重要度:A 論点:一部現金取引は2枚に分けて起票する
問1(○×)
代金の一部を現金で受け取り、残額を掛けとした売上取引は、1枚の伝票にまとめて起票する。
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正解:×
解説
現金の受払いと、それ以外の決済(掛けなど)が混ざった取引は、1枚の伝票には収まりません。
入金伝票は現金が増える取引、出金伝票は現金が減る取引、振替伝票は現金が動かない取引に使うのが原則だからです(C12-T01)。現金と売掛金の両方が入った仕訳は、このどれか1枚では表せません。
そこで、入金伝票(または出金伝票)と振替伝票の2枚に分けて起票します。分け方には「分解する方法」と「擬制する方法」の2つがあります。
重要度:A 論点:擬制する方法の考え方
問2(○×)
擬制する方法では、いったん取引の全額を掛け取引として振替伝票に起票する。
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正解:○
解説
擬制する方法は、「全額を掛けで売り上げ(仕入れ)、直後にその一部を現金で回収(支払い)した」と仮定する流儀です。
| 伝票 | 記入内容 |
|---|---|
| 振替伝票 | 取引の総額を掛け取引として記入 |
| 入金伝票・出金伝票 | 科目欄は売掛金(仕入側なら買掛金)、金額は現金部分 |
実際の取引とは手順が違いますが、2枚を合算すれば元の取引と一致するように仮定しているので、帳簿の結果は変わりません。
重要度:A 論点:科目欄による方式の判定(手がかり1)
問3(二択)
一部現金取引の売上げを「分解する方法」で起票した場合、入金伝票の科目欄に記入される科目はどちらか。
A:売上 B:売掛金
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正解:A(売上)
解説
分解する方法は、現金部分を独立した現金売上として起票します。入金伝票は「借方は現金」と決まっているので、科目欄には相手科目である売上を書きます。
Bとの違い:擬制する方法と混同するためです。科目欄が売掛金になるのは、現金部分を「掛代金の回収」と考える擬制する方法の側です。
| 方法 | 入金伝票の科目欄 | 表している仕訳 |
|---|---|---|
| 分解する方法 | 売上 | 現金 / 売上 |
| 擬制する方法 | 売掛金 | 現金 / 売掛金 |
仕入側なら、分解する方法の出金伝票の科目欄は仕入、擬制する方法なら買掛金です。
重要度:A 論点:振替伝票の金額による方式の判定(手がかり2)
問4(二択)
一部現金取引について、振替伝票に取引の総額が記入されている場合、どちらの方法で起票されたと判定できるか。
A:分解する方法 B:擬制する方法
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正解:B(擬制する方法)
解説
擬制する方法は、いったん全額を掛け取引とするため、振替伝票には取引の総額が載ります。
Aとの違い:「振替伝票が取引のメインだから総額が載るはずだ」という思い込みです。分解する方法では、現金部分を入金伝票(出金伝票)で別に起票しているので、振替伝票に載るのは残額です。
| 振替伝票の金額 | 判定 |
|---|---|
| 残額 | 分解する方法 |
| 取引の総額 | 擬制する方法 |
なお、この判定は問3の科目欄による判定と必ず連動します。振替伝票が総額なら、入金伝票の科目欄は売掛金です。
重要度:A 論点:2枚の合算による検算
問5(語句選択)
一部現金取引の2枚の伝票が正しく起票されているかを確かめる方法として、最も適切なものを次から選びなさい。
【語群】
2枚の伝票を合算して元の取引の仕訳と一致するか確かめる / 残高試算表を作成する / 総勘定元帳へ転記し直す
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正解:2枚の伝票を合算して元の取引の仕訳と一致するか確かめる
解説
分解する方法でも擬制する方法でも、2枚合わせれば元の取引と同じになるのが正しい起票です。したがって、合算して元の仕訳に戻るかどうかが、その場でできる確実な確認になります。
合算して売上(仕入)が取引の総額より膨らんでいたら、2つの方法が混ざっているサインです。たとえば、振替伝票を総額で書きながら入金伝票の科目欄を「売上」にすると、売上が二重に計上されます。
他の選択肢が適切でない理由
| 選択肢 | 理由 |
|---|---|
| 残高試算表を作成する | 帳簿全体を集計する大がかりな手続きで、伝票2枚の確認には向きません |
| 総勘定元帳へ転記し直す | 転記の作業をやり直すだけで、起票そのものの誤りは見つかりません |

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