重要度:A 論点:契約総論
問86:売買契約の買主は、売主が目的物の引渡しの提供をするまで、代金の支払いを拒めるか。同時履行の関係に立つ組合せの例を挙げよ。
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拒める(同時履行の抗弁権)。同時履行に立つ例=目的物引渡しと代金支払い、契約解除による双方の原状回復義務、弁済と受取証書の交付。立たない例=弁済と債権証書の返還(弁済が先)、敷金返還と建物明渡し(明渡しが先)、被担保債権の弁済と抵当権登記の抹消(弁済が先)。
重要度:B 論点:契約総論
問87:債権者が目的物の受領を拒んだ場合、債務者の保存義務や費用負担はどうなるか。
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受領遅滞後は、債務者の保存義務は自己の財産に対するのと同一の注意(善管注意義務から軽減)で足り、増加した履行費用は債権者の負担となる。また受領遅滞中に双方無責で履行不能となった場合、債権者の責めに帰すべき事由による不能とみなされる(令和2年改正で明文化)。
重要度:B 論点:債務不履行
問88:債務不履行による損害賠償の範囲はどこまで及ぶか。
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通常生ずべき損害(通常損害)が原則。特別の事情によって生じた損害(特別損害)は、当事者がその事情を予見すべきであったときに限り賠償の範囲に含まれる(改正で「予見すべきであった」という規範的要件に)。転売利益の喪失などが特別損害の典型例。
重要度:B 論点:債務不履行
問89:債務不履行に関して債権者にも過失があった場合、裁判所はどう扱うか。不法行為の場合との違いはあるか。
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債務不履行では、裁判所は債権者の過失を考慮して損害賠償の責任および額を「定める」(必要的考慮・免責も可)。不法行為では、被害者の過失を考慮して額を定めることが「できる」(任意的考慮・免責は不可)。必要的か任意的か、免責まで可能かの2点の対比が頻出。
重要度:B 論点:解除
問90:契約が解除された場合の原状回復義務の内容を述べよ。金銭や果実はどう扱うか。
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各当事者は原状回復義務を負い、金銭を返還するときは受領の時からの利息を付し、金銭以外の物を返還するときは受領の時以後に生じた果実も返還する。双方の原状回復義務は同時履行の関係に立つ。解除しても債務不履行による損害賠償請求は妨げられない。

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