宅地建物取引士 法令上の制限 択一式(初級) 第68問〜第70問|国土利用計画法・農地法

重要度:A 論点:相続と農地法

問68:相続により農地を取得した場合に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • A:相続による取得にも、農地法3条の許可が必要である。
  • B:相続による取得には3条許可は不要であり、農業委員会への届出も不要である。
  • C:相続による取得には3条許可は不要であるが、遅滞なく農業委員会にその旨を届け出なければならない。
【第68問:正解と解説】

正解:C
【解説】
・A:誤り。相続は契約による権利移動ではないため3条許可は不要。
・B:誤り。許可は不要だが、届出義務はある。「許可も届出も不要」とする過剰な緩和のひっかけ。
・C:正しい。「許可不要・届出必要」の中間的処理。【試験対策】相続・遺産分割による取得=「3条許可不要+遅滞なく農業委員会へ届出」。似た場面の比較として、競売による取得は許可が「必要」である点(強制的な手続でも権利移動には変わりないため)もセットで覚える。


重要度:B 論点:農地の賃貸借の対抗力

問69:農地の賃貸借に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • A:農地の賃貸借は、登記がなければ、その後に農地を取得した第三者に対抗することができない。
  • B:農地の引渡しがあれば、賃借人は、その後に農地を取得した第三者に賃借権を対抗することができる。
  • C:農地の賃貸借契約を合意解約する場合には、常に都道府県知事の許可が必要である。
【第69問:正解と解説】

正解:B
【解説】
・A:誤り。農地法16条により、引渡しが登記に代わる対抗要件となる。民法の原則だけで判断させるひっかけ。
・B:正しい。農地の賃貸借は引渡しで対抗力を取得する。【試験対策】「登記に代わる対抗要件」の3兄弟=「建物賃貸借:建物の引渡し」「借地:借地上建物の登記」「農地:農地の引渡し」。耕作者保護の趣旨は借地借家法と共通で、まとめて整理すると記憶が定着する。
・C:誤り。賃貸借の解除・解約申入れ等には原則知事の許可が必要だが、一定の合意解約(引渡し期限前6か月以内に成立した合意等)には許可不要の例外がある。「常に」という全称表現。


重要度:B 論点:下限面積要件の廃止

問70:農地法3条許可に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • A:取得後の経営面積が50アールに達しない場合、3条許可を受けることができない。
  • B:下限面積要件は令和5年の農地法改正により廃止されており、経営面積の大小を理由に一律に許可が拒否されることはない。
  • C:下限面積要件は、都道府県知事が条例で定めた場合にのみ適用される。
【第70問:正解と解説】

正解:B
【解説】
・A:誤り。50アールの下限面積要件は廃止済み。改正前の知識による旧法トラップの典型。
・B:正しい。令和5年4月施行の改正で下限面積要件は廃止された。【試験対策】「下限面積(原則50アール)」という言葉が出てきたら旧法トラップを疑う。小規模就農・半農半Xの促進という改正の背景も知っておくと、改正の方向性(緩和)から正誤を推測できる。
・C:誤り。条例による適用という仕組み自体が廃止されている。廃止前の農業委員会による引き下げの仕組みの記憶を混ぜたひっかけ。


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