宅地建物取引士 権利関係 択一式(初級) 第30問〜第32問|物権・登記

重要度:A 論点:解除と登記

問30:AB間の甲土地の売買契約がBの債務不履行によりAに解除された場合に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • A:解除前にBから甲土地を買い受けたCは、悪意であれば、登記を備えていても保護されない。
  • B:解除前にBから甲土地を買い受けたCは、善意悪意を問わず、登記を備えていれば保護される。
  • C:解除後にBから甲土地を買い受けたDは、登記がなくてもAに所有権を対抗できる。
【第30問:正解と解説】

正解:B
【解説】
・A:誤り。解除前の第三者(545条1項ただし書)の保護に善意は不要で、登記が必要(判例)。
・B:正しい。「解除前=ただし書+登記(善意悪意不問)」。【試験対策】「解除後=Aとの対抗関係(177条・登記の先後)」とセットで、解除の前後で条文構成が変わる二段構えを覚える。取消しと登記(取消前=96条3項等/取消後=対抗関係)とパラレルな構造。
・C:誤り。解除後の第三者とは対抗関係となり、登記の先後で決まる。


重要度:A 論点:相続放棄・遺産分割と登記

問31:相続と登記に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • A:相続放棄をした者の債権者がその持分を差し押さえた場合、他の相続人は登記がなければ対抗できない。
  • B:遺産分割により法定相続分を超える持分を取得した相続人は、登記がなくても分割後の第三者に対抗できる。
  • C:相続放棄の効力は絶対的であり、他の相続人は登記なくして放棄者の債権者に対抗できる。
【第31問:正解と解説】

正解:C
【解説】
・A:誤り。放棄は絶対効であり、登記なくして対抗できる(判例)。
・B:誤り。法定相続分を超える部分は、登記がなければ第三者に対抗できない(899条の2)。
・C:正しい。相続放棄は初めから相続人でなかったものとみなされるため(939条)、他の相続人は登記なくして放棄者の債権者に対抗できる。他方、遺産分割等によって法定相続分を超える権利を取得した相続人は、その超過部分について登記等の対抗要件を備えなければ第三者に対抗できない(899条の2)。【試験対策】「放棄=登記不要/法定相続分超過部分=登記必要」の対比を押さえる。


重要度:B 論点:取得時効と登記

問32:Aが甲土地を占有し取得時効が完成した場合に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • A:時効完成後に旧所有者から甲土地を買い受けて登記をしたCに対し、Aは登記なくして時効取得を対抗できる。
  • B:時効の起算点は、援用者が有利になるよう任意に選択することができる。
  • C:時効完成前に旧所有者から甲土地を買い受けたBに対し、Aは登記なくして時効取得を対抗できる。
【第32問:正解と解説】

正解:C
【解説】
・A:誤り。完成後の第三者とは対抗関係となり、登記がなければ対抗できない。
・B:誤り。起算点は占有開始時に固定され、任意に動かせない(判例)。動かせると前後の区別が無意味になるため。
・C:正しい。完成前の第三者は時効完成時の所有者(当事者類似)であり、登記不要で対抗できる。【試験対策】「完成前=登記不要/完成後=登記必要」+「起算点固定」の3点セット。解除・取消しと並ぶ『◯◯と登記』シリーズの一角として横断整理する。


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