2級建築施工管理技士 第一次検定「建築学」のうち、セメント・コンクリートの問題です(重要度B)。一問一答4問 → 四肢択一4問の順に解き、解答・解説は各問題の下を開いて確認してください。
一問一答(○×)
重要度:B 難易度:★☆☆
問1:早強ポルトランドセメントは、普通ポルトランドセメントに比べて、初期の強度発現が緩やかなセメントである。
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正解:×
早強ポルトランドセメントは、普通ポルトランドセメントよりも早期に高い強度が得られるセメントです。このため、公共建築工事標準仕様書でも、早強ポルトランドセメントの湿潤養生の期間は3日以上と、普通ポルトランドセメント(5日以上)より短く定められています(一般的な工学知識:北海道大学の講義資料、国土交通省北海道開発局「寒中コンクリート」、標準仕様書表6.7.1)。
重要度:B 難易度:★☆☆
問2:コンクリートの中性化が鉄筋の位置まで進行すると、鉄筋表面の不動態皮膜が失われ、水分と酸素の供給によって鉄筋が腐食しやすくなる。
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正解:○
記述のとおりです。中性化は、空気中の二酸化炭素がコンクリートに侵入し、水酸化カルシウムと反応してアルカリ性が低下する現象です。アルカリ性が失われると鉄筋表面の不動態皮膜が破壊され、水分と酸素の供給によって鉄筋が錆びやすくなります(一般的な工学知識:国土交通省九州地方整備局遠賀川河川事務所の講習資料、近畿地方整備局の資料、大阪工業大学の演習資料)。
重要度:B 難易度:★☆☆
問3:コンクリートの圧縮強度は、水セメント比が大きいほど大きくなる。
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正解:×
コンクリートの圧縮強度は、水セメント比が小さいほど大きくなります(言い換えると、セメント水比が大きいほど大きくなります)。水セメント比が大きい(水が多い)ほど、圧縮強度は小さくなります(一般的な工学知識:北海道大学・大阪工業大学・東京理科大学の講義・演習資料)。
重要度:B 難易度:★☆☆
問4:コンクリートの乾燥収縮は、単位水量が多いほど大きくなる。
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正解:○
記述のとおりです。単位水量が多いほどコンクリート中の自由水が多くなり、乾燥収縮は大きくなります。このため、混和剤を用いるなどして、品質が得られる範囲で単位水量をできるだけ少なくします(一般的な工学知識:国土交通省四国地方整備局の事例集、遠賀川河川事務所の講習資料)。
四肢択一
重要度:B 難易度:★★☆
問5:コンクリート及びセメントの性質に関する記述として、最も適当なものはどれか。
- コンクリートの引張強度は、圧縮強度の1/10程度である。
- コンクリートのヤング係数は、圧縮強度が大きいほど小さくなる。
- コンクリートのクリープとは、一定の持続荷重のもとで、時間の経過とともにひずみが減少していく現象をいう。
- 中庸熱ポルトランドセメントは、普通ポルトランドセメントに比べて、水和熱が大きい。
【第5問:正解と解説】
正解:1
正解は1です。コンクリートの引張強度は圧縮強度に比べて非常に小さく、1/10程度(資料により1/8〜1/13程度)です(一般的な工学知識:大阪工業大学の演習資料、国土技術政策総合研究所資料第330号)。
1:適当です。コンクリートの引張強度は、圧縮強度の1/10程度と小さい値です。
2:不適当です。コンクリートのヤング係数は、圧縮強度が大きいほど大きくなります(大阪工業大学の演習資料、国土交通省中部地方整備局の設計資料)。
3:不適当です。クリープは、一定の持続荷重のもとで、時間の経過とともにひずみ(変形)が増大していく現象です(大阪工業大学の演習資料、建築研究所の資料)。
4:不適当です。中庸熱ポルトランドセメントは、普通ポルトランドセメントに比べて水和熱が小さいセメントです(北海道大学の講義資料、国土交通省中国地方整備局・四国地方整備局の資料)。
重要度:B 難易度:★★☆
問6:コンクリートの材料及び性質に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- AE剤を用いて適切な量の微細な空気泡(エントレインドエア)を連行すると、コンクリートの凍結融解作用に対する抵抗性が向上する。
- 公共建築工事標準仕様書では、マスコンクリートに用いるセメントの種類として、中庸熱ポルトランドセメントや低熱ポルトランドセメントが示されている。
- 中性化は、空気中の二酸化炭素がコンクリート中の水酸化カルシウムと反応し、コンクリートのアルカリ性が低下していく現象である。
- コンクリートの線膨張係数は約1×10⁻³/℃であり、鉄筋の線膨張係数よりはるかに大きい。
【第6問:正解と解説】
正解:4
正解は4です。コンクリートの線膨張係数は約1×10⁻⁵/℃(10×10⁻⁶/℃)で、鉄筋(鋼)の約1.2×10⁻⁵/℃とほぼ等しい値です。約1×10⁻³/℃で鉄筋よりはるかに大きいとする記述が不適当です(一般的な工学知識:国土交通省中部地方整備局「河川構造物の設計」、中国地方整備局の手引き)。
1:適当です。適切な量のエントレインドエアは凍結時の水分の逃げ道となり、凍結融解作用に対する抵抗性(耐凍害性)を高めます(大阪工業大学の演習資料、土木研究所の論文、北海道開発局の資料)。
2:適当です。標準仕様書では、マスコンクリートに用いるセメントとして、普通・中庸熱・低熱ポルトランドセメント、高炉セメントB種、フライアッシュセメントB種及びシリカセメントが示されています(標準仕様書6.13.2(1))。
3:適当です。中性化は、二酸化炭素により水酸化カルシウムが炭酸カルシウムに変化し、アルカリ性(pH)が低下する現象です(大阪工業大学の演習資料、国土交通省の講習資料)。
4:不適当です。コンクリートの線膨張係数は約1×10⁻⁵/℃で、鉄筋とほぼ等しい値です。この性質は、温度変化があっても鉄筋とコンクリートが一体として働ける理由の一つです。
重要度:B 難易度:★★☆
問7:コンクリートの性質に関する次の記述a〜dのうち、適当なものはいくつあるか。
a.水セメント比を小さくすると、コンクリートの圧縮強度は大きくなる。
b.コンクリートの引張強度は、圧縮強度の1/2程度である。
c.コンクリートの乾燥収縮は、単位水量が少ないほど大きくなる。
d.コンクリートに一定の荷重を持続して加えると、時間の経過とともにひずみが増大する。
- 1つ
- 2つ
- 3つ
- 4つ
【第7問:正解と解説】
正解:2
正解は2です。適当なものはaとdの2つです。bは、引張強度は圧縮強度の1/10程度であるため不適当です。cは、乾燥収縮は単位水量が多いほど大きくなるため不適当です(一般的な工学知識:大阪工業大学の演習資料、国土交通省の講習資料・事例集)。
1:不正解です。適当なものはaとdの2つです。
2:正解です。aとd(クリープ)が適当で、b(正しくは1/10程度)とc(正しくは単位水量が多いほど大きい)が不適当です。
3:不正解です。b・cのいずれかを適当と判断しています。bの引張強度は圧縮強度の1/10程度、cの乾燥収縮は単位水量が多いほど大きくなります。
4:不正解です。bとcは不適当です。
重要度:B 難易度:★★☆
問8:セメント及びコンクリートに関する次の文の(A)〜(C)に当てはまる語句の組合せとして、最も適当なものはどれか。
・(A)ポルトランドセメントは、普通ポルトランドセメントに比べて水和熱が小さい。
・中性化は、空気中の(B)の作用により、コンクリートのアルカリ性が失われていく現象である。
・コンクリートのヤング係数は、圧縮強度が大きいほど(C)なる。
- A:中庸熱 B:二酸化炭素 C:大きく
- A:早強 B:二酸化炭素 C:大きく
- A:中庸熱 B:酸素 C:小さく
- A:早強 B:酸素 C:大きく
【第8問:正解と解説】
正解:1
正解は1です。(A)水和熱が小さいのは中庸熱ポルトランドセメントです。(B)中性化は空気中の二酸化炭素の作用によって生じます。(C)コンクリートのヤング係数は、圧縮強度が大きいほど大きくなります(一般的な工学知識:北海道大学の講義資料、国土交通省中国地方整備局の手引き、遠賀川河川事務所の講習資料、大阪工業大学の演習資料)。
1:正解です。A・B・Cのすべてが正しい組合せです。
2:不正解です。早強ポルトランドセメントは早期に高い強度が得られるセメントで、水和熱が小さいセメントではありません。
3:不正解です。中性化の原因は酸素ではなく二酸化炭素で、ヤング係数は圧縮強度が大きいほど大きくなります。
4:不正解です。Aは中庸熱、Bは二酸化炭素です。
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