圧縮記帳(国庫補助金・工事負担金、直接控除方式)

学習のポイント

① この単元で学ぶこと

この単元では、国庫補助金や工事負担金を受けて固定資産を取得した場合の直接控除方式による圧縮記帳を学びます。

処理の流れは、

  1. 補助金等を受け取る
  2. 固定資産を取得する
  3. 固定資産圧縮損を計上して固定資産を直接減額する
  4. 圧縮後の金額を基礎に減価償却する

です。

② 補助金等を受け取ったとき

国庫補助金を受け取った場合は国庫補助金受贈益、工事負担金を受け取った場合は工事負担金受贈益として収益を計上します。

③ 直接控除方式

圧縮記帳では、

圧縮損 = 補助金等の額

圧縮後取得原価 = 取得原価 - 圧縮損

とします。

直接控除方式では、固定資産圧縮損を計上すると同時に固定資産そのものを直接減額します。

たとえば、取得原価1,200,000円、国庫補助金300,000円なら、

圧縮後取得原価 = 1,200,000 - 300,000 = 900,000円

です。

④ 受贈益と固定資産圧縮損

補助金300,000円を受け取れば受贈益300,000円を計上し、直接控除方式で圧縮記帳すれば固定資産圧縮損300,000円を計上します。

この受贈益と固定資産圧縮損の2項目は同額なので、その2項目だけを見れば当期利益への影響は相殺されます。

その後に計上する減価償却費まで含めて利益影響がゼロになる、という意味ではありません。

⑤ 圧縮後の減価償却

減価償却は、圧縮前の取得原価ではなく圧縮後取得原価を基礎にします。

定額法なら、

年償却額 = (圧縮後取得原価 - 残存価額) ÷ 耐用年数

です。

期中取得の場合は、

当期償却額 = 年償却額 × 当期使用月数 ÷ 12

とします。

⑥ 国庫補助金と工事負担金

国庫補助金では国庫補助金受贈益、工事負担金では工事負担金受贈益を使用します。

その後の直接控除方式の基本構造は同じです。

⑦ 範囲外

この単元では積立金方式を計算しません。積立金方式は1級の範囲です。

圧縮記帳の税法上の適用要件、税効果会計、減損なども扱いません。

⑧ 年度

この論点は2026年度・2027年度の両方で扱います。年度による実質的な処理の変更はありません。


タイトルとURLをコピーしました