第1問 仕訳15題

  1. 1.この問題について
    1. 15題・45点・1題3点は、当サイトが模擬試験用に定めた設計です。
    2. 1-1.年度の選び方
    3. 1-2.解く前に
    4. 1-3.共通前提
  2. 2.共通13題(問1〜問13)
  3. 3.2026年度差 問14・問15
    1. 【2026年度(〜2027年3月)受験の方】
  4. 4.2027年度差 問14・問15
    1. 【2027年度(2027年4月〜)受験の方】
  5. 5.解答・解説(共通13題)
    1. 問1(3点) 前払金の充当と引取運賃
    2. 問2(3点) 請求書の控えと消費税(税抜方式)
    3. 問3(3点) 商品券と掛けの併用
    4. 問4(3点) 当座借越(当座預金勘定のみで処理)
    5. 問5(3点) 振込手数料控除後の売掛金回収
    6. 問6(3点) 前期発生債権の貸倒れ(引当金が不足する場合)
    7. 問7(3点) 固定資産の期中売却(月割償却込み)
    8. 問8(3点) 剰余金の配当決議
    9. 問9(3点) 法人税等の確定(中間納付の充当)
    10. 問10(3点) 給料の複合控除
    11. 問11(3点) 訂正仕訳(二重記帳)
    12. 問12(3点) 再振替仕訳(前受側)
    13. 問13(3点) 収益の損益振替(帳簿締切)
  6. 6.2026年度差 解答・解説
    1. 【2026年度(〜2027年3月)受験の方】
    2. 問14(3点) 売掛金の手形回収
    3. 問15(3点) 手形借入金(利息差引型)
  7. 7.2027年度差 解答・解説
    1. 【2027年度(2027年4月〜)受験の方】
    2. 問14(3点) 固定資産の除却(処分価値あり)
    3. 問15(3点) 販売のつど売上原価勘定に振り替える方法(一部現金・残額掛け)
  8. 8.採点・確認
    1. 8-1.当サイトの採点基準
    2. この採点基準は当サイトが模擬試験用に定めたものです。
    3. 8-2.見直しのときに
    4. 8-3.答え合わせのあとに

1.この問題について

このページは、当サイトの本試験形式・模擬試験の第1問です。

項目 内容
出題数 各年度15題
配点 当サイト45点(1題3点)
構成 共通13題+年度差2題
解答方法 語群から勘定科目を選び、借方・貸方と金額を答える

15題・45点・1題3点は、当サイトが模擬試験用に定めた設計です。

日本商工会議所が公式に「第1問は15題」「第1問は45点」「1題3点」と固定しているわけではありません。公式には試験全体について「商業簿記・3題以内・60分・70%以上」などが示されていますが、第1問の小問数や第1問単独の配点は固定値として公表されていません。 したがって、この数字が今後の本試験で固定されると考えないでください。 試験全体の位置づけは「本試験形式の全体像」で扱っています。

1-1.年度の選び方

このページは2026年度受験者と2027年度受験者の両方に対応しています。

あなたの受験年度 解く問題
2026年度(〜2027年3月31日) 共通13題(問1〜問13)+ 2026年度差(問14・問15)
2027年度(2027年4月1日〜) 共通13題(問1〜問13)+ 2027年度差(問14・問15)

共通13題は、どちらの年度で受験する方も解けます。 問14・問15だけが年度によって入れ替わります。自分の受験年度と違うほうの問14・問15は解かないでください。

1-2.解く前に

仕訳問題の解き方そのもの——問題文の読み方、処理段階の見分け方、複合仕訳の整理、検算の順番——は、「第1問(仕訳問題)の攻略」で扱っています。先にそちらを確認しておくと、ここでの演習がしやすくなります。

時間配分:公式には大問別の時間は定められていません。当サイトでも第1問の時間を固定値として扱わず、学習用の配分例や自分に合う時間へ調整する方法は「本試験の時間配分と見直し」で扱います。ここでは仕訳問題そのものの演習に集中してください。

1-3.共通前提

当社は青森商事株式会社である。会計期間は×1年4月1日〜×2年3月31日である。商品売買は特に指示のない限り三分法により記帳し、消費税は問題文に指示がある場合のみ考慮する(税抜方式・税率10%)。

勘定科目は、次の語群から最も適当なものを選ぶこと。この語群は当サイトの出題設計です。

共通語群

現金 / 普通預金 / 当座預金 / 売掛金 / 未収入金 / 受取商品券 / 前払金 / 従業員立替金 / 仮払法人税等 / 備品 / 貸倒引当金 / 買掛金 / 未払配当金 / 未払法人税等 / 所得税預り金 / 社会保険料預り金 / 前受地代 / 利益準備金 / 繰越利益剰余金 / 損益 / 売上 / 受取地代 / 仮受消費税 / 仕入 / 法人税、住民税及び事業税 / 給料 / 支払手数料 / 貸倒損失 / 減価償却費 / 備品減価償却累計額 / 固定資産売却損

【2026年度版のみ追加】 受取手形 / 手形借入金 / 支払利息 【2027年度版のみ追加】 商品 / 売上原価 / 貯蔵品 / 固定資産除却損


2.共通13題(問1〜問13)

問1 かねて内金 ¥95,000 を支払っていた弘前商店から商品 ¥417,000 を仕入れ、内金を差し引いた残額は掛けとした。なお、当社負担の引取運賃 ¥7,000 は現金で支払った。

問2 八戸商店に商品を売り上げ、代金は掛けとした。次は、当社が保管している請求書の控えである。消費税(税率10%)は税抜方式で処理する。

項目 記載内容
宛名 八戸商店 御中
品目 商品一式
金額(税込) ¥528,000
発行者 青森商事株式会社

問3 三沢商店に商品 ¥154,000 を売り上げ、代金のうち ¥90,000 は自治体発行の商品券で受け取り、残額は掛けとした。

問4 十和田商店に対する買掛金 ¥216,000 を当座預金口座から支払った。なお、支払直前の当座預金残高は ¥143,000 であるが、取引銀行と借越限度額 ¥400,000 の当座借越契約を結んでおり、当社は当座借越を当座預金勘定のみで処理している。

問5 むつ商店に対する売掛金 ¥285,000 が普通預金口座に振り込まれた。なお、振込手数料 ¥770 は当社負担で、差し引かれた金額が入金されている。

問6 前期に発生した五所川原商店に対する売掛金 ¥94,000 が貸し倒れた。なお、貸倒引当金の残高は ¥65,000 であり、この売掛金に利用できるものとする。

問7 ×1年11月30日に、備品(取得原価 ¥720,000、期首の減価償却累計額 ¥300,000、定額法・耐用年数6年・残存価額ゼロ、間接法で記帳)を ¥310,000 で売却し、代金は翌月末に受け取ることとした。なお、当期分の減価償却費を月割で計上すること。

問8 株主総会において、繰越利益剰余金から株主への配当 ¥350,000 を行うこと、および利益準備金 ¥35,000 を積み立てることが決議された。

問9 決算につき、当期の法人税、住民税及び事業税の年税額 ¥518,000 が確定した。なお、中間申告で納付した ¥196,000 は仮払法人税等勘定で処理している。

問10 従業員への給料 ¥465,000 の支払いにあたり、所得税の源泉徴収額 ¥19,000、社会保険料 ¥27,000、および従業員に立て替えていた ¥13,000 を差し引き、残額を普通預金口座から支給した。

問11 黒石商店に対する買掛金 ¥174,000 を普通預金口座から支払った取引について、誤って二重に記帳していたことが判明したため、本日これを訂正する。

問12 期首につき、前期末の決算で「(借)受取地代 ¥37,000 /(貸)前受地代 ¥37,000」と計上していた前受地代について、再振替仕訳を行った。

問13 決算につき、売上勘定の残高 ¥6,382,000 を損益勘定へ振り替えた。


3.2026年度差 問14・問15

【2026年度(〜2027年3月)受験の方】

紙媒体の手形は、2027年度の出題区分表改定により日商簿記3級の出題範囲から外れます。この2題は2026年度中に受験する方が解いてください。

問14 平川商店に対する売掛金 ¥267,000 の回収として、同店振出の約束手形を受け取った。

問15 取引銀行から ¥800,000 を借り入れ、借用証書に代えて約束手形を振り出した。なお、利息 ¥14,000 を差し引かれた残額が当座預金口座に入金された。


4.2027年度差 問14・問15

【2027年度(2027年4月〜)受験の方】

この2題は2027年度に受験する方が解いてください。 2026年度受験の方は、前の「2026年度差」の問14・問15を解いてください。

問14 不用となった備品(取得原価 ¥540,000、減価償却累計額 ¥486,000、間接法で記帳)を除却した。なお、この備品の処分価値は ¥15,000 と見積もられ、貯蔵品として計上する。

問15 平川商店に商品(原価 ¥182,000)を ¥295,000 で売り上げ、代金のうち ¥85,000 は現金で受け取り、残額は掛けとした。なお、当社は商品売買について、販売のつど売上原価勘定に振り替える方法により記帳している。



5.解答・解説(共通13題)

重要度:A

問1(3点) 前払金の充当と引取運賃

借方科目 金額 貸方科目 金額
仕入 424,000 前払金 95,000
買掛金 322,000
現金 7,000

着眼点:内金・掛け・引取運賃を一つずつ分解し、仕入原価と決済方法を別々に整理します。条件の数と勘定科目の数が一致するとは限りません。

手順:①当社負担の引取運賃は仕入原価に含めるので、仕入=417,000+7,000=424,000。②内金は支払時に前払金(資産)で計上済みなので、商品を受け取った時点で消します。③掛けとなるのは商品代金から内金を引いた 417,000−95,000=322,000

確認ポイント:貸借一致 `95,000+322,000+7,000 = 424,000` ✓

誤りとなる処理:買掛金を417,000とすること(内金の充当漏れ)。運賃を仕入に含めないこと——当社が負担する引取運賃は商品の仕入原価に含めます。


重要度:A

問2(3点) 請求書の控えと消費税(税抜方式)

借方科目 金額 貸方科目 金額
売掛金 528,000 売上 480,000
仮受消費税 48,000

着眼点発行者欄に当社の名前がある控えなので、当社は売った側です。

手順:①税込528,000から本体を求める。528,000÷1.1=480,000。②消費税=528,000−480,000=48,000。③売掛金は税込の全額。

確認ポイント:貸借一致 `480,000+48,000 = 528,000` ✓

誤りとなる処理:528,000×10%=52,800を消費税とすること(税込額に率を掛けている)。宛名の「御中」だけを見て当社を支払側と読むこと——発行者欄まで読みます


重要度:A

問3(3点) 商品券と掛けの併用

借方科目 金額 貸方科目 金額
受取商品券 90,000 売上 154,000
売掛金 64,000

着眼点:受け取る手段が2種類でも、売上は総額です。

手順:商品券90,000+残額 154,000−90,000=64,000

確認ポイント:貸借一致 `90,000+64,000 = 154,000` ✓

誤りとなる処理:商品券を現金として処理すること——商品券は後日精算してお金を受け取る権利であって、まだ現金ではありません。


重要度:A

問4(3点) 当座借越(当座預金勘定のみで処理)

借方科目 金額 貸方科目 金額
買掛金 216,000 当座預金 216,000

着眼点:残高143,000を超える216,000の支払いでも、借越契約の範囲内であれば銀行が立て替えます。

手順:問題文の指示どおり当座預金勘定のみで処理します。結果として当座預金は 216,000−143,000=73,000の貸方残高(借越状態)になります。

確認ポイント:貸借一致 `216,000 = 216,000` ✓

誤りとなる処理:不足分73,000を当座借越や借入金に分けて仕訳すること——本問は「当座預金勘定のみで処理している」という指示があります。借越額を負債へ振り替えるのは決算時の処理です。


重要度:A

問5(3点) 振込手数料控除後の売掛金回収

借方科目 金額 貸方科目 金額
普通預金 284,230 売掛金 285,000
支払手数料 770

着眼点:手数料が当社負担なので、売掛金は全額消えます

手順:実際の入金額=285,000−770=284,230。差し引かれた770は当社の費用(支払手数料)。

確認ポイント:貸借一致 `284,230+770 = 285,000` ✓

誤りとなる処理:入金額284,230だけを売掛金から減らし、770を売掛金の残高として残すこと。


重要度:A

問6(3点) 前期発生債権の貸倒れ(引当金が不足する場合)

借方科目 金額 貸方科目 金額
貸倒引当金 65,000 売掛金 94,000
貸倒損失 29,000

着眼点前期に発生した債権なので、利用できる貸倒引当金を先に取り崩します。

手順:引当金残高65,000をすべて充当し、不足する 94,000−65,000=29,000 を貸倒損失(費用)とします。

確認ポイント:貸借一致 `65,000+29,000 = 94,000` ✓

区別する点:引当金が使えるのは前期以前に発生した債権の貸倒れです。当期に発生した債権が貸し倒れた場合は、引当金の残高があっても全額を貸倒損失とします。引当金があれば常に全額を取り崩せるわけではありません——本問は残高65,000が上限です。


重要度:A

問7(3点) 固定資産の期中売却(月割償却込み)

借方科目 金額 貸方科目 金額
備品減価償却累計額 300,000 備品 720,000
減価償却費 80,000
未収入金 310,000
固定資産売却損 30,000

算定過程

  • 1年分の減価償却費 720,000 ÷ 6年 = 120,000
  • 当期分(×1年4月〜11月の8か月) 120,000 × 8/12 = 80,000
  • 売却時の帳簿価額 720,000 − 300,000 − 80,000 = 340,000
  • 売却損 340,000 − 310,000 = 30,000

着眼点:期中に売却したときは、当期に使った分の減価償却費を月割で計上してから帳簿価額を確定します。

手順:①当期分の償却費を月割で求める。②備品と累計額を両建てで消す。③商品以外の未回収なので未収入金。④差額を固定資産売却損に。

確認ポイント:貸借一致 `300,000+80,000+310,000+30,000 = 720,000` ✓

誤りとなる処理:当期分80,000の計上を忘れること。忘れると帳簿価額が420,000となり、売却損110,000という別の答えになります。借方を売掛金とすること——売掛金は商品の掛け専用です。


重要度:A

問8(3点) 剰余金の配当決議

借方科目 金額 貸方科目 金額
繰越利益剰余金 385,000 未払配当金 350,000
利益準備金 35,000

着眼点決議の時点では、まだ配当は支払われていません。

手順:繰越利益剰余金を 350,000+35,000=385,000 減らし、配当分は未払配当金(負債)、積立分は利益準備金(純資産)とします。

確認ポイント:貸借一致 `350,000+35,000 = 385,000` ✓

誤りとなる処理:貸方を現金や普通預金とすること——支払いは後日です。繰越利益剰余金を350,000だけ減らすこと(積立分の漏れ)。


重要度:A

問9(3点) 法人税等の確定(中間納付の充当)

借方科目 金額 貸方科目 金額
法人税、住民税及び事業税 518,000 仮払法人税等 196,000
未払法人税等 322,000

着眼点:当期の費用は年税額の全額518,000です。

手順:中間納付時に立てた仮払法人税等196,000を消し、残る 518,000−196,000=322,000 を未払法人税等とします。

確認ポイント:貸借一致 `196,000+322,000 = 518,000` ✓

誤りとなる処理:費用を差額の322,000とすること。費用は年税額、未払額は年税額から中間納付額を引いた残りです。


重要度:A

問10(3点) 給料の複合控除

借方科目 金額 貸方科目 金額
給料 465,000 所得税預り金 19,000
社会保険料預り金 27,000
従業員立替金 13,000
普通預金 406,000

着眼点:控除3種の性格が違います。税と社会保険料は預かって後で納める義務(負債の発生)、立替金は貸していたお金が戻る(資産の回収)です。

手順:支給額=465,000−19,000−27,000−13,000=406,000。給料は総額465,000で計上します。

確認ポイント:貸借一致 `19,000+27,000+13,000+406,000 = 465,000` ✓

誤りとなる処理:給料を差引支給額406,000とすること。立替金を預り金として処理すること——費用の計上額と支払額は別です。


重要度:A

問11(3点) 訂正仕訳(二重記帳)

借方科目 金額 貸方科目 金額
普通預金 174,000 買掛金 174,000

着眼点:正しい仕訳が2回入っているので、余分な1回分だけを取り消します。

手順:正しい仕訳は「(借)買掛金174,000/(貸)普通預金174,000」。これが二重に記帳されているので、1回分の逆仕訳を行います。

確認ポイント:貸借一致 `174,000 = 174,000` ✓

誤りとなる処理:2回分にあたる348,000を動かすこと——正しい1回分は帳簿に残します


重要度:A

問12(3点) 再振替仕訳(前受側)

借方科目 金額 貸方科目 金額
前受地代 37,000 受取地代 37,000

着眼点:問題文に示された前期末の決算整理仕訳を逆向きにするだけです。

手順:前期末は「(借)受取地代/(貸)前受地代」でした。期首はこの反対で、負債(前受地代)を消して当期の収益(受取地代)へ戻します。

確認ポイント:貸借一致 `37,000 = 37,000` ✓

誤りとなる処理:前期末と同じ向きでもう一度仕訳すること。なお、「期首」という語だけで再振替と決まるわけではありません——本問は前期末の決算整理仕訳が問題文に示されているので判断できます。


重要度:A

問13(3点) 収益の損益振替(帳簿締切)

借方科目 金額 貸方科目 金額
売上 6,382,000 損益 6,382,000

着眼点:収益の勘定は貸方残高なので、反対の借方に置いて残高をゼロにします。

手順:売上を借方へ、同額を損益勘定の貸方へ。

確認ポイント:貸借一致 `6,382,000 = 6,382,000` ✓

誤りとなる処理:貸借の向きを逆にすること——費用を振り替えるときは「(借)損益/(貸)費用の勘定」となり、収益とは反対になります。


6.2026年度差 解答・解説

【2026年度(〜2027年3月)受験の方】

重要度:A 2027年度から

問14(3点) 売掛金の手形回収

借方科目 金額 貸方科目 金額
受取手形 267,000 売掛金 267,000

着眼点:すでにある売掛金という債権が、手形という債権に置き換わる取引です。

手順:当社は手形を受け取る側なので受取手形。相手科目は、この手形が生じた原因である売掛金です。

確認ポイント:貸借一致 `267,000 = 267,000` ✓

誤りとなる処理:貸方を売上とすること——売上は商品を販売した時点で計上済みであり、ここで再び計上すると二重計上になります。「振出」の語につられて支払手形とすること(当社は受け取る側です)。


重要度:A 2027年度から

問15(3点) 手形借入金(利息差引型)

借方科目 金額 貸方科目 金額
当座預金 786,000 手形借入金 800,000
支払利息 14,000

算定過程:入金額 = 800,000 − 14,000 = 786,000

着眼点「借用証書に代えて」約束手形を振り出した——お金の貸し借りのために使われた手形です。

手順:借入額は元本の総額800,000。実際の入金との差額14,000が支払利息(費用)です。

確認ポイント:貸借一致 `786,000+14,000 = 800,000` ✓

区別する点手形が出てくれば受取手形か支払手形、と決まるわけではありません。 何のために振り出した手形かで科目が変わります。

手形が生じた原因 使う科目
商品売買(受け取った側) 受取手形
商品売買(振り出した側) 支払手形
金銭の貸付け 手形貸付金
金銭の借入れ 手形借入金

誤りとなる処理:支払手形とすること(本問は商品売買ではありません)。手形借入金を入金額786,000とすること——返す義務は元本の800,000です。


7.2027年度差 解答・解説

【2027年度(2027年4月〜)受験の方】

重要度:A 2027年度から

問14(3点) 固定資産の除却(処分価値あり)

借方科目 金額 貸方科目 金額
備品減価償却累計額 486,000 備品 540,000
貯蔵品 15,000
固定資産除却損 39,000

算定過程

  • 除却時の帳簿価額 540,000 − 486,000 = 54,000
  • 除却損 54,000 − 15,000(処分価値)= 39,000

着眼点処分価値が見込まれる分は、まだ価値のある資産として貯蔵品に残します。

手順:①備品と累計額を両建てで消す。②見積もられた処分価値15,000を貯蔵品(資産)へ。③残る帳簿価額を固定資産除却損に。

確認ポイント:貸借一致 `486,000+15,000+39,000 = 540,000` ✓

誤りとなる処理:帳簿価額54,000をそのまま除却損とすること(貯蔵品の控除漏れ)。

科目表記:当サイトの標準正答は、A欄標準の「固定資産除却損」に統一します。2027年度の勘定科目表では「固定資産廃棄損」等が許容科目として扱われる場合があるため、これらを単純な誤答とは扱いません。


重要度:A 2027年度から

問15(3点) 販売のつど売上原価勘定に振り替える方法(一部現金・残額掛け)

仕訳1(売価の記録)

借方科目 金額 貸方科目 金額
現金 85,000 売上 295,000
売掛金 210,000

仕訳2(原価の振替)

借方科目 金額 貸方科目 金額
売上原価 182,000 商品 182,000

算定過程:売掛金 = 295,000 − 85,000 = 210,000

着眼点:この方法では、販売のたびに売価の仕訳と原価の仕訳を2本切ります。

手順:①1本目は売価295,000。受取手段が現金と掛けに分かれるので借方は2科目。②2本目は、販売した商品の原価182,000を商品(資産)から売上原価(費用)へ振り替えます。

確認ポイント:仕訳1 `85,000+210,000 = 295,000` ✓ / 仕訳2 `182,000 = 182,000` ✓

誤りとなる処理:2本目を書き忘れること。売価295,000と原価182,000を混同すること。なお、問題文に記帳方法の指示がない場合に、この方法を勝手に適用してはいけません——本問は「販売のつど売上原価勘定に振り替える方法により記帳している」と明記されています。


8.採点・確認

8-1.当サイトの採点基準

この採点基準は当サイトが模擬試験用に定めたものです。

日本商工会議所の本試験で、この欄が何点になるかを示すものではありません。

原則(問1〜問14、および2027年度差 問14)

採点箇所 配点
借方側の勘定科目と配置が正しい 1点
貸方側の勘定科目と配置が正しい 1点
金額がすべて正しく、借方合計=貸方合計となっている 1点
合計 3点

2本の仕訳を要する問題(2027年度差 問15)

借方・貸方が2本に分かれるため、原則の基準では公平になりません。この問題だけは次の基準で採点します。

採点箇所 配点
仕訳1(売価の記録)が正しい 1点
仕訳2(原価の振替)が正しい 1点
売価と原価を正しく使い分けている 1点
合計 3点

合計:3点 × 15題 = 45点(2026年度版・2027年度版とも)

8-2.見直しのときに

貸借合計が一致していても、それだけで仕訳が正しいとは限りません。借方と貸方を同じ金額で誤った場合や、勘定科目を取り違えた場合は、貸借が一致したままです。次の順で確認してください。

① 取引内容 → ② 勘定科目 → ③ 金額 → ④ 借方・貸方 → ⑤ 貸借合計

8-3.答え合わせのあとに

間違えた問題は、なぜその科目・その金額になるのかまで戻って確認してください。判断の手順そのものは「第1問(仕訳問題)の攻略」で、各論点の処理方法はそれぞれの単元で扱っています。


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