重要度:A 論点:遺産分割
問160:特別受益と寄与分は、相続開始から長期間が経過した後の遺産分割でも常に考慮されるか。
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特別受益は、共同相続人が被相続人から受けた遺贈や婚姻・養子縁組・生計の資本としての贈与を相続分の算定上考慮する制度であり、寄与分は、共同相続人が被相続人の財産の維持・増加に特別の寄与をした場合にその寄与を相続分へ反映する制度である。原則として、相続開始から10年を経過した後の遺産分割では、特別受益・寄与分を考慮せず法定相続分または指定相続分により分割する。ただし、10年経過前に家庭裁判所へ遺産分割を請求した場合など、民法904条の3所定の例外がある。
重要度:B 論点:相続
問161:相続人ではない親族が、無償で被相続人の療養看護等をして財産の維持・増加に特別の寄与をした場合、どのような請求ができるか。
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被相続人の親族で相続人ではない者が、無償で療養看護その他の労務を提供し、被相続人の財産の維持・増加に特別の寄与をしたときは、相続開始後、相続人に対して寄与に応じた金銭(特別寄与料)の支払いを請求できる。協議が調わないときは家庭裁判所へ処分を請求できるが、相続開始および相続人を知った時から6か月、または相続開始から1年を経過すると請求できない。
重要度:A 論点:配偶者保護
問162:配偶者短期居住権とはどのような権利か。配偶者居住権との違いも述べよ。
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被相続人の配偶者が相続開始時に被相続人所有の建物へ無償で居住していた場合に、遺産分割で建物の帰属が確定する日まで(最低でも相続開始から6か月間)、または建物取得者から消滅の申入れを受けてから6か月間、無償でその建物を使用できる法定の権利である。遺産分割や遺贈等による取得を要する配偶者居住権と異なり、一定の要件を満たせば相続開始により当然に発生し、登記をすることはできない。
重要度:A 論点:相続・登記
問163:遺産分割や遺言によって法定相続分を超える不動産の権利を取得した相続人は、登記なく第三者に対抗できるか。
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法定相続分を超える部分については、登記その他の対抗要件を備えなければ第三者に対抗できない(民法899条の2)。遺産分割による取得だけでなく、相続分の指定や「相続させる」旨の遺言による取得についても、法定相続分を超える部分は登記が必要となる。法定相続分の範囲内は、相続により当然に承継するため登記なく第三者に対抗できる。
重要度:B 論点:遺留分
問164:遺留分は相続開始前と相続開始後に放棄できるか。また、遺留分を放棄すると相続人でなくなるか。
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相続開始前の遺留分放棄は、家庭裁判所の許可を受けた場合に限り有効である。相続開始後は家庭裁判所の許可を要せず放棄できる。遺留分を放棄しても相続人としての地位や法定相続分を失うわけではなく、遺言等によって遺留分を侵害された場合の遺留分侵害額請求権を失うにとどまる。相続放棄とは効果が異なる。

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