重要度:A 論点:賃貸借・借地借家法
問44:Aは、建物の所有を目的として、Bから乙土地を賃借している(借地借家法の適用がある借地権)。この場合に関する次の記述のうち、借地借家法の規定によれば、正しいものはどれか。
- A:AB間で存続期間を20年と定めた場合、その定めは有効であり、存続期間は20年となる。
- B:Aが乙土地上にA名義で登記された建物を所有している場合であっても、Aは、乙土地を取得した第三者に借地権を対抗するためには借地権の登記が必要である。
- C:存続期間が満了し契約の更新がない場合において、Aが権原により乙土地に附属させた建物があるときは、AはBに対しその建物を時価で買い取るよう請求することができ、この権利を排除する特約は無効である。
- D:最初の更新後の存続期間は、当事者に別段の定めがない限り10年となる。
【第44問:正解と解説】
正解:C
・A
【選択肢解説】誤り。借地権の存続期間は30年が下限であり、20年の定めは無効で30年となる。
・B
【選択肢解説】誤り。借地上に借地権者名義で登記された建物を所有していれば、借地権の登記がなくても第三者に対抗できる(借地借家法10条)。
・C
【論点】建物買取請求権とその強行法規性。【考え方】更新がない場合の建物買取請求権は借地権者の投下資本の回収を保障する制度であり、これを排除する借地権者に不利な特約は無効とされる。借家の造作買取請求権(任意規定・排除特約有効)との対比が最重要。【選択肢解説】時価での買取請求が可能で排除特約は無効であるため、正しい。
・D
【選択肢解説】誤り。最初の更新後の期間は20年(2回目以降が10年)。更新回数と年数の対応の入れ替え。
重要度:A 論点:賃貸借・借地借家法
問45:Aを賃貸人、Bを賃借人とする建物賃貸借契約(定期建物賃貸借ではない)に関する次の記述のうち、民法および借地借家法の規定並びに判例によれば、誤っているものはどれか。
- A:Bが建物の引渡しを受けていれば、その後Aから建物を譲り受けたCに対し、Bは賃借権を対抗することができる。
- B:賃貸人の地位がCに移転した場合、Bに対する敷金返還債務もCに承継される。
- C:期間の定めのある本契約についてAが更新を拒絶するには、期間満了の1年前から6か月前までの間の通知に加え、正当事由が必要である。
- D:Bは、賃貸借の終了後、建物の明渡しと引換えでなければ敷金を返還しない旨をAが主張した場合、明渡しと敷金返還の同時履行を主張して明渡しを拒むことができる。
【第45問:正解と解説】
正解:D
・A
【選択肢解説】正しい(=正解肢ではない)。建物の引渡しは借地借家法31条の対抗要件である。
・B
【選択肢解説】正しい(=正解肢ではない)。賃貸人の地位の移転に伴い、敷金返還債務・費用償還債務は新賃貸人に承継される。
・C
【選択肢解説】正しい(=正解肢ではない)。更新拒絶には期間内の通知と正当事由の両方が必要。
・D
【論点】敷金返還債務と明渡しの先後関係。【考え方】判例・改正民法上、敷金返還請求権は「賃貸借の終了+目的物の返還(明渡し)」の時に発生するため、明渡しが先履行であり、両者は同時履行の関係に立たない。【選択肢解説】Bは同時履行を主張して明渡しを拒むことはできないため、拒めるとする本記述が誤りであり正解肢。

コメント