前提:税抜方式により、仮受消費税が仮払消費税を上回り、納付額が生じる基本ケースとします。税抜方式の意味、仮払消費税・仮受消費税・未払消費税の科目と分類は C08-T05(消費税(税抜方式)) で確認してください。
重要度:A 論点:決算の相殺仕訳の貸借
問1(二択)
決算で消費税を精算するとき、仮受消費税と仮払消費税は、それぞれ借方・貸方のどちらに記入するか。
A:仮受消費税は借方、仮払消費税は貸方 B:仮受消費税は貸方、仮払消費税は借方
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正解:A(仮受消費税は借方、仮払消費税は貸方)
解説
決算では、期中に積み上がった2つの残高を消し込みます。消すときは、残高がある側と反対側に記入します。
| 科目 | 分類 | 決算整理前の残高 | 消すときの側 |
|---|---|---|---|
| 仮受消費税 | 負債 | 貸方 | 借方 |
| 仮払消費税 | 資産 | 借方 | 貸方 |
差額は 未払消費税(負債)として貸方に計上します。決算整理仕訳の形は次のとおりです。
(借)仮受消費税 /(貸)仮払消費税・未払消費税
B が誤りである理由:残高と同じ側に書いているため、消し込むどころか2つの箱がさらに膨らみます。
重要度:A 論点:仮払・仮受の消込み
問2(○×)
消費税の決算整理では、仮払消費税と仮受消費税の差額だけを未払消費税として記録すればよく、仮払消費税・仮受消費税の残高を消し込む必要はない。
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正解:×
解説
決算整理は、次の3つが一体の処理です。
| # | やること |
| :-: | — |
| 1 | 仮受消費税の残高を消し込む(借方) |
| 2 | 仮払消費税の残高を消し込む(貸方) |
| 3 | 差額を未払消費税として計上する(貸方) |
差額だけを記録すると、仮払消費税と仮受消費税の残高が帳簿に残ったままになります。本教材で扱う基本ケースでは、決算整理で両科目の全額を取り崩すため、精算後の残高はいずれも0円になります。
重要度:A 論点:決算整理後の仮払・仮受残高
問3(○×)
本教材で扱う基本ケースでは、消費税の決算整理を行った後、仮払消費税と仮受消費税の残高はいずれも 0 円になる。
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正解:○
解説
決算整理で両方の全額を取り崩すため、決算整理後の残高はいずれも 0 になります。
| 勘定科目 | 決算整理前 | 決算整理後 |
|---|---|---|
| 仮払消費税 | 借方残高 | 0 |
| 仮受消費税 | 貸方残高 | 0 |
| 未払消費税 | 0 | 納付額(貸方) |
検算として、次の関係が成り立ちます。
仮払消費税 + 未払消費税 = 仮受消費税 (本教材の基本ケースでは、仮払消費税 + 未払消費税 = 仮受消費税)
決算整理後に仮払消費税や仮受消費税の残高が残っていれば、消込みが漏れています。
なお、貸借対照表には未払消費税が流動負債として残ります。仮払消費税・仮受消費税は、本教材の基本ケースでは決算整理後の残高が0円になるため、これらの残高は財務諸表に残りません。
重要度:A 論点:納付額と仕訳総額の区別
問4(○×)
納付すべき消費税額と、消費税の決算整理仕訳における借方合計額は、常に同じ金額になる。
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正解:×
解説
2つは別の金額です。
| 金額の意味 | |
|---|---|
| 決算整理仕訳の借方合計 | 取り崩す仮受消費税の全額 |
| 納付すべき消費税額(未払消費税) | 仮受消費税 − 仮払消費税 の差額 |
たとえば仮受消費税 ¥94,000、仮払消費税 ¥58,000 なら、
借方合計 = ¥94,000(仮受消費税の全額) 納付額 = 94,000 − 58,000 = ¥36,000
仕訳に登場する金額は3つ(94,000/58,000/36,000)で、そのうち納付額は 36,000 だけです。
両者が一致するのは仮払消費税が 0 の場合です。 したがって、「常に同じ金額になる」という記述は誤りです。

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