重要度:A 論点:債権
問41:AがBに対して有する債権をCに譲渡し、その譲渡についてBに対する対抗要件が具備された場合における相殺に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。
- A:Bは、対抗要件具備時より前に取得したAに対する債権による相殺をもって、Cに対抗することができる。
- B:Bが対抗要件具備時より後に取得したAに対する債権は、その発生原因が対抗要件具備時より前に存在していた場合であっても、相殺に用いることができない。
- C:Bが対抗要件具備時より後に第三者から譲り受けたAに対する債権は、その債権の発生原因が対抗要件具備時より前に存在していれば、相殺に用いることができる。
- D:Bが相殺をもってCに対抗するためには、対抗要件具備時より前にAに対して相殺の意思表示までしていなければならない。
【第41問:正解と解説】
正解:A
・A
【論点】債権譲渡における相殺権(469条)。【選択肢解説】正しい。債務者Bは、対抗要件具備時より前に取得した譲渡人Aに対する債権による相殺をもって、譲受人Cに対抗することができる。
・B
【選択肢解説】誤り。対抗要件具備時より後に取得した債権でも、対抗要件具備時より前の原因に基づいて生じた債権等であれば、原則として相殺をもって譲受人に対抗できる(469条2項)。
・C
【選択肢解説】誤り。対抗要件具備時より後に他人の債権を取得した場合は、対抗要件具備時より前の原因に基づく債権であっても、469条2項の例外から除外される。
・D
【選択肢解説】誤り。対抗要件具備時より前に反対債権を取得していれば足り、その時点までに相殺の意思表示をしておく必要はない。
重要度:A 論点:債権
問42:売主Aが買主Bに目的物を引き渡したが、その目的物の種類又は品質が契約の内容に適合していなかった場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはいくつあるか。なお、Aは引渡しの時にその不適合を知らず、知らなかったことについて重大な過失もなかったものとする。
ア Bは、その不適合を知った時から1年以内にその旨をAに通知しなければ、その不適合を理由とする追完請求、代金減額請求、損害賠償請求及び解除をすることができない。
イ Bが不適合を知った時から1年以内にAへ通知すれば、一般の消滅時効にかかわらず、いつまでも権利を行使することができる。
ウ 売主が買主に移転した権利が契約の内容に適合しない場合にも、種類又は品質の不適合と同じ1年以内の通知制限が当然に適用される。
エ Bは1年以内に不適合の事実をAへ通知すれば足り、その期間内に追完請求等の権利そのものを行使する必要はない。
- A:一つ
- B:二つ
- C:三つ
- D:四つ
【第42問:正解と解説】
正解:B
・A
【選択肢解説】正しいものは二つであるため、「一つ」は誤り。
・B
【論点】契約不適合責任の通知期間(566条)。【選択肢解説】アとエが正しく、正しいものは二つである。ア:正しい。種類又は品質の不適合について、買主は不適合を知った時から1年以内にその旨を通知しなければ、追完、代金減額、損害賠償及び解除をすることができない。イ:誤り。1年以内に通知しても、一般の消滅時効の適用は別途受ける。ウ:誤り。権利に関する契約不適合には562条から564条が準用されるが、566条の通知期間は当然には準用されない。エ:正しい。1年以内に必要なのは不適合の通知であり、同期間内に各救済手段を実際に行使することまで要求されているわけではない。
・C
【選択肢解説】正しいものは二つであるため、「三つ」は誤り。
・D
【選択肢解説】イとウが誤りであるため、「四つ」ではない。
重要度:A 論点:債権
問43:相殺に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはいくつあるか。
ア 時効によって消滅した債権でも、その消滅前に相殺に適するようになっていた場合には、自働債権として相殺に用いることができる。
イ 悪意による不法行為に基づく損害賠償債務の債務者は、自己が有する反対債権を自働債権として相殺をもって被害者に対抗することができる。
ウ 差押え後に取得した債権であっても、差押え前の原因に基づいて生じたものであれば、第三債務者は、差押え後に他人から取得した債権である場合を除き、その債権による相殺をもって差押債権者に対抗することができる。
エ 双方の債務の履行地が異なる場合でも相殺することができるが、相殺をする当事者は、相手方に生じた損害を賠償しなければならない。
- A:一つ
- B:二つ
- C:三つ
- D:四つ
【第43問:正解と解説】
正解:C
・A
【選択肢解説】正しいものは三つであるため、「一つ」は誤り。
・B
【選択肢解説】正しいものは三つであるため、「二つ」は誤り。
・C
【論点】相殺の例外・制限(507条~511条)。【選択肢解説】ア・ウ・エが正しく、正しいものは三つである。ア:正しい。時効消滅前に相殺適状にあった債権は、時効消滅後も自働債権として相殺に用いることができる(508条)。イ:誤り。悪意による不法行為に基づく損害賠償債務の債務者は、原則として相殺をもって被害者に対抗できない(509条1号)。ウ:正しい。差押え後に取得した債権でも、差押え前の原因に基づいて生じたものは、差押え後に他人から取得した場合を除き、相殺に用いることができる(511条2項)。エ:正しい。履行地が異なっても相殺できるが、それによって生じた損害を賠償しなければならない(507条)。
・D
【選択肢解説】イが誤りであるため、「四つ」ではない。

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