第2問P01 勘定記入・経過勘定

1.問題メタデータ

重要度:A 難易度:標準

  • 大問:第2問
  • パターン:P01 勘定記入・経過勘定
  • 当サイト配点:20点
  • 採点設計:5空欄×4点
  • 使用勘定科目:支払利息、未払利息、普通預金、損益
  • 出題方針:前期末の決算整理、次期繰越、翌期首の再振替、実際の支払い、翌期の費用額を勘定記入で一連に確認する
  • 注意:20点という配点は当サイトの本試験形式・模擬試験用固定設計であり、日本商工会議所が将来にわたり公式配点として保証しているものではありません。

2.問題

当社の会計期間は毎年4月1日から翌年3月31日までです。

借入金に対する利息について、次の契約および取引があります。

資料

  1. 20X2年3月1日から20X2年5月31日までの3か月分の利息45,000円を、20X2年5月31日に一括して支払う契約です。
  2. 利息は毎月均等に発生します。
  3. 20X2年3月31日の決算まで、この利息について帳簿上の処理は行われていません。
  4. 20X2年4月1日に、経過勘定について再振替仕訳を行います。
  5. 20X2年5月31日に、3か月分の利息45,000円を普通預金から支払い、支払利息として記帳しました。
  6. 支払利息勘定および未払利息勘定には、この取引以外の記入はありません
  7. 翌期末20X3年3月31日には、この契約に関する未払利息はありません。

次の勘定の空欄 A~E を埋めなさい。金額を答える空欄には金額を、語句を答える空欄には下の語群から最も適切なものを記入しなさい。

語群

前期繰越 / 次期繰越 / 支払利息 / 未払利息 / 普通預金 / 損益


20X2年3月31日決算時

支払利息勘定

借方 金額 貸方 金額
3/31 未払利息 A 3/31 損益 15,000円
合計 15,000円 合計 15,000円

未払利息勘定

借方 金額 貸方 金額
3/31 B 15,000円 3/31 支払利息 15,000円
合計 15,000円 合計 15,000円

翌期(20X2年4月1日~20X3年3月31日)

未払利息勘定

借方 金額 貸方 金額
4/1 C 15,000円 4/1 前期繰越 15,000円
合計 15,000円 合計 15,000円

支払利息勘定

借方 金額 貸方 金額
5/31 普通預金 D 4/1 未払利息 15,000円
3/31 損益 E
合計 45,000円 合計 45,000円

3.正解

空欄 正解
A 15,000円
B 次期繰越
C 支払利息
D 45,000円
E 30,000円

4.採点基準

採点箇所 内容 点数
A 前期末に見越計上する支払利息15,000円 4点
B 未払利息の期末残高を翌期へ繰り越す「次期繰越」 4点
C 翌期首の再振替で未払利息の相手となる「支払利息」 4点
D 5月31日に実際に支払った3か月分45,000円 4点
E 翌期に属する支払利息30,000円 4点
合計 20点

配点検算:4点×5か所=20点


5.算定過程

① 1か月分の利息

3か月分45,000円なので、

45,000円÷3か月=15,000円/月

です。

② 20X2年3月31日の決算整理

3月分1か月は20X2年3月31日までの会計期間に属しますが、まだ支払っていません。

したがって、決算整理仕訳は、

(借)支払利息 15,000円 / (貸)未払利息 15,000円

です。

よって、

  • A=15,000円
  • 未払利息の期末貸方残高=15,000円

となります。

未払利息勘定は負債の勘定なので、期末残高15,000円を翌期へ繰り越します。締切時は借方に、

次期繰越 15,000円

と記入します。

したがって、

  • B=次期繰越

です。

③ 20X2年4月1日の再振替

翌期首は、前期末に行った経過勘定の決算整理仕訳を逆向きに振り替えます。

(借)未払利息 15,000円 / (貸)支払利息 15,000円

したがって、

  • C=支払利息

です。

④ 20X2年5月31日の実際の支払い

契約どおり、3月~5月の3か月分45,000円を普通預金から支払います。

(借)支払利息 45,000円 / (貸)普通預金 45,000円

したがって、

  • D=45,000円

です。

⑤ 翌期の支払利息

翌期の支払利息勘定には、

  • 4月1日の再振替:貸方15,000円
  • 5月31日の実際支払:借方45,000円

が記録されています。

その差額は、

45,000円-15,000円=30,000円

です。

これは4月分・5月分の2か月分、

15,000円×2か月=30,000円

とも一致します。

したがって、

  • E=30,000円

です。


6.勘定記入を時系列で確認

本問は、次の流れを別々の時点として追うと整理しやすくなります。

  1. 前期末:3月分を未払利息として見越計上する
  2. 締切:未払利息の残高を次期へ繰り越す
  3. 翌期首:未払利息を再振替する
  4. 支払日:3か月分を普通預金から支払う
  5. 翌期末:支払利息勘定の残高30,000円を損益へ振り替える

ここで、費用の支払利息は損益へ振り替えて締め切る一方、負債の未払利息は期末残高があれば次期へ繰り越すという違いがあります。


7.前払型とのつながり

経過勘定には、未払利息のような未払型だけでなく、前払家賃のような前払型もあります。

前払型では決算整理と再振替の借方・貸方が本問とは異なりますが、考え方の中心は共通です。どの期間の費用なのかを先に分け、決算整理と翌期首の再振替を別の時点として処理します。


8.主な間違いやすいポイント

  • 45,000円全額を前期の費用にしない。前期に属するのは3月分15,000円です。
  • 4月1日の再振替を省かない。本問では前期末の未払計上を翌期首に逆向きへ振り替えます。
  • 期間費用の見越しなので、正解科目は一般的な `未払金` ではなく、具体科目の `未払利息` です。
  • `次期繰越` は勘定科目ではなく、期末残高を翌期へ繰り越すときの記入語句です。

9.検算

前期

  • 支払利息勘定:借方15,000円=貸方15,000円
  • 未払利息勘定:借方15,000円=貸方15,000円
  • 前期費用:15,000円=3月分1か月

翌期

  • 未払利息勘定:借方15,000円=貸方15,000円
  • 支払利息勘定:借方45,000円=貸方15,000円+30,000円=45,000円
  • 翌期費用:30,000円=4月・5月分2か月

契約総額

前期費用15,000円+翌期費用30,000円=45,000円

問題文・正解・勘定の貸借は整合しています。


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