前提:購入時に費用として処理していて、決算日に未使用分が残っている場合とします。租税公課の意味、収入印紙・郵便切手の購入時の科目は C08-T03(租税公課と貯蔵品) で確認してください。
重要度:A 論点:未使用郵便切手の決算整理仕訳(貸方は通信費)
問1(二択)
購入時に通信費として処理した郵便切手が、決算日に未使用で残っている。このときの決算整理仕訳として適切なのはどちらか。
A:借方「貯蔵品」・貸方「通信費」 B:借方「通信費」・貸方「貯蔵品」
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正解:A(借方「貯蔵品」・貸方「通信費」)
解説
決算日に未使用で残っている郵便切手は、まだ使える価値が手元にあります。当期の費用から抜いて、資産として計上します。
| 理由 | |
|---|---|
| 借方:貯蔵品(資産) | まだ使える価値が残っているので、資産の増加 |
| 貸方:通信費(費用) | 当期の費用から抜くので、費用の減少 |
B が誤りである理由:向きが逆です。この向きは翌期首の再振替(前期末に資産へ移した分を費用へ戻す処理)の形であり、決算日に行う処理ではありません。決算で B の向きに書くと、費用がさらに増えてしまいます。
重要度:A 論点:貸方の費用科目は購入時の処理で決める
問2(○×)
決算整理で貯蔵品へ振り替えるとき、貸方の費用科目は、収入印紙なら必ず租税公課、郵便切手なら必ず通信費と決めてよい。
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正解:×
解説
貸方に書くのは、その未使用分を購入したときに、実際に費用として処理した科目です。
「収入印紙は租税公課」「郵便切手は通信費」は、本教材で扱う購入時処理の基本形です(C08-T03)。しかし決算整理は、帳簿でどの費用科目に計上されているかを元に戻す処理なので、購入時の記帳を確認して決めます。
問題文に「購入時に○○として処理していた」と書かれていれば、その科目に戻します。
| 決算整理で貸方に書く科目 | 決め方 |
|---|---|
| 租税公課 | その収入印紙を購入時に租税公課で処理していた場合 |
| 通信費 | その郵便切手を購入時に通信費で処理していた場合 |
なお、購入時から貯蔵品(資産)として処理しているものについては、この決算整理仕訳は行いません。 費用に計上されていないものを費用から抜くことはできないためです。
重要度:A 論点:決算整理後の費用残高と貯蔵品残高
問3(二択)
購入時に全額を費用処理している場合、決算整理後の費用残高の求め方として適切なのはどちらか。
A:決算整理前の費用残高 − 当期の購入額 B:決算整理前の費用残高 − 期末未使用額
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正解:B(決算整理前の費用残高 − 期末未使用額)
解説
決算整理で費用から抜くのは、期末に未使用で残っている金額だけです。当期中に使った分は、そのまま当期の費用として残ります。
決算整理後の費用残高 = 決算整理前の費用残高 − 期末未使用額 今回の決算整理で増加する貯蔵品額 = 期末未使用額 決算整理後の貯蔵品残高 = 決算整理前の貯蔵品残高 + 期末未使用額
今回の振替額だけに着目すると、次の関係で検算できます。費用から資産へ未使用分を移しただけなので、この関係は変わりません。
決算整理後の費用残高 + 今回増加した貯蔵品額 = 決算整理前の費用残高
A が誤りである理由:購入額には当期に使った分が含まれています。購入額をまるごと引くと、使った分まで費用から消えてしまいます。さらに、決算整理前の費用残高には、その購入額以外の支出(電話代や固定資産税など)も含まれていることがあり、購入額を引くとそれらの計算まで狂います。
重要度:A 論点:翌期首の再振替の向き
問4(語句選択)
前期末に貯蔵品へ振り替えた未使用の収入印紙について、翌期首に行う再振替仕訳の貸方に記入する勘定科目を、次から選びなさい。
【語群】貯蔵品 / 租税公課 / 通信費
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正解:貯蔵品
解説
再振替は、決算整理と完全に逆向きです。
期末:(借)貯蔵品 /(貸)費用 → 翌期首:(借)費用 /(貸)貯蔵品
翌期首には、資産として置いていた分を翌期の費用の位置へ戻します。したがって貸方が貯蔵品(資産の減少)、借方が元の費用科目です。
租税公課が誤りである理由:収入印紙の再振替では、租税公課は借方に来る科目です。貸方ではありません。
通信費が誤りである理由:通信費は郵便切手の相手科目です。収入印紙の相手科目ではありません(郵便切手の再振替なら、通信費が借方に来ます)。

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