目的:始終端を部材上に入れない。処理:ガス切断で除きグラインダ仕上げする。
- 目的:始終端を部材上に入れない。処理:取付けたまま本部材の一部として残す。
- 目的:始終端を部材上に集中させる。処理:ガス切断で除きグラインダ仕上げする。
- 目的:始終端を部材上に集中させる。処理:取付けたまま本部材の一部として残す。
【第11問:正解と解説】
正解:1
正解は1です。始終端を部材上へ入れないために設け、溶接後に除去・仕上げを行います。
根拠:国交省 土木工事共通仕様書(案)工場製作工(共通) 3-2-12-3第1項(9)②。
1:正しい。始終端を部材上へ入れないために設け、溶接後に除去・仕上げを行います。
2:誤り。原則の処理はガス切断による除去とグラインダ仕上げです。
3:誤り。目的が逆で、始終端を部材上に入れないためのものです。
4:誤り。目的と溶接後の処理の両方を取り違えています。
難易度:★★☆
問12:国交省「土木工事共通仕様書(案)」令和8年3月版による場合、本溶接の一部となる組立溶接の施工として適当なものはどれか。
- 本溶接と同等の技能を持つ者が行い、組立溶接用の溶接棒は搬入時の確認だけで本溶接と同様の管理に代える。
- 本溶接と同等の技能を持つ者が行い、溶接棒も本溶接と同様に管理する。
- 組立てを行う経験があれば、本溶接と同等の溶接技能を有する者の確認に代えられる。
- 本溶接の技能者が後から確認すれば、組立溶接を実施する者の同等技能の確認に代えられる。
【第12問:正解と解説】
正解:2
正解は2です。本溶接へ取り込まれる組立溶接に、同等の技能と溶接棒管理を確保します。
根拠:国交省 土木工事共通仕様書(案)工場製作工(共通) 3-2-12-3第1項(7)。
1:誤り。本溶接の一部となる組立溶接の溶接棒も、本溶接と同様に管理します。
2:正しい。本溶接へ取り込まれる組立溶接に、同等の技能と溶接棒管理を確保します。
3:誤り。一般的な組立経験ではなく、本溶接と同等の技能を持つ者が行う条件です。
4:誤り。後の確認だけを、実施する者の技能の条件に置き換えません。
難易度:★★☆
問13:国交省「土木工事共通仕様書(案)」令和8年3月版による場合、組立溶接で厚い方の板厚を12.0mmとし、脚長は4mm以上を満たす。長さについて第1項(7)の板厚条件による短縮を用いる場合、選べる最小長さはどれか。板厚以外の別の短縮条件は用いない。与件は正確値、丸めなし。
- 80mm。
- 40mm。
- 50mm。
- 120mm。
【第13問:正解と解説】
正解:3
正解は3です。正しい。厚い方の板厚12mm以下の条件を満たし50mm以上にできます。
根拠:国交省 土木工事共通仕様書(案)工場製作工(共通) 3-2-12-3第1項(7)。
1:誤り。通常の80mm原則であり、本問の条件で選べる最小値ではありません。
2:誤り。短縮時の50mm下限を満たしません。
3:正しい。厚い方の板厚12mm以下の条件を満たし50mm以上にできます。
4:誤り。条件内で選べる最小値ではありません。
難易度:★★☆
問14:国交省「土木工事共通仕様書(案)」令和8年3月版による場合、工場の主要部材の完全溶込み突合せ継手等の検査について、誤っているものはどれか。別途指示はないものとする。
- 割れを肉眼で判定しにくい場合は磁粉又は浸透探傷で確認する。
- 対象の突合せ継手は表3-2-51によるグループごとに1継手を抜取り非破壊検査する。
- 溶接線の割れの肉眼検査は全線を対象とする。
- 全ての溶接継手の全線を必ず超音波探傷しなければならず、表による抜取りは一切ない。
【第14問:正解と解説】
正解:4
正解は4です。正解の選択肢の説明が誤りです。誤り。全継手全線の一律UTではなく、対象・表・グループによる抜取り等を区別します。
根拠:国交省 土木工事共通仕様書(案)工場製作工(共通) 3-2-12-3第1項(11)①⑥、表3-2-51。
1:正しい。判定困難時の検査方法です。
2:正しい。工場の該当する主要部材の突合せ継手の規定です。
3:正しい。割れの肉眼検査は全線を対象とします。
4:誤り。全継手全線の一律UTではなく、対象・表・グループによる抜取り等を区別します。
難易度:★★☆
問15:国交省「土木工事共通仕様書(案)」令和8年3月版による場合、主桁フランジ・腹板の現場の完全溶込み突合せ継手の非破壊検査の扱いとして適当なものはどれか。
- 高力ボルトのマーキングによる締付け後検査だけで、当該溶接継手の内部検査を代える。
- 工場の表3-2-51のグループ抜取りだけを、そのまま現場の規定として用いる。
- 表3-2-52の現場溶接の非破壊試験の規定による。
- 完全溶込み突合せ継手をすみ肉継手と同じ対象とし、割れの肉眼検査だけを行う。
【第15問:正解と解説】
正解:3
正解は3です。現場の該当する継手は表3-2-52に従います。工場の主要部材に対する表3-2-51のグループ抜取りと対象を分けます。
根拠:国交省 土木工事共通仕様書(案)工場製作工(共通) 3-2-12-3第1項(11)②、表3-2-52。
1:誤り。ボルトの締付け後検査では溶接内部の検査を代替できません。
2:誤り。工場と現場の規定を取り違えています。
3:正しい。対象に対応する現場の表を使います。
4:誤り。継手形式と検査対象が異なります。
難易度:★★☆
問16:R8共通仕様書3-2-12-3第1項(7)の、本溶接の一部となる組立溶接を計画する。厚い方の板厚は14mmとし、すみ肉脚長と長さを次のように計画した。適当な計画はどれか。PCMは溶接われ感受性組成を表し、その他の条件は満たす。
- PCM0.24%:脚長4.0mm・長さ50mm
- PCM0.20%:脚長4.0mm・長さ50mm
- PCM0.24%:脚長4.0mm・長さ70mm
- PCM0.20%:脚長3.5mm・長さ80mm
【第16問:正解と解説】
正解:2
正解は2です。脚長4mm以上と長さの条件を別に確認します。厚い方の板厚12mm以下又はPCM0.22%以下なら長さ50mm以上に短縮できます。板厚14mmでもPCMが条件を満たす第2肢が適当です。
根拠:国土交通省 土木工事共通仕様書(案):3-2-12-3第1項(7)、冊子3-142/PDF336(令和8年3月)
https://www.mlit.go.jp/tec/content/001990182.pdf
1:誤り。板厚とPCMのどちらも短縮条件を満たさず、長さ80mm以上を要します。
2:正しい。板厚は12mmを超えますがPCM0.22%以下なので、脚長4mm以上・長さ50mm以上で適合します。
3:誤り。短縮条件を満たさないため長さ70mmでは不足します。
4:誤り。長さは満たしますが脚長4mm以上の条件に不足します。
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