2級建築施工管理技士 第一次検定「建築学」のうち、木造の構造の問題です(重要度A)。一問一答8問 → 四肢択一4問の順に解き、解答・解説は各問題の下を開いて確認してください。
一問一答(○×)
重要度:A 難易度:★★☆
問1:建築基準法令(令和7年4月施行の改正後の規定)によれば、木造建築物の地震力に対する必要壁量は、各階の床面積に、屋根の重さを「軽い屋根」「重い屋根」に区分して階数ごとに定めた数値を乗じて求める。
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正解:×
改正後の昭和56年建設省告示第1100号では、地震力に対する必要壁量は、各階の床面積に「単位面積当たりの必要壁量」を乗じて求め、その数値は屋根・外壁・床などの固定荷重や積載荷重、太陽光発電設備の荷重など、建築物の荷重の実況に応じて算定式で求めます。「軽い屋根」「重い屋根」の区分で数値を選ぶのは改正前の方式で、改正で廃止されました(建築基準法施行令第46条第4項、昭和56年建設省告示第1100号)。なお、令和8年3月31日までに着工する一定規模以下の建築物には改正前の基準によることができる経過措置がありますが、本問は改正後の規定を問うものです。
重要度:A 難易度:★☆☆
問2:木造建築物の風圧力に対する必要壁量は、各階の床面積に所定の数値を乗じて求める。
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正解:×
風圧力に対する必要壁量は、各階・各方向の見付面積(その階の床面から高さ1.35m以下の部分を除いた面積)に所定の数値を乗じて求めます。床面積を用いるのは地震力に対する必要壁量です。風圧力に対する規定は、令和7年4月施行の改正でも変わっていません(建築基準法施行令第46条第4項、昭和56年建設省告示第1100号)。
重要度:A 難易度:★☆☆
問3:建築基準法施行令によれば、引張力を負担する筋かいには、径9mm以上の鉄筋を使用することができる。
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正解:○
引張力を負担する筋かいは、厚さ1.5cm以上で幅9cm以上の木材、または径9mm以上の鉄筋(これらと同等以上の材料として大臣が定めたもの等を含む)とされています(建築基準法施行令第45条第1項)。
重要度:A 難易度:★★☆
問4:建築基準法施行令によれば、筋かいには欠込みをしてはならないが、筋かいをたすき掛けにするためにやむを得ない場合で、必要な補強を行ったときは、この限りでない。
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正解:○
筋かいへの欠込みは原則として禁止されています。例外は、たすき掛けにするためにやむを得ない場合で、かつ必要な補強を行ったときに限られます(建築基準法施行令第45条第4項)。
重要度:A 難易度:★★☆
問5:建築基準法施行令によれば、階数が2の木造建築物で延べ面積が50m²以内のものは、土台を基礎に緊結しなくてもよい。
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正解:×
土台は基礎に緊結しなければなりません。緊結しなくてよいのは、平家建てで延べ面積が50m²以内の建築物に限られます。階数が2の建築物は、延べ面積が50m²以内でも基礎に緊結する必要があります(建築基準法施行令第42条第2項)。
重要度:A 難易度:★★☆
問6:建築基準法施行令第46条第3項により、床組及び小屋ばり組には木板その他これに類するものを国土交通大臣が定める基準に従って打ち付けることとされており、その基準の一つとして、床組及び小屋ばり組の隅角に火打ち材を使用する方法が定められている。
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正解:○
令第46条第3項は、床組・小屋ばり組に木板等を大臣が定める基準に従って打ち付けること(構造計算で安全を確かめた場合を除く)を求めています。その基準である平成28年国土交通省告示第691号は「次のいずれか」とし、その一つに、床組及び小屋ばり組の隅角に火打ち材を使用することを定めています。他に、所定の板材を所定の方法でくぎ打ちする方法なども定められています。
重要度:A 難易度:★☆☆
問7:建築基準法施行令によれば、隅柱又はこれに準ずる柱を通し柱としなければならないのは、階数が3以上の建築物に限られる。
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正解:×
階数が2以上の建築物の隅柱又はこれに準ずる柱は、通し柱としなければなりません。ただし、接合部を通し柱と同等以上の耐力を有するように補強した場合は、この限りではありません(建築基準法施行令第43条第5項)。
重要度:A 難易度:★★☆
問8:建築基準法施行令によれば、構造耐力上主要な部分である柱、筋かい及び土台のうち、地面から1m以内の部分には、有効な防腐措置を講ずるとともに、必要に応じて、しろありその他の虫による害を防ぐための措置を講じなければならない。
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正解:○
対象は構造耐力上主要な部分である柱・筋かい・土台のうち地面から1m以内の部分で、有効な防腐措置に加え、必要に応じてしろあり等の虫害を防ぐ措置を講じます(建築基準法施行令第49条第2項)。
四肢択一
重要度:A 難易度:★★☆
問9:建築基準法施行令に定める木造の筋かいに関する記述として、最も適当なものはどれか。
- 圧縮力を負担する筋かいは、厚さ1.5cm以上で幅9cm以上の木材を使用したものとしなければならない。
- 引張力を負担する筋かいに木材を使用する場合は、厚さ1.5cm以上で幅9cm以上のものとしなければならない。
- 筋かいの端部は、両端とも、柱と横架材との仕口から離れた位置で柱又は横架材に緊結しなければならない。
- 圧縮力を負担する筋かいには、径9mm以上の鉄筋を使用することができる。
【第9問:正解と解説】
正解:2
正解は2です。引張力を負担する筋かいに木材を使う場合は、厚さ1.5cm以上・幅9cm以上とされています(建築基準法施行令第45条第1項)。
1:不適当です。厚さ1.5cm以上・幅9cm以上は引張力を負担する筋かいの基準です。圧縮力を負担する筋かいは、厚さ3cm以上で幅9cm以上の木材とされています(令第45条第2項)。
2:適当です。令第45条第1項のとおりです。木材のほか、径9mm以上の鉄筋も引張力を負担する筋かいとして使用できます。
3:不適当です。筋かいの両端部は柱やはり等の横架材に金物で緊結し、そのいずれか一方の端部を緊結する位置は、柱と横架材との仕口の部分でなければなりません(令第45条第3項)。
4:不適当です。径9mm以上の鉄筋は、令第45条第1項で引張力を負担する筋かいとして定められているものです。圧縮力を負担する筋かいは、厚さ3cm以上・幅9cm以上の木材等とされています(令第45条第2項)。
重要度:A 難易度:★★☆
問10:建築基準法施行令に定める木造の柱に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- 階数が2以上の建築物における隅柱又はこれに準ずる柱は、接合部を通し柱と同等以上の耐力を有するように補強した場合を除き、通し柱としなければならない。
- 構造耐力上主要な部分である柱の有効細長比は、150以下としなければならない。
- 地階を除く階数が2を超える建築物の1階の構造耐力上主要な部分である柱の張り間方向及び桁行方向の小径は、ただし書に該当する場合を除き、13.5cmを下回ってはならない。
- 柱の小径に基づいて算定した柱の所要断面積の2分の1以上を欠き取る場合に限り、その部分を補強しなければならない。
【第10問:正解と解説】
正解:4
正解は4です。柱の所要断面積の3分の1以上を欠き取る場合は、その部分を補強しなければなりません。「2分の1以上の場合に限り」とするのは誤りです(建築基準法施行令第43条第4項)。
1:適当です。令第43条第5項のとおりです。
2:適当です。有効細長比(座屈長さ÷断面の最小二次率半径)は150以下とされています(令第43条第6項)。
3:適当です。令第43条第2項のとおりです。ただし書は、柱と土台・基礎や横架材をボルト締等で緊結し、構造計算で安全を確かめた場合です。
4:不適当です。補強が必要となるのは、所要断面積の3分の1以上を欠き取る場合です(令第43条第4項)。
重要度:A 難易度:★★☆
問11:木造建築物の耐力壁の量と配置に関する次の記述a〜dのうち、建築基準法令(令和7年4月施行の改正後の規定)に照らして正しいものはいくつあるか。
a.令第46条第2項に該当する場合を除き、階数が2以上又は延べ面積が50m²を超える木造の建築物は、地震力及び風圧力に対して安全となるよう、国土交通大臣が定める基準に従って壁又は筋かいを入れた軸組を設置しなければならない。
b.地震力に対する必要壁量の算定に用いる床面積当たりの必要壁量は、屋根・外壁・床の固定荷重や太陽光発電設備の荷重など、建築物の荷重の実況に応じて算定する。
c.軸組の釣合い配置の確認(いわゆる四分割法)では、側端部分の壁量充足率がいずれも1を超える場合を除き、壁率比(壁量充足率の小さい方を大きい方で除した値)が0.5以上であることを確かめる。
d.側端部分の壁量充足率は、側端部分の必要壁量を側端部分の存在壁量で除して求める。
- 1つ
- 2つ
- 3つ
- 4つ
【第11問:正解と解説】
正解:3
正解は3です。正しいものはa・b・cの3つです。dは、壁量充足率を「存在壁量÷必要壁量」とする定義と逆になっているため誤りです(建築基準法施行令第46条第4項、昭和56年建設省告示第1100号、平成12年建設省告示第1352号)。
1:不適当です。正しいものはa・b・cの3つです。
2:不適当です。正しいものはa・b・cの3つです。
3:適当です。a:令第46条第4項のとおり正しい(第2項の適用除外を除く)。b:改正後の告示第1100号では、荷重の実況に応じて算定式で求めるため正しい(「軽い屋根」「重い屋根」の区分は改正前の方式)。c:平成12年建設省告示第1352号のとおり正しい。d:壁量充足率は存在壁量を必要壁量で除した値なので誤り。
4:不適当です。dは分母と分子が逆で誤りです。
重要度:A 難易度:★★☆
問12:建築基準法施行令に定める木造の構造に関する次の記述a〜dのうち、正しいものの組合せとして、最も適当なものはどれか。
a.構造耐力上主要な部分である柱で最下階の部分に使用するものの下部には土台を設けなければならないが、当該柱を基礎に緊結した場合は、この限りでない。
b.構造耐力上主要な部分である継手又は仕口のボルト締には、ボルトの径に応じ有効な大きさと厚さを有する座金を使用しなければならない。
c.はり、けたその他の横架材には、その中央部附近の上側に耐力上支障のある欠込みをしてはならない。
d.延べ面積が30m²以内の物置には、建築基準法施行令の木造に関する節(第40条から第49条)の規定は適用しない。
- aとb
- aとc
- bとd
- cとd
【第12問:正解と解説】
正解:1
正解は1です。正しいものはaとbです。aは令第42条第1項第1号、bは令第47条第2項のとおりです。
1:適当です。a・bとも正しく、c・dは誤りです。
2:不適当です。cは誤りです。横架材の欠込みが禁止されているのは中央部付近の「下側」です(令第44条)。
3:不適当です。dは誤りです。適用が除外される物置・納屋等は延べ面積10m²以内のものです(令第40条)。
4:不適当です。c(上側ではなく下側。令第44条)、d(30m²ではなく10m²。令第40条)とも誤りです。
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