減価償却の定率法 仕訳問題【全7問】

【2027年度(2027年4月~)受験の方】

定率法は、2027年4月1日以降の試験で出題範囲となる論点です。

【2026年度(~2027年3月)受験の方】 この単元は出題範囲外です。C07-T03 の定額法を確実にしてください。


共通前提:各社の決算日は3月31日である。減価償却はすべて間接法により記帳している。

共通語群(各問、この中から最も適当な勘定科目を選ぶこと)

減価償却費 / 備品減価償却累計額 / 車両運搬具減価償却累計額 / 備品 / 車両運搬具


重要度:A/難易度:初級 論点:定率法・初年度(基本形) 2027年度から

問1(初級)

3月31日 決算につき、当期首に取得した備品(取得原価 ¥600,000)について、定率法(償却率 30%)により減価償却を行う。

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正解

借方科目 金額 貸方科目 金額
減価償却費 180,000 備品減価償却累計額 180,000

解説

  • 取引の読み取り当期首取得の初年度なので、期首の帳簿価額 = 取得原価。
  • 金額の計算:600,000 × 30% = ¥180,000
  • 借方の理由:減価償却費(費用)の発生。
  • 貸方の理由:備品減価償却累計額(評価勘定)の増加。
  • 間違いやすい科目備品。定率法でも間接法なので、資産を直接減らしません。 仕訳の型は定額法(C07-T03)とまったく同じです。
  • 使用科目:減価償却費/備品減価償却累計額

重要度:A/難易度:標準 論点:2年目の償却(帳簿価額への切り替え) 2027年度から

問2(標準)

3月31日 決算につき、前期首に取得した備品(取得原価 ¥600,000)について、定率法(償却率 30%)により減価償却を行う。なお、備品減価償却累計額の期首残高は ¥180,000 である。

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正解

借方科目 金額 貸方科目 金額
減価償却費 126,000 備品減価償却累計額 126,000

解説

  • 取引の読み取り:問1の備品の2年目。期首の累計額 ¥180,000 が与えられている。
  • 金額の計算
  • 期首帳簿価額 = 600,000 − 180,000 = ¥420,000
  • 減価償却費 = 420,000 × 30% = ¥126,000
  • 考え方仕訳の型は問1と同じ。変わるのは掛け算の土台です。 定率法は帳簿価額に償却率を掛けます。
  • 間違いやすい金額取得原価 ¥600,000 に掛けて ¥180,000 とする誤り。 これがこの論点で最も多い誤りです。
  • 確認の目安通年で保有している年度どうしを比べて毎年同じ金額が出たら、取得原価に掛け続けている可能性があります。各年度を通じて保有していれば、定率法の年額は通常年々減っていきます(取得年度を月割した場合は例外があります。問7参照)。
  • 使用科目:減価償却費/備品減価償却累計額

重要度:A/難易度:標準 論点:期首累計額の読み取りと帳簿価額の算定 2027年度から

問3(標準)

3月31日 決算につき、車両運搬具(取得原価 ¥2,000,000、車両運搬具減価償却累計額の期首残高 ¥720,000)について、定率法(償却率 25%)により減価償却を行う。

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正解

借方科目 金額 貸方科目 金額
減価償却費 320,000 車両運搬具減価償却累計額 320,000

解説

  • 金額の計算
  • 期首帳簿価額 = 2,000,000 − 720,000 = ¥1,280,000
  • 減価償却費 = 1,280,000 × 25% = ¥320,000
  • 考え方期首の累計額を取得原価から控除するという手順は、資産の種類が変わっても同じです。
  • 間違いやすい科目:累計額の科目を備品減価償却累計額とする誤り。資産の種類ごとに累計額の科目が分かれます。
  • 間違いやすい金額:累計額の控除を忘れて 2,000,000 × 25% = ¥500,000 とする誤り。
  • 使用科目:減価償却費/車両運搬具減価償却累計額

重要度:A/難易度:標準 論点:期中取得の月割(初年度) 2027年度から

問4(標準)

3月31日 決算につき、×1年11月1日に取得した備品(取得原価 ¥960,000)について、定率法(償却率 25%)により月割で減価償却を行う。

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正解

借方科目 金額 貸方科目 金額
減価償却費 100,000 備品減価償却累計額 100,000

解説

  • 取引の読み取り期中取得の初年度。使用期間は11月〜3月の5か月
  • 金額の計算
  • 初年度なので帳簿価額 = 取得原価
  • 年額 = 960,000 × 25% = ¥240,000
  • 減価償却費 = 240,000 × 5/12 = ¥100,000
  • 考え方「年額を出してから月割」の順序です。定額法(C07-T03)と同じ手順になります。
  • 間違いやすい金額:月数の数え違い(11・12・1・2・3で5か月)と、月割忘れ(¥240,000)
  • 使用科目:減価償却費/備品減価償却累計額

重要度:B/難易度:標準 論点:不要な材料の選別(耐用年数・残存価額は使わない) 2027年度から

問5(標準)

3月31日 決算につき、備品(取得原価 ¥900,000、耐用年数5年、残存価額ゼロ)について、定率法(償却率 40%)により減価償却を行う。なお、備品減価償却累計額の期首残高は ¥360,000 である。

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正解

借方科目 金額 貸方科目 金額
減価償却費 216,000 備品減価償却累計額 216,000

解説

  • 取引の読み取り:資料に耐用年数と残存価額も書かれているが、指定された方法は定率法である。
  • 考え方1年間保有する基本計算で定率法が使う材料は、取得原価・期首累計額・償却率の3つです(月割する場合は使用月数も必要)。耐用年数・残存価額は使いません。
  • 金額の計算
  • 期首帳簿価額 = 900,000 − 360,000 = ¥540,000
  • 減価償却費 = 540,000 × 40% = ¥216,000
  • 間違いやすい金額定額法の計算(900,000 ÷ 5年 = ¥180,000)をしてしまう誤り。 資料に材料が多く並んでいても、方法の指定に合うものだけを拾ってください。
  • 使用科目:減価償却費/備品減価償却累計額

重要度:A/難易度:応用 論点:定額法と定率法の混在(方法の指定を読む) 2027年度から

問6(応用)

3月31日 決算につき、次の固定資産について減価償却を行う。それぞれ指定された方法によること。

  • 建物:取得原価 ¥3,000,000、定額法、耐用年数30年、残存価額 ¥300,000
  • 備品:取得原価 ¥800,000、定率法(償却率 20%)、備品減価償却累計額の期首残高 ¥300,000

なお、建物減価償却累計額の科目は語群に含まれていないため、備品分のみ仕訳を示しなさい。

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正解

借方科目 金額 貸方科目 金額
減価償却費 100,000 備品減価償却累計額 100,000

解説

  • 取引の読み取り定額法と定率法が同じ決算に混在している。第3問(決算総合問題)の縮図。
  • 備品(定率法)の計算
  • 期首帳簿価額 = 800,000 − 300,000 = ¥500,000
  • 減価償却費 = 500,000 × 20% = ¥100,000
  • 参考:建物(定額法)の計算:(3,000,000 − 300,000) ÷ 30年 = ¥90,000(本問では仕訳を求めていない)
  • 考え方資産ごとに指定された方法を確認してから計算します。 定率法の資産に定額法を当てはめる誤りは、資料が並んでいるときに起きやすくなります。
  • 間違いやすい金額:備品に定額法を当てはめる誤り、または建物と備品の金額を合算して1本の仕訳にする誤り。資産ごとに累計額の科目が異なるため、合算できません。
  • 使用科目:減価償却費/備品減価償却累計額

重要度:A/難易度:応用 論点:期中取得資産の翌年度(月割から帳簿価額×率へ) 2027年度から

問7(応用)

3月31日 決算につき、×1年11月1日に取得した備品(取得原価 ¥960,000)について、定率法(償却率 25%)により減価償却を行う。当期は取得の翌年度であり、備品減価償却累計額の期首残高は ¥100,000 である。

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正解

借方科目 金額 貸方科目 金額
減価償却費 215,000 備品減価償却累計額 215,000

解説

  • 取引の読み取り問4の備品の翌年度。 初年度は月割だったが、当期は期首から期末まで1年間使用している。
  • 金額の計算
  • 期首帳簿価額 = 960,000 − 100,000 = ¥860,000
  • 減価償却費 = 860,000 × 25% = ¥215,000月割は不要
  • 考え方取得後そのまま保有・使用する場合、取得年度は使用月数で月割し、翌年度を1年間保有するなら1年分を計上します。 取得年度の月割額を毎年繰り返すわけではありません。月割の要否は「当期に何か月使ったか」で決まります。
  • 年額の大小に注意:本問の ¥215,000 は、取得年度の ¥100,000(問4)より大きくなっています。取得年度を月割した場合、翌年度の1年分が取得年度より大きくなることがあります。
  • 間違いやすい金額:翌年度も月割してしまう誤り(215,000 × 5/12 = ¥89,583)。また、期首累計額の控除を忘れて 960,000 × 25% = ¥240,000 とする誤り。
  • 使用科目:減価償却費/備品減価償却累計額


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