重要度:A 論点:表見代理(権限外の行為)
問16:Bは、Aから甲土地に抵当権を設定する代理権のみを与えられていたが、Aの代理人として甲土地をCに売却した場合に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- A:Cに、Bに売却の代理権があると信ずべき正当な理由があるときは、売買契約の効果がAに帰属する。
- B:Bには基本代理権があるから、Cの主観を問わず常に売買契約の効果がAに帰属する。
- C:Bの行為は権限外であるから、Cが善意無過失であってもAに効果が帰属することはない。
【第16問:正解と解説】
正解:A
【解説】
・A:正しい。権限外の行為の表見代理=基本代理権+正当な理由(善意無過失)。【試験対策】表見代理3類型(授与表示・権限外・消滅後)のうち最頻出。要件を「基本代理権の存在」と「正当な理由」の2つに分解し、どちらかを欠く事例でも判定できるようにする。
・B:誤り。相手方の正当な理由(善意無過失)が必要。
・C:誤り。表見代理の成立により本人に効果が帰属しうる。
重要度:B 論点:代理権消滅後の表見代理
問17:Aの代理人であったBが、代理権消滅後にAの代理人と称してCと契約した場合に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- A:代理権は消滅しているから、Cが善意無過失でもAに効果が帰属することはない。
- B:Cが代理権の消滅について善意無過失であれば、Aに効果が帰属する。
- C:Cが代理権の消滅を知っていた場合でも、Aに効果が帰属する。
【第17問:正解と解説】
正解:B
【解説】
・A:誤り。代理権消滅後の表見代理が成立する余地がある。
・B:正しい。かつて代理権が存在し、相手方が消滅につき善意無過失なら表見代理成立。【試験対策】3類型はいずれも「本人の帰責性+相手方の善意無過失」という共通構造。どの類型かを問わず「相手方は善意無過失か」をまず確認する解法が有効。
・C:誤り。悪意の相手方は保護されない。
重要度:C 論点:無権代理人の責任
問18:無権代理人Bの相手方Cに対する責任に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- A:Cは、Bに対して、履行の請求はできるが損害賠償の請求はできない。
- B:Bが制限行為能力者であった場合でも、Cは、Bに対して責任を追及できる。
- C:Bが自己に代理権がないことを知っていた場合、Cに過失があっても、CはBの責任を追及できる。
【第18問:正解と解説】
正解:C
【解説】
・A:誤り。履行または損害賠償のいずれかを選択して請求できる。
・B:誤り。無権代理人が制限行為能力者の場合、責任を負わない。
・C:正しい。無権代理人が悪意なら、相手方は有過失でも責任追及可(改正で明文化)。【試験対策】原則=相手方は善意無過失が必要。例外=①無権代理人が悪意→相手方は過失があってもよい、②無権代理人が制限行為能力者→責任なし。原則と2つの例外の3点セット。

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