社会保険労務士 労働基準法 択一式(初級) 第4問〜第6問|労働契約

重要度:A 論点:労働契約の期間

問4:労働契約の期間の上限に関する記述として、正しいものはどれか。

  • A:満60歳以上の労働者との労働契約は、5年を超える期間について締結してはならない
  • B:満65歳以上の労働者との労働契約は、5年を超える期間について締結してはならない
  • C:一定の事業の完了に必要な期間を定める労働契約も、3年を超える期間について締結してはならない
【第4問:正解と解説】

正解:A
【解説】
・A:正しい。満60歳以上の労働者との契約は上限5年である(労基法14条1項2号)。【試験対策】上限は「原則3年、例外5年(高度の専門的知識等を有する者・満60歳以上の者)」。ここに「満65歳以上」「満55歳以上」と年齢を入れ替える、あるいは上限を「3年」とする誤り肢が定番。一定の事業の完了に必要な期間を定めるものは上限の適用がない点も押さえる。
・B:誤り。年齢要件は満60歳以上である。65歳は高年齢者雇用安定法や雇用保険の高年齢被保険者で登場する数字であり、混同を狙った肢である。
・C:誤り。一定の事業の完了に必要な期間を定める労働契約(有期の建設工事等)は、契約期間の上限の適用を受けない。


重要度:B 論点:労働契約の期間

問5:一定の事業の完了に必要な期間を定めるものではない、期間が1年を超え3年以内の有期労働契約を締結した労働者の退職に関する記述として、正しいものはどれか。

  • A:契約期間中は、やむを得ない事由がある場合を除き、契約期間の初日から1年を経過した後も退職することができない
  • B:当分の間、契約期間の初日から1年を経過した日以後は、使用者に申し出ることにより、いつでも退職することができる
  • C:契約期間の初日から6か月を経過した日以後は、いつでも退職することができる
【第5問:正解と解説】

正解:B
【解説】
・A:誤り。一定の事業の完了に必要な期間を定めるものを除く1年超の有期契約では、契約期間の初日から1年を経過した日以後は、附則137条によりいつでも退職できる特例がある。
・B:正しい。労基法附則137条により、当分の間、契約期間の初日から1年を経過した日以後は、使用者に申し出ることによりいつでも退職できる。【試験対策】対象は「一定の事業の完了に必要な期間を定めるものを除く、期間が1年を超える有期契約」。高度の専門的知識等を必要とする業務に就く者及び満60歳以上の者には、この特例は適用されない。
・C:誤り。期間は6か月ではなく1年である。6か月は年次有給休暇の発生要件で登場する数字であり、混同しないこと。


重要度:A 論点:賠償予定の禁止

問6:労基法16条(賠償予定の禁止)に関する記述として、正しいものはどれか。

  • A:労働者が現実に使用者に損害を与えた場合であっても、損害賠償を請求することは一切できない
  • B:損害賠償額の予定は、労働者の同意がある場合には認められる
  • C:労働契約の不履行について、金額の多寡を問わず、違約金を定めることは禁止される
【第6問:正解と解説】

正解:C
【解説】
・A:誤り。現実に生じた損害について賠償を請求することは16条に違反しない。禁止されるのは、あらかじめ賠償額を予定することである。
・B:誤り。16条は強行規定であり、労働者の同意があっても許されない。
・C:正しい。16条は違約金の定め及び損害賠償額の予定を、金額の大小にかかわらず禁止している。【試験対策】禁止されるのは「あらかじめ額を予定すること」。現実に生じた損害について賠償を請求すること自体は禁止されていない。この「予定は不可・現実の請求は可」の区別が最重要。


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