問1
次の資料にもとづき、(1)売却時点の帳簿価額と(2)売却損益を計算しなさい。
資料
- 備品:取得原価 ¥1,000,000、期首の減価償却累計額 ¥750,000
- 期首に売却したため、当期の減価償却は不要である
- 売却価額 ¥300,000
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解答・解説
正答
- 売却時点の帳簿価額 = ¥250,000
- 固定資産売却益 ¥50,000
計算過程
①売却時点の帳簿価額 = ¥1,000,000 - ¥750,000 = ¥250,000 ②売却損益 = ¥300,000 - ¥250,000 = +¥50,000(売却益)
検算:売却価額 ¥300,000 = 帳簿価額 ¥250,000 + 売却益 ¥50,000 ✓
解説
比較するのは売却価額と「売却時点の帳簿価額」です。 取得原価 ¥1,000,000 と比べるのではありません。
期首の売却であるため、当期の減価償却は生じません。したがって期首の減価償却累計額 ¥750,000 をそのまま差し引きます。
差額がプラスであるため固定資産売却益を用います。
問2
次の資料にもとづき、(1)当期の減価償却額、(2)売却時点の減価償却累計額、(3)売却時点の帳簿価額、(4)売却損益を計算しなさい。
資料
- 会計期間:2027年4月1日から2028年3月31日まで
- 備品:取得原価 ¥3,000,000、期首の減価償却累計額 ¥1,800,000
- 売却日:2027年11月30日(当期の使用月数は8か月)
- 償却条件:定額法、年償却額 ¥300,000(売却日までの減価償却を計上する)
- 売却価額 ¥900,000
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解答・解説
正答
- 当期の減価償却額 = ¥200,000
- 売却時点の減価償却累計額 = ¥2,000,000
- 売却時点の帳簿価額 = ¥1,000,000
- 固定資産売却損 ¥100,000
計算過程
①当期償却額 = ¥300,000 × 8か月 ÷ 12か月 = ¥200,000 ②売却時点の累計額 = ¥1,800,000 + ¥200,000 = ¥2,000,000 ③売却時点の帳簿価額 = ¥3,000,000 - ¥2,000,000 = ¥1,000,000 ④売却損益 = ¥900,000 - ¥1,000,000 = △¥100,000(売却損)
検算
- 帳簿価額 ¥1,000,000 = 売却価額 ¥900,000 + 売却損 ¥100,000 ✓
- 使用月数:2027年4月1日〜11月30日 = 8か月(問題文の月数と一致)✓
解説
期中売却では、まず売却日までの減価償却を計上します。
当期償却額 ¥200,000 を計上せずに期首帳簿価額 ¥1,200,000 と比べると、売却損が ¥300,000 となり誤ります。
差額がマイナスであるため固定資産売却損を用います。
問3
次の資料にもとづき、(1)当期の減価償却額、(2)除却時点の帳簿価額、(3)貯蔵品の金額、(4)固定資産除却損を計算しなさい。
資料
- 会計期間:2027年4月1日から2028年3月31日まで
- 備品:取得原価 ¥1,600,000、期首の減価償却累計額 ¥1,000,000
- 除却日:2027年9月30日(当期の使用月数は6か月)
- 償却条件:定額法、年償却額 ¥160,000(除却日までの減価償却を計上する)
- 見積処分価額 ¥70,000(貯蔵品として計上する)
- 廃棄費用は発生しない
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解答・解説
正答
- 当期の減価償却額 = ¥80,000
- 除却時点の帳簿価額 = ¥520,000
- 貯蔵品 = ¥70,000
- 固定資産除却損 ¥450,000
計算過程
①当期償却額 = ¥160,000 × 6か月 ÷ 12か月 = ¥80,000 ②除却時点の累計額 = ¥1,000,000 + ¥80,000 = ¥1,080,000 ③除却時点の帳簿価額 = ¥1,600,000 - ¥1,080,000 = ¥520,000 ④固定資産除却損 = ¥520,000 - ¥70,000 + ¥0 = ¥450,000
検算
- 貯蔵品 ¥70,000 + 除却損 ¥450,000 = ¥520,000 = 帳簿価額 + 廃棄費用 ✓
- 使用月数:2027年4月1日〜9月30日 = 6か月(問題文の月数と一致)✓
解説
見積処分価額 ¥70,000 は貯蔵品として資産に計上します。処分により回収できる価値が残っているためです。
帳簿価額から貯蔵品を差し引いた残りが固定資産除却損になります。
貯蔵品と除却損の合計が帳簿価額と一致することを確認すると、計上漏れに気づけます。
問4
次の資料にもとづき、(1)当期の減価償却額、(2)廃棄時点の帳簿価額、(3)貯蔵品の金額、(4)固定資産除却損を計算しなさい。
資料
- 会計期間:2027年4月1日から2028年3月31日まで
- 備品:取得原価 ¥900,000、期首の減価償却累計額 ¥600,000
- 廃棄日:2027年11月30日(当期の使用月数は8か月)
- 償却条件:定額法、年償却額 ¥90,000(廃棄日までの減価償却を計上する)
- 見積処分価額は ¥0 である
- 廃棄費用 ¥30,000 を支払った
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解答・解説
正答
- 当期の減価償却額 = ¥60,000
- 廃棄時点の帳簿価額 = ¥240,000
- 貯蔵品 = ¥0(計上しない)
- 固定資産除却損 ¥270,000
計算過程
①当期償却額 = ¥90,000 × 8か月 ÷ 12か月 = ¥60,000 ②廃棄時点の累計額 = ¥600,000 + ¥60,000 = ¥660,000 ③廃棄時点の帳簿価額 = ¥900,000 - ¥660,000 = ¥240,000 ④固定資産除却損 = ¥240,000 + ¥30,000(廃棄費用)= ¥270,000
検算
- 貯蔵品 ¥0 + 除却損 ¥270,000 = ¥270,000 = 帳簿価額 ¥240,000 + 廃棄費用 ¥30,000 ✓
- 使用月数:2027年4月1日〜11月30日 = 8か月(問題文の月数と一致)✓
解説
見積処分価額が ¥0 であるため貯蔵品は計上しません。
廃棄費用 ¥30,000 は損失に加算します。除却の場合は見積処分価額を「差し引く」のに対し、廃棄費用は「加える」点に注意してください。
本問の廃棄では、見積処分価額が0円なので貯蔵品を計上せず、廃棄費用を損失へ加算します。この教材の標準解答では、除却・廃棄とも固定資産除却損を用います。
問5
次の資料にもとづき、(1)当期の減価償却額、(2)買換え時点の帳簿価額、(3)旧備品の売却損益、(4)新備品の取得原価、(5)差額決済額を計算しなさい。あわせて(6)「新備品の現金正価 = 下取価額 + 差額決済額」が成立することを確かめなさい。
資料
- 会計期間:2027年4月1日から2028年3月31日まで
- 旧備品:取得原価 ¥2,400,000、期首の減価償却累計額 ¥1,440,000
- 買換え日:2027年9月30日(当期の使用月数は6か月)
- 償却条件:定額法、年償却額 ¥240,000(買換え日までの減価償却を計上する)
- 下取価額 ¥700,000(旧備品の売却価額とする)
- 新備品の現金正価 ¥3,000,000
- 差額は月末に支払うこととした
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解答・解説
正答
- 当期の減価償却額 = ¥120,000
- 買換え時点の帳簿価額 = ¥840,000
- 固定資産売却損 ¥140,000
- 新備品の取得原価 = ¥3,000,000
- 差額決済額 = ¥2,300,000
- ¥700,000 + ¥2,300,000 = ¥3,000,000 = 新備品の現金正価。成立する
判断根拠
買換えは2つの取引に分解し、旧資産については通常の期中売却と同じ手順で処理します。
| 手順 | 内容 | 金額 |
|---|---|---|
| ① | 買換え日までの減価償却 | 120,000 |
| ② | 買換え時点の帳簿価額 | 840,000 |
| ③ | 下取価額との差額(旧資産の売却損益) | 売却損 140,000 |
| ④ | 新資産を現金正価で取得 | 3,000,000 |
| ⑤ | 差額決済額 | 2,300,000 |
計算過程
①当期償却額 = ¥240,000 × 6か月 ÷ 12か月 = ¥120,000 ②買換え時点の累計額 = ¥1,440,000 + ¥120,000 = ¥1,560,000 買換え時点の帳簿価額 = ¥2,400,000 - ¥1,560,000 = ¥840,000 ③売却損益 = ¥700,000 - ¥840,000 = △¥140,000(売却損) ④新備品の取得原価 = ¥3,000,000(現金正価) ⑤差額決済額 = ¥3,000,000 - ¥700,000 = ¥2,300,000
検算
- 帳簿価額 ¥840,000 = 下取価額 ¥700,000 + 売却損 ¥140,000 ✓
- (6) 下取価額 ¥700,000 + 差額決済額 ¥2,300,000 = ¥3,000,000 = 新備品の現金正価 ✓
- 使用月数:2027年4月1日〜9月30日 = 6か月(問題文の月数と一致)✓
参考:仕訳
(1)減価償却費 120,000 / 備品減価償却累計額 120,000 (2)備品減価償却累計額 1,560,000 / 備品(旧) 2,400,000 備品(新) 3,000,000 / 未払金 2,300,000 固定資産売却損 140,000
借方 1,560,000 + 3,000,000 + 140,000 = 4,700,000 = 貸方 2,400,000 + 2,300,000 = 4,700,000 ✓
想定される誤り
第1に、新備品を差額決済額 ¥2,300,000 で計上してしまう誤りです。この場合、新備品が下取価額 ¥700,000 の分だけ過小になります。新資産は現金正価 ¥3,000,000 で取得します。 (6)の検算で気づけます。
第2に、買換え日までの減価償却を計上しない誤りです。期首帳簿価額 ¥960,000 と下取価額 ¥700,000 を比べると売却損が ¥260,000 となり、正しい ¥140,000 と一致しません。
第3に、下取価額を新備品の取得原価から差し引いて売却損益を計算しない誤りです。下取りは旧資産の売却であり、下取価額と帳簿価額の差額が損益になります。単に代金を相殺する処理ではありません。
「帳簿価額 = 下取価額 + 売却損」と「現金正価 = 下取価額 + 差額決済額」の2つを確認すると、これらの誤りに気づけます。