2級建築施工管理技士 第一次検定「躯体施工」のうち、型枠工事(せき板・締付け金物・存置期間)の問題です(重要度A)。一問一答6問 → 四肢択一4問の順に解き、解答・解説は各問題の下を開いて確認してください。
一問一答(○×)
重要度:A 難易度:★★☆
問1:公共建築工事標準仕様書によれば、普通ポルトランドセメントを用いたコンクリートの柱のせき板を、コンクリートの材齢により取り外す場合、存置期間中の平均気温が10℃であれば、最小存置期間は3日である。
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正解:×
基礎・梁側・柱・壁のせき板で普通ポルトランドセメントを用いる場合、材齢による最小存置期間は、存置期間中の平均気温が15℃以上で3日、5℃以上15℃未満で5日、0℃以上5℃未満で8日です。平均気温10℃は「5℃以上15℃未満」に当たるので5日です(標準仕様書6.8.4(2)、表6.8.2)。
重要度:A 難易度:★☆☆
問2:公共建築工事標準仕様書によれば、特記がない場合、普通ポルトランドセメントを用いたコンクリートの基礎、梁側、柱及び壁のせき板は、コンクリートの圧縮強度が5N/mm²以上となったことが確認されれば、材齢による最小存置期間の経過を待たずに取り外すことができる。
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正解:○
基礎・梁側・柱・壁のせき板の最小存置期間は、材齢による方法と圧縮強度による方法のいずれかで定めます。圧縮強度による場合は5N/mm²以上となるまで存置するので、5N/mm²以上が確認されれば存置日数によらず取り外せます(標準仕様書6.8.4(2)、表6.8.2。昭和46年建設省告示第110号第1第一号も同じ値です)。なお、圧縮強度を試験で確認する場合は、試験結果等により監督職員の承諾を受けます(標準仕様書6.8.4(2)(イ))。
重要度:A 難易度:★★☆
問3:公共建築工事標準仕様書によれば、特記がない場合、普通ポルトランドセメントを用いたコンクリートのスラブ下の支柱をコンクリートの圧縮強度により取り外す場合は、圧縮強度が設計基準強度(Fc)以上であることが必要であり、Fc未満の段階で取り外すことはできない。
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正解:×
スラブ下の支柱は、圧縮強度が設計基準強度(Fc)の85%以上または12N/mm²以上であり、かつ、施工中の荷重及び外力について構造計算により安全であることが確認されれば取り外せます。Fc以上が必要なのは梁下の支柱です(標準仕様書表6.8.3)。なお、圧縮強度を試験で確認する場合は、試験結果等により監督職員の承諾を受けます(標準仕様書6.8.4(2)(イ))。
重要度:A 難易度:★★☆
問4:公共建築工事標準仕様書によれば、特記がない場合、普通ポルトランドセメントを用いたコンクリートの梁下の支柱をコンクリートの圧縮強度により取り外す場合は、圧縮強度が設計基準強度(Fc)以上であり、かつ、施工中の荷重及び外力について構造計算により安全であることが確認されるまで存置する。
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正解:○
梁下の支柱は、圧縮強度による場合、圧縮強度がFc以上であり、かつ、施工中の荷重及び外力について構造計算により安全であることが確認されるまで存置します。材齢による場合は、セメントの種類によらず28日です(標準仕様書表6.8.3)。なお、圧縮強度を試験で確認する場合は、試験結果等により監督職員の承諾を受けます(標準仕様書6.8.4(2)(イ))。
重要度:A 難易度:★☆☆
問5:型枠に作用するフレッシュコンクリートの側圧は、他の条件が同じであれば、打込み速さ(打上がり速度)が速いほど大きくなる。
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正解:○
打込み速さが速いと、下部のコンクリートが固まり始める前に上部のコンクリートが積み重なるため、側圧は大きくなります。側圧の上限は液圧(コンクリートの単位容積質量×打込み高さ)で、打込み高さが高いほど大きくなります。型枠はこの側圧に耐えるものとします(標準仕様書6.8.1(2))。
重要度:A 難易度:★★☆
問6:公共建築工事標準仕様書によれば、寒冷のためコンクリートの強度の発現が遅れるおそれのある場合は、型枠の最小存置期間を、コンクリートの圧縮強度によらず、コンクリートの材齢により定める。
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正解:×
寒冷のため強度の発現が遅れるおそれのある場合は、材齢ではなく、コンクリートの圧縮強度により存置期間を定めます。寒中コンクリートでも、型枠の取外し時期は圧縮強度により決定する方法によります(標準仕様書6.8.4(2)(ア)、6.11.5)。
四肢択一
重要度:A 難易度:★★☆
問7:公共建築工事標準仕様書による型枠の最小存置期間を、コンクリートの材齢により定める場合に関する記述として、最も適当なものはどれか。ただし、平均気温は存置期間中の平均気温とし、特記はないものとする。
- 早強ポルトランドセメントを用いた基礎のせき板は、平均気温が18℃の場合、最小存置期間を3日とする。
- 高炉セメントB種を用いた柱のせき板は、平均気温が8℃の場合、最小存置期間を7日とする。
- 普通ポルトランドセメントを用いたスラブ下の支柱は、平均気温が20℃の場合、最小存置期間を8日とする。
- 中庸熱ポルトランドセメントを用いた壁のせき板は、平均気温が3℃の場合、最小存置期間を8日とする。
【第7問:正解と解説】
正解:2
正解は2です。高炉セメントB種を用いた基礎・梁側・柱・壁のせき板は、平均気温5℃以上15℃未満で最小存置期間7日です(標準仕様書表6.8.2)。
1:不適当。早強ポルトランドセメントで平均気温15℃以上の場合は2日です(表6.8.2)。3日は普通ポルトランドセメントの場合の日数です。
2:適当。高炉セメントB種、平均気温5℃以上15℃未満の場合は7日です(表6.8.2)。
3:不適当。普通ポルトランドセメントを用いたスラブ下の支柱は、平均気温15℃以上で17日です(表6.8.3)。8日は早強ポルトランドセメントの場合です。
4:不適当。中庸熱ポルトランドセメントで平均気温0℃以上5℃未満の場合は12日です(表6.8.2)。8日は平均気温5℃以上15℃未満の場合です。
重要度:A 難易度:★★☆
問8:型枠工事に関する記述として、公共建築工事標準仕様書上、最も不適当なものはどれか。
- 型枠は、足場、遣方等の仮設物と連結させない。
- はく離剤を使用する場合は、コンクリート面に悪影響を及ぼさないものとする。
- スラブ下及び梁下のせき板は、原則として、支柱を取り外した後に取り外す。
- 型枠の最小存置期間を定めるためにコンクリートの圧縮強度を試験で確認する場合、供試体の養生は、20±2℃の水中で行う標準養生とする。
【第8問:正解と解説】
正解:4
正解は4です。型枠の存置期間を定めるために圧縮強度を試験で確認する場合の供試体は、工事現場における水中養生供試体または封かん養生供試体とします。構造体に近い条件で養生した強度で判断するためで、標準養生ではありません(標準仕様書表6.8.2・表6.8.3の注、6.9.3(1)(イ))。
1:適当。型枠は、足場、遣方等の仮設物と連結させません(標準仕様書6.8.3(5))。
2:適当。はく離剤は、コンクリート面に悪影響を及ぼさないものとします(標準仕様書6.8.2(7))。
3:適当。スラブ下・梁下のせき板は支柱を取り外した後に取り外します。これにより難い場合は監督職員と協議します(標準仕様書6.8.4(4))。
4:不適当。工事現場における水中養生または封かん養生の供試体とします(標準仕様書表6.8.2・表6.8.3の注)。
重要度:A 難易度:★★☆
問9:型枠の取外しに関する次の記述a〜dのうち、公共建築工事標準仕様書上、適当なものはいくつあるか。ただし、特記はなく、セメントは普通ポルトランドセメントとする。
a.壁のせき板は、コンクリートの圧縮強度が5N/mm²以上となったことが確認されれば、取り外すことができる。
b.スラブ下の支柱は、コンクリートの圧縮強度が設計基準強度の85%以上であることが確認されれば、構造計算による安全の確認を行わずに取り外すことができる。
c.梁下の支柱は、コンクリートの圧縮強度が設計基準強度の85%以上であり、かつ、構造計算により安全であることが確認されれば、取り外すことができる。
d.片持梁やひさしの型枠を支持する支柱は、必要に応じて存置期間を延長する。
- 1つ
- 2つ
- 3つ
- 4つ
【第9問:正解と解説】
正解:2
正解は2です。適当なものはaとdの2つです。b・cは、支柱を圧縮強度で取り外す条件を取り違えています(標準仕様書表6.8.2、表6.8.3、6.8.4(3))。なお、圧縮強度を試験で確認する場合は、試験結果等により監督職員の承諾を受けます(標準仕様書6.8.4(2)(イ))。
1:不正解。適当なものはaとdの2つです。
2:正解。a・dが適当、b・cが不適当です。a:壁のせき板は圧縮強度5N/mm²以上で取り外せます(表6.8.2)。b:スラブ下の支柱は、Fcの85%以上(または12N/mm²以上)に加えて、構造計算による安全の確認が必要です(表6.8.3)。c:梁下の支柱はFc以上、かつ構造計算による安全の確認が必要で、85%では取り外せません(表6.8.3)。d:片持梁・ひさし等の支柱は、必要に応じて存置期間を延長します(6.8.4(3))。
3:不正解。bとcは不適当です。
4:不正解。bとcは不適当です。
重要度:A 難易度:★★★
問10:型枠工事に関する次の記述a〜dのうち、適当なものの組合せとして、最も適当なものはどれか。ただし、b〜dは公共建築工事標準仕様書によるものとし、特記はないものとする。
a.型枠に作用するフレッシュコンクリートの側圧は、他の条件が同じであれば、打込み高さが高いほど大きくなる。
b.型枠締付けの方法は、排水桝の類に限らず、番線式とすることができる。
c.打放し仕上げ(表面の仕上り程度がA種及びB種)の面では、型枠締付け金物にコーンを使用する。
d.寒中コンクリートの型枠の取外し時期は、コンクリートの材齢により決定する。
- a と b
- a と c
- b と d
- c と d
【第10問:正解と解説】
正解:2
正解は2です。適当なものはaとcです。bは締付け方法、dは寒中コンクリートの取外し時期の決め方を取り違えています。
1:不適当。bが誤りです。型枠締付けの方法はボルト式とし、番線式とできるのは排水桝の類です(標準仕様書6.8.2(6))。
2:適当。a:他の条件が同じであれば、打込み高さ(打上がり高さ)が高いほど側圧は大きくなります(コンクリート工学年次論文集 Vol.41 西澤ほか、日本大学生産工学部学術講演会 No.40 ほかの公開資料)。c:打放し仕上げ面(A種・B種)では、型枠締付け金物にコーンを使用します(標準仕様書6.8.3(9))。
3:不適当。bとdはいずれも誤りです。dについて、寒中コンクリートの型枠取外し時期は、圧縮強度により決定する方法によります(標準仕様書6.11.5)。
4:不適当。dが誤りです。寒中コンクリートの型枠取外し時期は、材齢ではなく圧縮強度により決定します(標準仕様書6.11.5)。
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