試算表の基本 計算・応用問題【全7問】

共通の前提:金額はすべて円単位です。決算整理は行いません(決算整理前の状態を扱います)。



難易度:初級/重要度:A 論点:合計と残高の変換

問1【初級】

青森商事株式会社の現金勘定は、借方合計が ¥420,000、貸方合計が ¥310,000 である。 (1)合計試算表と(2)残高試算表のそれぞれに記載される金額と側を答えなさい。

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正解

  • (1)合計試算表:借方 ¥420,000 と 貸方 ¥310,000 の両方
  • (2)残高試算表:借方 ¥110,000 のみ

算定過程

  • 残高 = 420,000 − 310,000 = 110,000円
  • 借方合計のほうが大きいので借方残高
  • 検算:310,000 + 110,000 = 420,000 ✓

解説

  • 着眼点:同じ1つの勘定でも、合計試算表と残高試算表では記載の仕方が変わります。
  • 手順:合計試算表は総額をそのまま両方載せ、残高試算表は差額だけを残高の生じる側へ載せます。
  • よくある誤り:合計試算表に110,000を書く、残高試算表に両方書く、という取り違え。「合計=両建て、残高=差額」と最初に確認します。

難易度:標準/重要度:A 論点:残高試算表の作成

問2【標準】

青森商事株式会社の×3年3月31日(決算整理前)の各勘定残高は次のとおりである。 残高試算表を作成し、借方・貸方それぞれの合計を答えなさい。

現金 ¥150,000/売掛金 ¥200,000/買掛金 ¥120,000/資本金 ¥150,000/売上 ¥380,000/仕入 ¥250,000/給料 ¥50,000

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正解

借方残高 勘定科目 貸方残高
150,000 現金
200,000 売掛金
買掛金 120,000
資本金 150,000
売上 380,000
250,000 仕入
50,000 給料
650,000 合計 650,000

借方合計 = 貸方合計 = 650,000円

算定過程

  • 借方:150,000 + 200,000 + 250,000 + 50,000 = 650,000円
  • 貸方:120,000 + 150,000 + 380,000 = 650,000円
  • 検算:650,000 = 650,000 ✓

解説

  • 手順①:各科目を定位置へ配置します(借方:現金・売掛金・仕入・給料/貸方:買掛金・資本金・売上)。
  • 手順②:縦に合計し、借方と貸方が一致することを確認します。
  • よくある誤り:どれか1科目を反対側に置く誤り。縦計の不一致として表面化するので、必ず合計まで取ります。

難易度:標準/重要度:A 論点:合計試算表の読み取りと残高への変換

問3【標準】

青森商事株式会社の売掛金勘定は、合計試算表において借方 ¥570,000・貸方 ¥390,000 と記載されている。 残高試算表に記載される金額と側を答えなさい。あわせて、貸方の ¥390,000 が主に表す取引の内容を簡潔に答えなさい。

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正解

  • 残高試算表:借方 ¥180,000
  • 貸方 ¥390,000 の内容:売掛金の回収(や返品)による減少額の合計

算定過程

  • 残高 = 570,000 − 390,000 = 180,000円(借方合計のほうが大きいので借方残高)
  • 検算:390,000 + 180,000 = 570,000 ✓

解説

  • 読み取り:売掛金の借方は掛売上による増加、貸方は回収や返品による減少を表します。
  • 合計試算表は「期間中にどれだけ動いたか」、残高試算表は「いま残っているのはいくらか」を示します。
  • よくある誤り:残高を貸方に書く誤り。借方合計と貸方合計のどちらが大きいかで側が決まります(本問は借方が大きいので借方)。

難易度:標準/重要度:A 論点:合計残高試算表の作成

問4【標準】

青森商事株式会社の当期の取引は次の5件のみである。各勘定の借方合計・貸方合計を求めたうえで、合計残高試算表を作成しなさい

取引1 (借)現金 500,000 / (貸)資本金 500,000 取引2 (借)仕入 200,000 / (貸)買掛金 200,000 取引3 (借)現金 300,000 / (貸)売上 300,000 取引4 (借)支払家賃 50,000 / (貸)現金 50,000 取引5 (借)買掛金 80,000 / (貸)現金 80,000

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正解

借方残高 借方合計 勘定科目 貸方合計 貸方残高
670,000 800,000 現金 130,000
80,000 買掛金 200,000 120,000
資本金 500,000 500,000
売上 300,000 300,000
200,000 200,000 仕入
50,000 50,000 支払家賃
920,000 1,130,000 合計 1,130,000 920,000

算定過程

各勘定の集計:

勘定 借方合計 貸方合計 残高
現金 500,000+300,000=800,000 50,000+80,000=130,000 借方 670,000
買掛金 80,000 200,000 貸方 120,000
資本金 500,000 貸方 500,000
売上 300,000 貸方 300,000
仕入 200,000 借方 200,000
支払家賃 50,000 借方 50,000
  • 合計欄の検算:借方 800,000+80,000+200,000+50,000 = 1,130,000円/貸方 130,000+200,000+500,000+300,000 = 1,130,000円
  • 残高欄の検算:借方 670,000+200,000+50,000 = 920,000円/貸方 120,000+500,000+300,000 = 920,000円

解説

  • 着眼点:合計残高試算表は、合計試算表と残高試算表を1枚に合わせた形式です。合計欄と残高欄の両方を埋めます。
  • 手順①:各勘定について、借方に記入された金額をすべて足して借方合計、貸方も同様に貸方合計を出します。
  • 手順②:借方合計と貸方合計の差額を、大きいほうの側へ残高として記入します。
  • 手順③:合計欄と残高欄のそれぞれで、借方と貸方が一致することを確認します。
  • よくある誤り:残高欄に合計額をそのまま書く誤り。合計欄は相殺せず、残高欄は差額だけです。合計欄の縦計(1,130,000)は残高欄の縦計(920,000)より大きくなります。

難易度:標準/重要度:A 論点:貸借差額を用いた空欄の推定

問5【標準】

青森商事株式会社の残高試算表は、借方合計が ¥890,000 である。貸方には買掛金 ¥180,000、借入金 ¥150,000、資本金 ¥300,000、売上(金額不明)の4科目のみが記載されている。 売上の金額を推定しなさい。

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正解:売上 ¥260,000

算定過程

  • 貸方合計も 890,000円 のはずである
  • 売上 = 890,000 −(180,000 + 150,000 + 300,000)= 890,000 − 630,000 = 260,000円
  • 検算:180,000 + 150,000 + 300,000 + 260,000 = 890,000 ✓

解説

  • 着眼点:借方合計と貸方合計が一致するという関係を、逆向きに使って未知の金額を求めます。
  • 手順:「不明の1マス = その側の合計 − 判明している分」という型です。
  • よくある誤り:借方側の科目と混ぜて引き算する誤り。同じ側の中で引きます。

難易度:応用/重要度:A 論点:縦計不一致からの探索

問6【応用】

青森商事株式会社で残高試算表を作成したところ、借方合計 ¥760,000・貸方合計 ¥700,000 となり一致しなかった。調査の結果、貸方残高であるべき1つの科目の残高を、誤って借方に記載していたことが判明した。 誤って記載された科目の残高と、修正後の正しい借方合計・貸方合計を求めなさい。

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正解

  • 誤って記載された科目の残高:¥30,000
  • 修正後の合計:借方 = 貸方 = ¥730,000

算定過程

  • 差額 = 760,000 − 700,000 = 60,000円
  • 貸方残高を借方に書くと、借方が残高分だけ増え、貸方が同額だけ減るため、差額は残高の2倍になる
  • 誤記載の残高 = 60,000 ÷ 2 = 30,000円
  • 修正後:借方 760,000 − 30,000 = 730,000円/貸方 700,000 + 30,000 = 730,000円
  • 検算:730,000 = 730,000 ✓

解説

  • 着眼点:反対側に書いてしまうと、片側だけがずれるのではなく両側が逆向きに動くため、差額は残高の2倍になります。
  • よくある誤り:差額の 60,000 をそのまま探してしまう誤り。
  • 注意:「差額が2倍なら反対側記入、差額そのままなら片側の記入漏れ」というのは、誤りが1か所であると考えてよい場合にまず疑うための目安であり、決定則ではありません。本問は「1つの科目」と限定されているためこの目安が使えます。誤りが複数あれば差額はこのようには現れません。

難易度:応用/重要度:A 論点:月次試算表の残高推定

問7【応用】

青森商事株式会社の売掛金の前月末残高は ¥280,000(借方)であった。当月中の取引は、掛売上 ¥340,000 と、売掛金 ¥290,000 の回収(普通預金口座への入金)のみである。 回収の仕訳を示し、当月末の残高試算表に記載される売掛金の金額を求めなさい。

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正解

借方科目 金額 貸方科目 金額
普通預金 290,000 売掛金 290,000

当月末の売掛金残高:¥330,000(借方)

算定過程

  • 回収の仕訳:普通預金 290,000 / 売掛金 290,000(借方 290,000 = 貸方 290,000 ✓)
  • 残高 = 前月末 280,000 + 掛売上 340,000 − 回収 290,000 = 330,000円
  • 検算:280,000 + 340,000 = 620,000、620,000 − 290,000 = 330,000 ✓

解説

  • 手順①:回収は売掛金の減少なので貸方、入金先の普通預金が借方です。
  • 手順②:月次の残高試算表は「前月末残高 ± 当月の増減」の積み上げで作られます。増加(掛売上)を先に拾ってから減少を引くと混乱しません。
  • よくある誤り:280,000 − 290,000 から計算を始めて混乱する誤り。


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