宅地建物取引士 権利関係 択一式(応用) 第5問〜第6問|総則

重要度:A 論点:総則

問5:Aは、Bの詐欺により、A所有の甲土地をBに売却した。Bはその後、Cに甲土地を転売した。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

  • A:詐欺による意思表示の取消権は、追認をすることができる時から1年間行使しないときは、時効によって消滅し、行為の時から20年を経過したときも同様である。
  • B:Aは、詐欺による意思表示の取消しを、善意無過失のCに対抗することができる。
  • C:Aは、詐欺による意思表示の取消しを、善意であるが過失があるCに対抗することができる。
  • D:Aが強迫を理由に取消しをする場合、善意無過失のCには対抗することができない。
【第5問:正解と解説】

正解:C

・A
【選択肢解説】誤り。取消権の期間制限は「追認をすることができる時から5年間」であり(126条)、「1年間」ではない。行為の時から20年の部分は正しい。

・B
【選択肢解説】誤り。96条3項により、詐欺による取消しは善意無過失の第三者には対抗できない。

・C
【論点】詐欺取消しと第三者保護(96条3項)。【考え方】保護されるのは善意「かつ無過失」の第三者に限られるため、過失がある第三者は保護されず、Aは取消しの効果を対抗できる。【選択肢解説】正しい。これが正解肢。

・D
【選択肢解説】誤り。強迫による取消しには、詐欺についての民法96条3項のような第三者保護規定がないため、Aは、取消し前に現れた善意無過失の第三者Cにも取消しを対抗できる。


重要度:A 論点:総則

問6:Aの代理人Bが、Cとの間でA所有の甲土地の売買契約を締結した場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。

  • A:Bの代理権が消滅した後、その事実を知らないCとの間で契約が締結された場合、Cが代理権消滅の事実につき善意無過失であれば、表見代理が成立しうる。
  • B:復代理人は、本人ではなく代理人Bの名において、本人Aを代理する。
  • C:Bが任意代理人である場合、Bは、Aの許諾を得たとき、またはやむを得ない事由があるときでなければ、復代理人を選任することができない。
  • D:Bが法定代理人である場合、Bは、自己の責任で自由に復代理人を選任することができる。
【第6問:正解と解説】

正解:B

・A
【選択肢解説】正しい(=正解肢ではない)。代理権消滅後の表見代理(112条)が成立しうる。

・B
【論点】復代理人の法的地位(106条1項)。【考え方】復代理人はあくまで「本人」の代理人であり、代理人Bの代理人ではない。復代理人はAの名において(本人を代理して)行為をする。【選択肢解説】誤り。これが正解肢。

・C
【選択肢解説】正しい(=正解肢ではない)。任意代理人の復代理人選任は本人の許諾または やむを得ない事由がある場合に限られる(104条)。

・D
【選択肢解説】正しい(=正解肢ではない)。法定代理人は自己の責任で復代理人を選任できる(105条)。ただし、やむを得ない事由がある場合には、本人に対して復代理人の選任・監督についてのみ責任を負う。


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