社会保険労務士 労働基準法 択一式(初級) 第28問〜第30問|賃金

重要度:A 論点:賃金支払の5原則

問28:全額払の原則の例外に関する記述として、正しいものはどれか。

  • A:労使協定がある場合には、賃金の一部を控除して支払うことができる
  • B:就業規則に控除項目を定めておけば、労使協定がなくても賃金の一部を控除することができる
  • C:賃金控除に関する労使協定は、行政官庁に届け出なければ効力を生じない
【第28問:正解と解説】

正解:A
【解説】
・A:正しい(労基法24条1項ただし書)。【試験対策】賃金控除の法定の例外は「①法令に別段の定めがある場合②事業場の過半数代表者等との書面による労使協定がある場合」。この労使協定は行政官庁への届出を要しない。なお、これとは別に、労働者の自由意思に基づく合意相殺が有効となる場合があるが、自由意思の認定は厳格かつ慎重に行われる。
・B:誤り。就業規則に控除項目を定めるだけでは足りず、法令上の根拠がない控除には書面による労使協定が必要である。
・C:誤り。賃金控除に関する労使協定は行政官庁への届出を要しない。


重要度:A 論点:賃金支払の5原則

問29:毎月1回以上・一定期日払の原則に関する記述として、正しいものはどれか。

  • A:「毎月末日」を賃金支払日と定めることは、一定期日払の原則に違反する
  • B:「毎月第2金曜日」を賃金支払日と定めることは、一定期日払の原則に違反する
  • C:賞与についても、毎月1回以上支払わなければならない
【第29問:正解と解説】

正解:B
【解説】
・A:誤り。毎月末日は期日が特定されているため、一定期日払の原則に違反しない。
・B:正しい。月により支払日が変動し期日が特定されないため、一定期日払の原則を満たさない。【試験対策】「毎月末日」は月により日は違うが期日が特定されるため適法。「毎月第2金曜日」は変動幅が大きく違法。この2つの対比がそのまま出題される。例外となるのは、臨時に支払われる賃金、賞与、1か月を超える期間の精勤手当・勤続手当・能率手当。
・C:誤り。賞与は毎月1回以上払・一定期日払の原則の例外とされている。


重要度:A 論点:非常時払

問30:労働者からの請求に基づく非常時払に関する記述として、正しいものはどれか。

  • A:使用者は、非常の場合には、請求の有無を問わず1か月分の賃金を前払しなければならない
  • B:非常時払の対象となるのは、労働者本人の出産、疾病又は災害に限られる
  • C:労働者が非常の場合の費用に充てるため請求したときは、使用者は支払期日前でも既往の労働に対する賃金を支払わなければならない
【第30問:正解と解説】

正解:C
【解説】
・A:誤り。労働者からの請求が必要であり、支払義務があるのは既往の労働に対する賃金に限られる。未経過分の賃金を前払する義務はない。
・B:誤り。労働者本人だけでなく、その収入によって生計を維持する者についての非常の場合も対象となり、出産・疾病・災害のほか、結婚・死亡・やむを得ない事由による1週間以上の帰郷も含まれる。
・C:正しい(労基法25条、則9条)。【試験対策】要件は「非常の場合の費用に充てるための労働者の請求」。支払うのは、すでに働いた分である「既往の労働に対する賃金」であり、将来分の前借りを義務付ける制度ではない。


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