重要度:B 論点:総則
問7:期限の利益に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。
- A:期限の利益は、特約がない限り、債務者のためにあるものと推定される。
- B:期限の利益は、特約がない限り、債権者のためにあるものと推定される。
- C:債務者が担保を滅失させ、減少させ、または損傷させたときであっても、期限の利益を当然に喪失することはない。
- D:債務者が期限の利益を放棄した場合であっても、これによって相手方(債権者)の利益を害することができる。
【第7問:正解と解説】
正解:A
・A
【論点】期限の利益の帰属(136条1項)。【考え方】期限は原則として債務者の利益のために定めたものと推定される。【選択肢解説】正しい。これが正解肢。
・B
【選択肢解説】誤り。推定は債務者のためであり、債権者のためではない。
・C
【選択肢解説】誤り。債務者が担保を滅失・減少・損傷させたときは、期限の利益を喪失する(137条2号)。
・D
【選択肢解説】誤り。期限の利益の放棄は、相手方の利益を害することができない(136条2項ただし書)。
重要度:A 論点:総則
問8:制限行為能力者Aが、自らを行為能力者であると信じさせるため詐術を用いて、Bとの間で契約を締結した場合等に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。
- A:制限行為能力者の相手方は、制限行為能力者が単に沈黙していただけの場合、常に詐術による取消権の排除を主張することができる。
- B:Aが詐術を用いた場合であっても、Aは本契約を取り消すことができる。
- C:契約が取り消された場合、Aは、受け取った給付の全部を返還する義務を負う。
- D:Aが自己を行為能力者であると単に黙秘していたにすぎない場合であっても、他の言動と相まって相手方を誤信させ、または誤信を強めたときは、詐術に当たりうる。
【第8問:正解と解説】
正解:D
・A
【選択肢解説】誤り。単なる沈黙のみでは原則として詐術に当たらない。他の言動と相まった場合に限られる。
・B
【選択肢解説】誤り。詐術を用いた制限行為能力者は取消権を主張できない(21条)。
・C
【選択肢解説】誤り。制限行為能力者の返還義務は、現に利益を受けている限度(現存利益)に軽減される(121条の2第3項)。
・D
【論点】詐術の意義(21条)。【考え方】判例上、単なる沈黙も他の言動と相まって相手方を誤信させ、または誤信を強めた場合は詐術に当たりうる(最判昭44.2.13)。【選択肢解説】正しい。これが正解肢。

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