重要度:A 論点:親族・相続
問64:Aが死亡し、相続人は子B及び子Cの2人である。Aは遺言により甲土地をBに単独で相続させたが、Bは所有権移転登記をしていなかった。その後、Cが甲土地の2分の1の持分をDに売却し、Dが持分移転登記をした。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。
- A:Bは遺言により甲土地全部を取得したため、登記がなくても甲土地全部の所有権をDに対抗することができる。
- B:Dは登記を備えたため、甲土地全部の所有権を取得し、Bは何らの権利も主張できない。
- C:Bは自己の法定相続分に相当する2分の1については登記なくDに対抗できるが、法定相続分を超える残り2分の1については、登記なくDに対抗することができない。
- D:相続による不動産の取得については民法177条が適用されないため、登記の有無はBとDの優劣に影響しない。
【第64問:正解と解説】
正解:C
・A
【選択肢解説】誤り。相続による権利承継であっても、法定相続分を超える部分については、登記その他の対抗要件がなければ第三者に対抗できない。
・B
【選択肢解説】誤り。Bは少なくとも自己の法定相続分に相当する2分の1について、登記なくDに対抗できる。
・C
【論点】共同相続における権利承継と対抗要件(民法899条の2)。【選択肢解説】正しい。Bの法定相続分は2分の1であり、その範囲は登記なく対抗できるが、遺言により取得した法定相続分を超える2分の1は、登記なく第三者Dに対抗できない。これが正解肢。
・D
【選択肢解説】誤り。法定相続分を超える相続による権利取得には、第三者対抗要件が必要である。
重要度:A 論点:親族・相続
問65:遺留分侵害額請求に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。
- A:遺留分を侵害された者は、受遺者又は受贈者に対し、侵害された不動産そのものの返還だけを請求することができる。
- B:被相続人の兄弟姉妹にも、配偶者及び子と同様に遺留分が認められる。
- C:遺留分侵害額請求権は、遺留分権利者が相続開始及び遺留分を侵害する贈与又は遺贈を知った時から3年間行使しないときに、時効によって消滅する。
- D:遺留分を侵害された者は、受遺者又は受贈者に対し、遺留分侵害額に相当する金銭の支払を請求でき、その権利は、相続開始及び侵害すべき贈与又は遺贈を知った時から1年、又は相続開始から10年を経過すると行使できなくなる。
【第65問:正解と解説】
正解:D
・A
【選択肢解説】誤り。現行法の遺留分侵害額請求は金銭請求であり、目的不動産の返還や共有持分の当然取得を内容とするものではない。
・B
【選択肢解説】誤り。兄弟姉妹及びその代襲相続人には遺留分が認められない。
・C
【選択肢解説】誤り。短期の消滅時効期間は3年ではなく1年である。
・D
【論点】遺留分侵害額請求(民法1042条・1046条・1048条)。【選択肢解説】正しい。救済は侵害額相当の金銭請求であり、知った時から1年の消滅時効と、相続開始から10年の期間制限に服する。これが正解肢。

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