第2問P02 勘定記入・固定資産と減価償却累計額

1.問題メタデータ

重要度:A 難易度:標準

  • 大問:第2問
  • パターン:P02 勘定記入・固定資産と減価償却累計額
  • 当サイト配点:20点
  • 採点設計:7空欄(2点×2+3点×4+4点×1=20点)
  • 使用勘定科目:備品、備品減価償却累計額、減価償却費、普通預金
  • 減価償却方法:定額法・間接法
  • 出題方針:期首累計額の推定、期中取得の月割、備品勘定と減価償却累計額勘定の完成、決算整理後の帳簿価額までを一連に確認する
  • 注意:20点という配点は当サイトの本試験形式・模擬試験用の設計です。

2.問題

当社の会計期間は毎年4月1日から翌年3月31日までです。備品の減価償却は定額法・間接法によって行い、残存価額は0円とします。

当期は ×3年4月1日から×4年3月31日まで です。備品に関する資料は次のとおりです。

資料

  1. 備品Aは×1年4月1日に480,000円で取得しました。耐用年数は6年です。
  2. 備品Bは×3年10月1日に360,000円で取得し、代金は普通預金から支払いました。耐用年数は5年です。
  3. 期中に備品の売却・除却・廃棄はありません。
  4. 備品A・備品B以外の備品はありません。
  5. 期中取得した備品Bは、取得月から決算月までの月数で月割計算します。
  6. 当期末に当期分の減価償却を計上します。

次の備品勘定および備品減価償却累計額勘定の空欄 A~F を埋め、さらに決算整理後の備品の帳簿価額 G を求めなさい。

語句を答える空欄は、下の語群から最も適切なものを選びなさい。

語群

普通預金 / 備品 / 備品減価償却累計額 / 減価償却費 / 固定資産売却損

備品勘定

借方 金額 貸方 金額
4/1 前期繰越 480,000円 3/31 次期繰越 B
10/1 A 360,000円
合計 840,000円 合計 B

備品減価償却累計額勘定

借方 金額 貸方 金額
3/31 次期繰越 F 4/1 前期繰越 C
3/31 D E
合計 F 合計 F

追加設問

決算整理後の備品の帳簿価額を求めなさい。

G=(      )円


3.正解

空欄 正解
A 普通預金
B 840,000円
C 160,000円
D 減価償却費
E 116,000円
F 276,000円
G 564,000円

4.採点基準

採点箇所 内容 点数
A 期中取得した備品Bの相手科目「普通預金」 2点
B 備品勘定の次期繰越840,000円 3点
C 備品Aの期首減価償却累計額160,000円 3点
D 当期減価償却の相手科目「減価償却費」 2点
E 当期減価償却費合計116,000円 3点
F 期末備品減価償却累計額276,000円 3点
G 決算整理後の帳簿価額564,000円 4点
合計 20点

配点検算:2+3+3+2+3+3+4=20点


5.算定過程

① 備品Aの期首減価償却累計額

備品Aの1年分の減価償却費は、

480,000円 ÷ 6年 = 80,000円

です。

備品Aは×1年4月1日に取得しています。当期首は×3年4月1日なので、それまでに×2年3月31日と×3年3月31日の2回の決算を経ています。

したがって、期首までの減価償却累計額は、

80,000円 × 2年 = 160,000円

です。

よって、

C=160,000円

となります。

② 備品Bの取得

×3年10月1日に備品Bを360,000円で取得し、普通預金から支払っています。

取得時の仕訳は、

(借)備品 360,000円 / (貸)普通預金 360,000円

です。

備品勘定には相手科目を記入するため、

A=普通預金

となります。

③ 備品勘定の次期繰越

間接法では、減価償却によって備品勘定の取得原価を直接減らしません。

したがって、期末の備品勘定は、

480,000円 + 360,000円 = 840,000円

です。

よって、

B=840,000円

となります。

④ 当期の減価償却費

備品Aは当期を通じて保有しているため、1年分は、

480,000円 ÷ 6年 = 80,000円

です。

備品Bの1年分は、

360,000円 ÷ 5年 = 72,000円

です。

備品Bは当期10月1日に取得しているため、当期は10月から3月までの6か月分を計上します。

72,000円 × 6か月 ÷ 12か月 = 36,000円

したがって、当期の減価償却費合計は、

80,000円 + 36,000円 = 116,000円

です。

決算整理仕訳は、

(借)減価償却費 116,000円 / (貸)備品減価償却累計額 116,000円

となります。

よって、

  • D=減価償却費
  • E=116,000円

です。

⑤ 期末の備品減価償却累計額

期首累計額160,000円に当期分116,000円を加えます。

160,000円 + 116,000円 = 276,000円

よって、

F=276,000円

です。

⑥ 決算整理後の帳簿価額

間接法では、帳簿価額を、

取得原価-減価償却累計額

で求めます。

したがって、

840,000円 - 276,000円 = 564,000円

です。

よって、

G=564,000円

となります。


6.勘定記入を時系列で確認

本問は、次の順序で整理すると解きやすくなります。

  1. 期首:備品Aの取得原価と、過年度分の減価償却累計額を確認する
  2. 期中:備品Bの取得を備品勘定へ記入する
  3. 決算:備品Aの1年分と備品Bの6か月分を計算する
  4. 締切:備品勘定と備品減価償却累計額勘定を次期へ繰り越す
  5. 確認:取得原価から累計額を差し引いて帳簿価額を求める

間接法では、備品勘定は取得原価を示し、価値の減少分は備品減価償却累計額へ積み上げます。 この2つを別々に追うことがポイントです。


7.主な間違いやすいポイント

  • 期首累計額を「×1年から×3年までの3年分」と数えない。当期首までに経過した決算は2回なので、160,000円です。
  • 備品Bの当期減価償却費を1年分72,000円としない。当期は10月から3月までの6か月なので36,000円です。
  • 間接法で当期減価償却費116,000円を備品勘定から直接差し引かない。備品勘定は取得原価840,000円のままです。
  • `備品減価償却累計額`は、当期分だけではなく過年度分を含む累計額です。期末は160,000円+116,000円=276,000円です。
  • 帳簿価額と備品勘定残高を同じ金額と考えない。本問では備品勘定残高840,000円に対し、帳簿価額は564,000円です。

8.検算

備品勘定

480,000円+360,000円=840,000円

借方合計840,000円=貸方合計840,000円。

備品減価償却累計額勘定

160,000円+116,000円=276,000円

借方合計276,000円=貸方合計276,000円。

帳簿価額

840,000円-276,000円=564,000円

逆算すると、

564,000円+276,000円=840,000円

となり、取得原価と一致します。


9.年度・範囲確認

  • 定額法・間接法のみを使用
  • 2027年度限定の定率法は使用しない
  • 固定資産の除却・廃棄は扱わない
  • 紙媒体の手形・小切手は使用しない
  • 累計額は具体的な標準科目 `備品減価償却累計額` を使用する

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