宅地建物取引士 権利関係 択一式(初級) 第33問〜第35問|物権・登記

重要度:B 論点:共有物の使用

問33:A・B・Cが各3分の1の持分で甲建物を共有している場合に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • A:Aが単独で甲建物を占有している場合、B・Cは持分の過半数により当然にAに明渡しを請求できる。
  • B:Aが単独で甲建物を占有使用している場合、別段の合意がない限り、Aは他の共有者に対し、自己の持分を超える使用の対価を償還する義務を負う。
  • C:共有物の管理に関する事項は、共有者全員の同意で決しなければならない。
【第33問:正解と解説】

正解:B
【解説】
・A:誤り。占有する共有者も持分に基づく使用権原を有するため、当然には明渡しを請求できない(判例)。
・B:正しい。共有物を使用する共有者は、別段の合意がある場合を除き、他の共有者に対し、自己の持分を超える使用の対価を償還する義務を負う(249条2項)。【試験対策】「明渡し=当然には×」+「対価の償還=原則○」のセットが改正後の出題形。管理(過半数)・変更(全員)・保存(単独)の基本との組合せで問われる。
・C:誤り。管理は持分価格の過半数で決する。全員の同意が必要なのは(重大な)変更。


重要度:A 論点:竹木の枝と根

問34:隣地の竹木の枝が境界線を越えて伸びてきた場合に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • A:土地の所有者は、竹木の所有者に催告しても相当の期間内に切除されないときは、自らその枝を切り取ることができる。
  • B:土地の所有者は、催告することなく、いつでも自らその枝を切り取ることができる。
  • C:境界線を越えた竹木の根は、竹木の所有者に切除させなければならず、自ら切り取ることはできない。
【第34問:正解と解説】

正解:A
【解説】
・A:正しい。令和3年改正により、①催告後不切除、②所有者不明、③急迫の事情、の3場合に自力切除が可能となった。【試験対策】「枝=原則相手に切らせる・例外3場合は自分で/根=常に自分で切れる」の対比。改正前は枝を自分で切る手段がなかった、という改正の方向(自力救済の拡大)ごと覚える。
・B:誤り。枝は原則として竹木の所有者に切除させる。無条件の自力切除は根の場合。
・C:誤り。根は自ら切り取ることができる(従来からのルール)。枝との入れ替え。


重要度:C 論点:所有者不明土地管理命令

問35:所有者不明土地に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • A:所有者不明土地管理命令の制度は存在せず、利害関係人は不在者財産管理人の選任によるほかない。
  • B:所有者不明土地管理人は、裁判所の許可を得ても土地を売却することはできない。
  • C:利害関係人の請求により、裁判所は所有者不明土地管理人による管理を命ずることができ、管理人は裁判所の許可を得て土地を売却することもできる。
【第35問:正解と解説】

正解:C
【解説】
・A:誤り。令和3年改正(令和5年施行)で所有者不明土地・建物管理命令の制度が新設された。
・B:誤り。裁判所の許可を得れば売却(処分)も可能。
・C:正しい。土地単位で管理する新制度。【試験対策】従来の不在者財産管理(人単位・全財産)に対し、新制度は「土地・建物単位」で機動的に管理できるのが特長。管理不全土地・建物管理命令(所有者は判明しているが管理が不適当な場合)との区別も準備しておく。


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