宅地建物取引士 権利関係 一問一答 第155問〜第159問|親族・相続

重要度:B 論点:遺産分割

問155:遺産分割前の相続財産は、どのような状態にあるか。共同相続人の1人は自己の持分を処分できるか。

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遺産分割前の相続財産は、共同相続人の共有に属する。各共同相続人は、遺産全体に対する包括的な地位である自己の「相続分」を第三者に譲渡できる。遺産分割前に相続分が第三者へ譲渡された場合、他の共同相続人は、その価額および費用を償還して、譲渡時から1か月以内にその相続分を取り戻すことができる(民法905条)。これは、特定の遺産についての共有持分だけを処分する場合とは区別する。また、遺産分割の遡及効は、分割前に権利を取得した第三者の権利を害することができない。


重要度:A 論点:配偶者保護

問156:配偶者居住権とはどのような権利か。第三者に対抗するには何が必要か。

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被相続人の配偶者が、相続開始時に居住していた建物について、遺産分割または遺贈等により取得し、原則として終身、無償で使用・収益できる権利である。ただし、相続開始時に居住建物が被相続人と配偶者以外の者との共有であった場合には取得できない。譲渡はできず、第三者への対抗要件は登記である。居住建物の所有者は登記を備えさせる義務を負い、建物賃借権と異なり、建物の引渡しだけでは第三者に対抗できない。


重要度:A 論点:遺言

問157:自筆証書遺言の方式を述べよ。財産目録もすべて自書しなければならないか。

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遺言者が全文・日付・氏名を自書し、押印する。ただし平成30年改正により、相続財産の目録は自書不要(パソコン作成・通帳のコピー等でも可。ただし目録の毎葉に署名押印が必要)。法務局の保管制度を利用した自筆証書遺言は家庭裁判所の検認が不要となる点もセットで。


重要度:B 論点:遺言

問158:遺言はいつでも撤回できるか。前の遺言と抵触する遺言がされた場合はどうか。

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遺言者は、いつでも遺言の方式に従って遺言の全部または一部を撤回できる(撤回権の放棄は不可)。前の遺言と抵触する後の遺言がされた場合、抵触する部分について前の遺言は撤回されたものとみなされる(遺言後の生前処分等の抵触行為も同様)。受遺者は遺言者の死亡後いつでも遺贈(特定遺贈)の放棄ができる。


重要度:A 論点:相続の承認

問159:相続人が単純承認をしたものとみなされる場合と、限定承認の方法を述べよ。

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相続人が相続財産の全部または一部を処分したとき(保存行為等を除く)、熟慮期間内に限定承認または相続放棄をしなかったとき、または限定承認・放棄後に相続財産を隠匿・私に消費するなどしたときは、原則として単純承認をしたものとみなされる。限定承認は、共同相続人全員が共同して、原則3か月の熟慮期間内に相続財産目録を作成して家庭裁判所へ申述し、相続財産の限度で債務等を弁済する制度である。


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