共通前提:当社は青森商店である。
共通語群(各問、この中から最も適当な勘定科目を選ぶこと)
現金 / 普通預金 / 受取商品券 / 差入保証金 / 売掛金 / 前払金 / 売上 / 支払家賃 / 支払手数料 / 修繕費
重要度:A/難易度:初級 論点:商品券による販売代金の受取り
問1(初級)
4月10日 商品 ¥8,000 を販売し、代金として自治体発行の商品券 ¥8,000 を受け取った。
解答を見る
正解
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 受取商品券 | 8,000 | 売上 | 8,000 |
解説
- 取引の読み取り:商品を売り、代金はお金ではなく商品券で受け取った。
- 勘定科目の決定:商品券は「後日発行元で精算して金銭を受け取れる権利」=資産の受取商品券。商品の販売なので収益は売上。
- 借方の理由:受取商品券という資産が増えたから借方。
- 貸方の理由:売上という収益が発生したから貸方。
- 間違いやすい科目:現金。受取商品券は現金そのものではなく、発行者等に対して換金・精算を受ける権利です。回収の相手と方法が現金とは異なるため、別の資産科目で処理します。
重要度:A/難易度:初級 論点:敷金の差入れ
問2(初級)
4月15日 倉庫の賃借契約にあたり、契約上、退去時に返還を受ける敷金 ¥200,000 を現金で差し入れた。
解答を見る
正解
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 差入保証金 | 200,000 | 現金 | 200,000 |
解説
- 取引の読み取り:物件を借りるために敷金を預けた。
- 勘定科目の決定:本問の敷金は契約上、退去時に返還を受ける権利があるものなので、費用ではなく資産の差入保証金。
- 借方の理由:差入保証金という資産(返還を受ける権利)が増えたから借方。
- 貸方の理由:現金という資産が減ったから貸方。
- 間違いやすい科目:支払家賃。同じ契約時の支払いでも、家賃は物件を借りることの対価(費用)、敷金は返還を受ける権利がある預け金(資産)です。前払金も誤答候補ですが、前払金は商品の手付金に使う科目です。
重要度:A/難易度:初級 論点:商品券の精算(普通預金)
問3(初級)
5月31日 商品販売の代金として受け取り、受取商品券として計上していた商品券 ¥30,000 を発行元で精算し、同額が普通預金口座に振り込まれた。
解答を見る
正解
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 普通預金 | 30,000 | 受取商品券 | 30,000 |
解説
- 取引の読み取り:持っていた商品券を発行元で換金した。
- 勘定科目の決定:入金は普通預金、消えるのは受取商品券という権利。
- 借方の理由:普通預金という資産が増えたから借方。
- 貸方の理由:受取商品券という資産(精算する権利)が使われて減ったから貸方。
- 間違いやすい科目:売上。収益は販売時にすでに計上済みで、精算はただの債権回収です。ここで売上を立てると二重計上になります。
重要度:B/難易度:初級 論点:敷金の全額返還
問4(初級)
7月31日 賃借していた倉庫を解約して退去し、差し入れていた敷金 ¥200,000 の全額が普通預金口座に返還された。
解答を見る
正解
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 普通預金 | 200,000 | 差入保証金 | 200,000 |
解説
- 取引の読み取り:預けていた敷金がそのまま戻ってきた。
- 勘定科目の決定:入金は普通預金、消えるのは差入保証金という「返還を受ける権利」。
- 借方の理由:普通預金という資産が増えたから借方。
- 貸方の理由:差入保証金という資産が回収されて減ったから貸方。
- 間違いやすい科目:収益の科目を立てる誤り。預けていた差入保証金が回収されただけなので、新たな収益は発生しません。問3と同じ構造です。
重要度:A/難易度:標準 論点:商品券と現金の併用受取り(複合仕訳)
問5(標準)
5月2日 商品 ¥12,000 を販売し、代金のうち ¥10,000 は他社発行の商品券で受け取り、残額は現金で受け取った。
解答を見る
正解
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 受取商品券 | 10,000 | 売上 | 12,000 |
| 現金 | 2,000 |
解説
- 取引の読み取り:販売代金 ¥12,000 の受取り手段が、商品券 ¥10,000 と現金 ¥2,000 の2つに分かれている。
- 金額の計算:現金部分=12,000 − 10,000 = ¥2,000。
- 借方の理由:受取商品券と現金という2つの資産がそれぞれ増えたから借方。借方合計 ¥12,000。
- 貸方の理由:売上という収益が販売額の全額 ¥12,000 で発生したから貸方。
- 間違いやすい科目:売上を商品券分の ¥10,000 にしてしまう誤り。売上は受取り手段に関係なく、販売した金額の全額で計上します。
重要度:A/難易度:標準 論点:商品券のお釣りがある場合の計上額
問6(標準)
5月10日 商品 ¥9,000 を販売し、代金として他社発行の商品券 ¥10,000 を受け取り、お釣り ¥1,000 を現金で支払った。
解答を見る
正解
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 受取商品券 | 10,000 | 売上 | 9,000 |
| 現金 | 1,000 |
解説
- 取引の読み取り:商品 ¥9,000 に対して額面 ¥10,000 の商品券を受け取ったので、差額 ¥1,000 をお釣りとして現金で渡した。
- 勘定科目の決定:商品券は受取商品券、収益は販売額の売上、お釣りは現金の減少。
- 借方の理由:受取商品券という資産が ¥10,000 増えたから借方。本問では、受け取った額面 ¥10,000 の商品券について発行者等に対する精算額が ¥10,000 となるため、その金額で計上します。
- 貸方の理由:売上(収益の発生)¥9,000 と、現金(資産の減少)¥1,000。貸方合計 ¥10,000 で貸借が一致します。
- 間違いやすい科目:受取商品券を売上額の ¥9,000 で計上する誤り。売上(¥9,000)と、精算を受ける権利の金額(¥10,000)は別物です。
重要度:A/難易度:標準 論点:受取商品券と売掛金の併用(回収相手の違い)
問7(標準)
6月20日 商品 ¥80,000 を販売し、代金のうち ¥50,000 は他社発行の商品券で受け取り、残額は掛けとした。
解答を見る
正解
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 受取商品券 | 50,000 | 売上 | 80,000 |
| 売掛金 | 30,000 |
解説
- 取引の読み取り:販売代金 ¥80,000 のうち ¥50,000 が商品券、残り ¥30,000 が掛け。
- 金額の計算:掛け部分=80,000 − 50,000 = ¥30,000。
- 借方の理由:受取商品券と売掛金という2つの資産が増えたから借方。借方合計 ¥80,000。
- 貸方の理由:売上が販売額の全額 ¥80,000 で発生したから貸方。
- 間違いやすい科目:受取商品券と売掛金を1つにまとめる誤り。 どちらも「後日お金を受け取る権利」ですが、回収する相手が違います。商品券は発行元から、売掛金は得意先から回収するので、別の科目で管理します。
重要度:A/難易度:標準 論点:敷金と当月家賃の区別(預け金か、借りることの対価か)
問8(標準)
7月1日 店舗の賃借契約にあたり、契約上、退去時に返還を受ける敷金 ¥150,000 と当月分の家賃 ¥150,000 を現金で支払った。
解答を見る
正解
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 差入保証金 | 150,000 | 現金 | 300,000 |
| 支払家賃 | 150,000 |
解説
- 取引の読み取り:同額の支払いが2つ並んでいるが、性質が異なる。
- 勘定科目の決定:敷金=返還を受ける権利がある預け金 → 差入保証金(資産)。当月分家賃=物件を借りることの対価 → 支払家賃(費用)。
- 借方の理由:資産の増加(差入保証金)と費用の発生(支払家賃)はいずれも借方。借方合計 ¥300,000。
- 貸方の理由:現金という資産が合計 ¥300,000 減ったから貸方。
- 間違いやすい科目:金額が同じであることに引きずられて、全額を支払家賃 ¥300,000 にまとめる誤り。金額ではなく性質で分けます。
重要度:A/難易度:応用 論点:賃貸初期費用の3分割(差入保証金・支払手数料・支払家賃)
問9(応用)
6月1日 事務所の賃借契約を結び、契約上、退去時に返還を受ける敷金(家賃2か月分)、不動産会社への仲介手数料 ¥150,000、および当月分の家賃 ¥150,000 を、普通預金口座から一括で支払った。なお、家賃は月額 ¥150,000 である。
解答を見る
正解
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 差入保証金 | 300,000 | 普通預金 | 600,000 |
| 支払手数料 | 150,000 | ||
| 支払家賃 | 150,000 |
解説
- 取引の読み取り:賃貸の初期費用として、性質の違う3つの支払いを一度に行った。
- 金額の計算:敷金は家賃2か月分なので 150,000 × 2 = ¥300,000。
- 勘定科目の決定:それぞれが何に対する支払いかで切り分けます。敷金=返還を受ける権利がある預け金 → 差入保証金(資産)。仲介手数料=不動産会社の仲介サービスの対価 → 支払手数料(費用)。当月分家賃=物件を借りることの対価 → 支払家賃(費用)。
- 借方の理由:資産の増加と費用の発生はいずれも借方。借方合計 300,000 + 150,000 + 150,000 = ¥600,000。
- 貸方の理由:普通預金という資産が合計 ¥600,000 減ったから貸方。貸借一致。
- 間違いやすい科目:全額を支払家賃にまとめる誤り。敷金まで費用にすると、返還を受ける権利が帳簿から消えてしまいます。支払手数料と支払家賃の取り違えにも注意。
重要度:A/難易度:応用 論点:敷金返還時の修繕費差引き(複合仕訳)
問10(応用)
8月31日 賃借していた事務所を解約して退去した。差し入れていた敷金 ¥300,000 のうち、当社負担の修繕費 ¥80,000 が差し引かれ、残額が普通預金口座に返還された。
解答を見る
正解
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 修繕費 | 80,000 | 差入保証金 | 300,000 |
| 普通預金 | 220,000 |
解説
- 取引の読み取り:敷金 ¥300,000 が「修繕費として負担する部分 ¥80,000」と「返還を受ける部分 ¥220,000」に分かれた。
- 金額の計算:返還額=300,000 − 80,000 = ¥220,000。
- 勘定科目の決定:本問では差し引かれた ¥80,000 が当社負担の修繕費として示されているため、費用の修繕費。残額 ¥220,000 は普通預金へ。貸方は預けていた差入保証金の全額。
- 借方の理由:修繕費という費用の発生 ¥80,000 と、普通預金という資産の増加 ¥220,000。借方合計 ¥300,000。
- 貸方の理由:差入保証金という資産が全額 ¥300,000 消滅したから貸方。貸借一致を確認できます。
- 間違いやすい科目:差入保証金を ¥220,000 だけ減らす誤り。権利は全額なくなっているので、貸方は預けた全額 ¥300,000 です。修繕費を支払手数料と取り違える誤りにも注意。

コメント