固定資産の売却 仕訳問題【全8問】

共通前提:会計期間は×2年4月1日から×3年3月31日までとし、減価償却を行う固定資産は間接法で記帳している。

共通語群

現金 / 普通預金 / 未収入金 / 売掛金 / 備品 / 車両運搬具 / 建物 / 土地 / 備品減価償却累計額 / 車両運搬具減価償却累計額 / 建物減価償却累計額 / 減価償却費 / 固定資産売却益 / 固定資産売却損


重要度:A/難易度:初級 論点:損益なしの基本売却

問1(初級)

4月1日(期首)、備品(取得原価 ¥400,000、備品減価償却累計額 ¥250,000)を ¥150,000 で売却し、代金は現金で受け取った。仕訳しなさい。

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正解

借方科目 金額 貸方科目 金額
備品減価償却累計額 250,000 備品 400,000
現金 150,000

解説

  • 帳簿価額:400,000 − 250,000 = ¥150,000
  • 売却額と帳簿価額が同額なので、売却益・売却損は生じません。
  • 備品本体は取得原価で貸方、備品減価償却累計額は借方に記入して、それぞれ帳簿から取り除きます。

重要度:A/難易度:標準 論点:売却益と未収入金

問2(標準)

4月1日(期首)、備品(取得原価 ¥500,000、備品減価償却累計額 ¥350,000)を ¥190,000 で売却し、代金は月末に受け取ることとした。仕訳しなさい。

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正解

借方科目 金額 貸方科目 金額
備品減価償却累計額 350,000 備品 500,000
未収入金 190,000 固定資産売却益 40,000

解説

  • 帳簿価額:500,000 − 350,000 = ¥150,000
  • 売却益:190,000 − 150,000 = ¥40,000
  • 固定資産の売却代金を後日受け取るため、借方は未収入金です。売掛金ではありません。

重要度:A/難易度:標準 論点:車両運搬具の売却損

問3(標準)

4月1日(期首)、営業用トラック(取得原価 ¥1,600,000、車両運搬具減価償却累計額 ¥1,000,000)を ¥520,000 で売却し、代金は現金で受け取った。仕訳しなさい。

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正解

借方科目 金額 貸方科目 金額
車両運搬具減価償却累計額 1,000,000 車両運搬具 1,600,000
現金 520,000
固定資産売却損 80,000

解説

  • 帳簿価額:1,600,000 − 1,000,000 = ¥600,000
  • 売却損:600,000 − 520,000 = ¥80,000
  • 固定資産売却損は費用なので借方に記入します。

重要度:A/難易度:標準 論点:土地の売却

問4(標準)

6月10日、駐車場として使用していた土地(取得原価 ¥2,000,000)を ¥2,300,000 で売却し、代金は月末に受け取ることとした。仕訳しなさい。

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正解

借方科目 金額 貸方科目 金額
未収入金 2,300,000 土地 2,000,000
固定資産売却益 300,000

解説

  • 3級で扱う土地は減価償却しないため、減価償却累計額を使いません。
  • 帳簿上の土地 ¥2,000,000 と売却額 ¥2,300,000 の差額 ¥300,000 が固定資産売却益です。
  • 土地の市場価格が変動しないという意味ではなく、減価償却の対象ではないため累計額がないという違いです。

重要度:B/難易度:標準 論点:帳簿価額からの累計額逆算と売却

問5(標準)

4月1日(期首)、備品(取得原価 ¥800,000、帳簿価額 ¥300,000)を ¥280,000 で売却し、代金は現金で受け取った。仕訳しなさい。

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正解

借方科目 金額 貸方科目 金額
備品減価償却累計額 500,000 備品 800,000
現金 280,000
固定資産売却損 20,000

解説

  • 減価償却累計額:800,000 − 300,000 = ¥500,000
  • 売却損:300,000 − 280,000 = ¥20,000
  • 帳簿価額が与えられていても、備品勘定を帳簿から取り除く金額は取得原価 ¥800,000 です。

重要度:A/難易度:応用 論点:期中売却・月割・売却損

問6(応用)

×2年9月30日、備品(取得原価 ¥600,000、期首の備品減価償却累計額 ¥120,000、耐用年数5年、残存価額ゼロ、定額法)を ¥400,000 で売却し、代金は普通預金へ入金された。売却時までの当期減価償却費は月割で計算する。1本の複合仕訳で示しなさい。

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正解

借方科目 金額 貸方科目 金額
備品減価償却累計額 120,000 備品 600,000
減価償却費 60,000
普通預金 400,000
固定資産売却損 20,000

解説

  • 年額:600,000 ÷ 5年 = ¥120,000
  • 4月〜9月の6か月分:120,000 × 6 ÷ 12 = ¥60,000
  • 売却時点の帳簿価額:600,000 − 120,000 − 60,000 = ¥420,000
  • 売却損:420,000 − 400,000 = ¥20,000
  • 1本の複合仕訳では、当期減価償却による累計額の増加と売却時の累計額取消しが相殺されるため、借方の備品減価償却累計額は期首残高 ¥120,000 になります。

重要度:A/難易度:応用 論点:期中売却・月割・売却益・未収入金

問7(応用)

×2年11月30日、営業用トラック(取得原価 ¥1,800,000、期首の車両運搬具減価償却累計額 ¥900,000、耐用年数6年、残存価額ゼロ、定額法)を ¥750,000 で売却し、代金は翌月末に受け取ることとした。売却時までの当期減価償却費は月割で計算する。1本の複合仕訳で示しなさい。

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正解

借方科目 金額 貸方科目 金額
車両運搬具減価償却累計額 900,000 車両運搬具 1,800,000
減価償却費 200,000 固定資産売却益 50,000
未収入金 750,000

解説

  • 年額:1,800,000 ÷ 6年 = ¥300,000
  • 4月〜11月の8か月分:300,000 × 8 ÷ 12 = ¥200,000
  • 売却時点の帳簿価額:1,800,000 − 900,000 − 200,000 = ¥700,000
  • 売却益:750,000 − 700,000 = ¥50,000
  • 売却代金は後日受け取るため未収入金です。

重要度:B/難易度:応用 論点:残存価額10%・期中売却・売却損

問8(応用)

×2年7月31日、店舗建物(取得原価 ¥3,000,000、期首の建物減価償却累計額 ¥810,000、耐用年数30年、残存価額は取得原価の10%、定額法)を ¥2,100,000 で売却し、代金は普通預金へ入金された。売却時までの当期減価償却費は月割で計算する。1本の複合仕訳で示しなさい。

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正解

借方科目 金額 貸方科目 金額
建物減価償却累計額 810,000 建物 3,000,000
減価償却費 30,000
普通預金 2,100,000
固定資産売却損 60,000

解説

  • 残存価額:3,000,000 × 10% = ¥300,000
  • 年額:(3,000,000 − 300,000)÷ 30年 = ¥90,000
  • 4月〜7月の4か月分:90,000 × 4 ÷ 12 = ¥30,000
  • 売却時点の帳簿価額:3,000,000 − 810,000 − 30,000 = ¥2,160,000
  • 売却損:2,160,000 − 2,100,000 = ¥60,000
  • この問題条件では年額・月割額はいずれも整数になります。計算途中で ¥33,333… となった場合は、残存価額10%を控除したかを確認してください。

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