宅地建物取引士 権利関係 一問一答 第109問〜第113問|賃貸借・借地借家法

重要度:A 論点:民法賃貸借

問109:不動産の賃借人が、賃貸借の登記をしていない場合でも、目的物の新所有者に賃借権を対抗できるのはどのような場合か。

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①建物賃貸借では建物の引渡しを受けているとき(借地借家法31条)、②借地では借地上に借地権者名義で登記された建物を所有しているとき(借地借家法10条)。民法上の原則(賃借権の登記)を借地借家法が緩和している構造で押さえる。


重要度:A 論点:民法賃貸借

問110:対抗要件を備えた賃借人がいる不動産が譲渡された場合、賃貸人の地位はどうなるか。新賃貸人が賃借人に賃料を請求する要件は何か。

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賃貸人の地位は原則として譲受人(新所有者)に当然に移転する(賃借人の承諾不要)。ただし、新賃貸人が賃借人に賃料請求等をするには、所有権移転登記を備えることが必要(令和2年改正で明文化)。敷金返還債務・費用償還債務も新賃貸人に承継される。


重要度:A 論点:民法賃貸借

問111:賃借人が賃貸人に無断で賃借権を譲渡し、または転貸した場合、賃貸人は常に契約を解除できるか。

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常にではない。無断譲渡・転貸により第三者に使用収益させた場合は原則として解除できるが、判例上、賃貸人に対する背信的行為と認めるに足りない特段の事情があるときは解除できない。


重要度:A 論点:民法賃貸借

問112:敷金返還請求権は、いつ発生するか。賃借人は敷金の充当を主張して賃料の支払いを拒めるか。

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敷金返還義務が生じるのは、①賃貸借が終了し、かつ賃貸物の返還を受けたとき、または②賃借人が適法に賃借権を譲り渡したときである。返還額は、未払賃料等を控除した残額となる。①では賃貸物の返還が先履行となる。賃貸人は、賃借人が賃貸借に基づく金銭債務を履行しないときは敷金をその弁済に充てることができるが、賃借人の側から敷金を賃料等に充当するよう請求して支払いを拒むことはできない(民法622条の2)。


重要度:B 論点:民法賃貸借

問113:賃借人は、通常の使用収益によって生じた損耗(通常損耗)や経年変化について、原状回復義務を負うか。

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負わない(令和2年改正で明文化)。原状回復義務の対象は、通常損耗・経年変化を除く損傷であり、かつ賃借人の責めに帰することができない事由による損傷も対象外となる。


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