論点:総合
問9:労働基準法に定める年次有給休暇に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- A:使用者は、労使協定により、年次有給休暇の全日数について計画的に付与することができる。
- B:時間を単位として年次有給休暇を与えるには、労使協定により、1年について10日以内の範囲で定めなければならない。
- C:年次有給休暇中の賃金として平均賃金を支払う場合には、労使協定の締結が必要である。
- D:使用者は、労使協定により、年次有給休暇の日数のうち5日を超える部分について、計画的に付与することができる。
- E:週所定労働時間が32時間で週所定労働日数が3日である労働者に対しては、比例付与により6か月経過時に5労働日の年次有給休暇を与えれば足りる。
【第9問:正解と解説】
正解:D
・A
【選択肢解説】計画的付与の対象とできるのは5日を超える部分に限られる。
・B
【選択肢解説】時間単位年休の上限は1年について5日以内である(労基法39条4項)。
・C
【選択肢解説】労使協定が必要となるのは、健康保険法の標準報酬月額の30分の1に相当する金額を支払う場合のみである。平均賃金・通常の賃金による場合は就業規則等に定めれば足りる。
・D
【論点】年次有給休暇の計画的付与(労基法39条6項)と、3つの「5日」の区別。【考え方】年休には「5日」が3か所に登場する。①計画的付与の対象とできるのは「5日を超える部分」(=5日分は労働者の自由に残す)②時間単位年休は「年5日以内」(上限)③使用者の時季指定義務は「5日を与える」(義務)。この3つを撃ち分けられるかが合否を分ける。計画的付与により特定された日については、労働者の時季指定権も使用者の時季変更権も及ばない。【選択肢解説】計画的付与の対象は5日を超える部分であるから、本記述は正しい。
・E
【選択肢解説】比例付与の対象となるのは週所定労働時間30時間未満かつ週所定労働日数4日以下の者である。週32時間であれば通常の労働者と同様に10労働日を付与しなければならない。
論点:総合
問10:労働基準法に定める年少者及び妊産婦等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- A:使用者は、産後8週間を経過しない女性を就業させてはならないが、産後6週間を経過した女性が請求した場合において、医師が支障がないと認めた業務に就かせることは差し支えない。
- B:生後満1年に達しない生児を育てる女性は、休憩時間のほか、1日2回各々少なくとも30分、育児時間を請求することができる。
- C:未成年者は、独立して賃金を請求することができ、親権者又は後見人は、未成年者の賃金を代わって受け取ってはならない。
- D:使用者は、原則として、児童が満15歳に達した日以後の最初の3月31日が終了するまで、これを使用してはならない。
- E:使用者は、満18歳に満たない者を午後10時から午前5時までの間において使用してはならず、交替制によって使用する満16歳以上の男性についても例外は認められない。
【第10問:正解と解説】
正解:E
・A
正しい(=正解肢ではない)。【選択肢解説】労基法65条2項のとおりである。産前6週間は請求が要件、産後8週間は請求不要の絶対的禁止という向きの違いを押さえる。
・B
正しい(=正解肢ではない)。【選択肢解説】労基法67条1項のとおりである。
・C
正しい(=正解肢ではない)。【選択肢解説】労基法59条のとおりである。主語が「未成年者」であって「満18歳未満の年少者」ではない点に注意する。
・D
正しい(=正解肢ではない)。【選択肢解説】労基法56条1項の原則のとおりである。ただし、非工業的事業に係る軽易な業務について行政官庁の許可を受けた場合等には例外があるため、「原則として」と理解する。
・E
【論点】年少者の深夜業の禁止とその例外(労基法61条1項)。【考え方】深夜業の禁止の例外として認められるのは「交替制によって使用する満16歳以上の男性」である。男性と女性を入れ替える誤り肢は極めて頻出であり、性別の指定に注意して読む習慣をつける。なお、児童については午後8時から午前5時までが禁止時間帯となる。【選択肢解説】交替制によって使用する満16歳以上の「男性」については例外が認められるから、本記述は誤りであり、これが正解肢となる。

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