2級建築施工管理技士 第一次検定「施工管理法」のうち、工程管理の問題です(重要度A)。一問一答7問 → 四肢択一4問の順に解き、解答・解説は各問題の下を開いて確認してください。
一問一答(○×)
重要度:A 難易度:★☆☆
問1:工程計画において、各作業の所要日数は、その作業の数量を1日当たりの施工量で除して求める。
解答を見る
正解:○
各作業に必要な実作業日数は、作業の数量(積算数量)を1日当たりの施工量で割って求めます。複数の班で同時に施工する場合は、1日当たりの施工量が班数倍になります(国土交通省「直轄土木工事における適正な工期設定指針(案)」施工に必要な実日数)。
重要度:A 難易度:★★☆
問2:工程管理における山崩しとは、各作業に必要な作業員数を日ごとに合計し、その推移を図や表に表すことをいう。
解答を見る
正解:×
設問の内容は「山積み」の説明です。山崩しは、山積みで表れたピーク(山と谷)を小さくするため、余裕のある作業の開始時期をその余裕の範囲内でずらすなどして、作業員等の資源の使用量を平準化することをいいます(工程管理の一般的な工学知識)。
重要度:A 難易度:★☆☆
問3:一般に、工期を短縮すると、直接費は増加し、間接費は減少する。
解答を見る
正解:○
工期を短縮するには作業に多くの人員・機械を投入する必要があるため、労務費などの直接費は増加します。一方、現場事務所の経費や管理職員の人件費など期間に応じてかかる間接費は、工期が短くなるほど減少します(工期と工事費の関係に関する一般的な工学知識)。
重要度:A 難易度:★★☆
問4:最適工期とは、直接費が最小となる工期のことである。
解答を見る
正解:×
最適工期は、直接費と間接費の合計(総工事費)が最小となる工期です。直接費は工期を延ばすほど小さくなりますが、そのぶん間接費が増えるため、直接費が最小となる工期は一般に最適工期とは一致しません(工期と工事費の関係に関する一般的な工学知識)。
重要度:A 難易度:★☆☆
問5:月間工程表や週間工程表は、工事全体の工程表をもとに、より短い期間の作業を詳細に示すために作成する。
解答を見る
正解:○
工程表は、工事全体の概略の工程表から、現場条件や作業可能日数、施工順序を反映した詳細な工程表へと展開します。公共建築工事標準仕様書でも、週間工程表・月間工程表等は、工事全体の実施工程表の補足として(監督職員の指示を受けた場合に)作成するものとされています(標準仕様書1.2.1(5))。
重要度:A 難易度:★★☆
問6:公共建築工事標準仕様書によれば、実施工程表は、工事の着手に先立ち作成し、監督職員に提出すればよく、監督職員の承諾を受ける必要はない。
解答を見る
正解:×
実施工程表は、工事の着手に先立ち作成し、監督職員の承諾を受けます(標準仕様書1.2.1(1))。なお、契約書に基づく条件変更等により実施工程表を変更する場合も、当該部分の施工に先立ち承諾を受けます(同1.2.1(3))。
重要度:A 難易度:★★☆
問7:工期を算定する際の不稼働日には、週休日や祝日などの休日は含めるが、降雨などの天候による作業不能日は含めない。
解答を見る
正解:×
不稼働日は、休日に加えて、降雨・降雪などの天候等による作業不能日も含めて見込みます。地域の気象条件を考慮して設定します(国土交通省「直轄土木工事における適正な工期設定指針(案)」不稼働日)。
四肢択一
重要度:A 難易度:★★★
問8:床仕上げ工事の数量が1,260m²、1班の1日当たりの施工量が45m²である。この作業を2班で同時に施工する場合、作業の開始日から完了日までの暦日数(休日を含む)として、正しいものはどれか。
ただし、作業開始日は月曜日とし、その日を1日目として数える。毎週土曜日・日曜日は休日で作業を行わず、それ以外の日はすべて作業できるものとする。また、1日当たりの施工量は毎日一定とし、日数の端数は切り上げる。
- 14日
- 16日
- 18日
- 38日
【第8問:正解と解説】
正解:3
正解は3です。実作業日数は、数量÷(1班1日当たりの施工量×班数)=1,260÷(45×2)=14日です。月曜日を1日目とすると、1週目の月〜金で5日、2週目の月〜金で10日、3週目の月〜木で14日の作業が終わります。この間に土日が2回(4日)入るので、暦日数は14+4=18日です(所要日数の算定:国土交通省「直轄土木工事における適正な工期設定指針(案)」)。
1:誤り。14日は休日を除いた実作業日数で、暦日数には土日の休日4日を加える必要があります。
2:誤り。休日を1回分(2日)しか加えていません。14日の作業の間には土日が2回入ります。
3:正しい。実作業日数14日に休日4日を加えて18日です。
4:誤り。1班で施工した場合(1,260÷45=28日の作業)の暦日数です。2班で施工するので1日当たりの施工量は90m²になります。
重要度:A 難易度:★★★
問9:ある工事について、工期ごとの直接費と間接費を見積もったところ、次の表のとおりとなった。最適工期と、そのときの総工事費(直接費と間接費の合計)の組合せとして、正しいものはどれか。
工期10か月:直接費540百万円、間接費150百万円
工期11か月:直接費500百万円、間接費165百万円
工期12か月:直接費470百万円、間接費180百万円
工期13か月:直接費460百万円、間接費195百万円
工期14か月:直接費450百万円、間接費210百万円
- 最適工期10か月、総工事費690百万円
- 最適工期12か月、総工事費650百万円
- 最適工期12か月、総工事費470百万円
- 最適工期14か月、総工事費660百万円
【第9問:正解と解説】
正解:2
正解は2です。最適工期は、直接費と間接費の合計(総工事費)が最小となる工期です。各工期の総工事費は、10か月:690、11か月:665、12か月:650、13か月:655、14か月:660(百万円)となり、最小は12か月の650百万円です。工期を短くすると直接費が増え、長くすると間接費が増えるため、総工事費はその間で最小になります(工期と工事費の関係に関する一般的な工学知識)。
1:誤り。10か月は間接費が最小の工期ですが、直接費が大きく、総工事費は690百万円で最小ではありません。
2:正しい。総工事費が最小(650百万円)となる12か月が最適工期です。
3:誤り。工期12か月は正しいですが、470百万円は直接費だけの額です。総工事費は間接費180百万円を加えた650百万円です。
4:誤り。14か月は直接費が最小の工期ですが、間接費が大きく、総工事費は660百万円で最小ではありません。
重要度:A 難易度:★★☆
問10:工程計画及び工程管理に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- 工程計画では、各作業の順序、所要期間、労務・資材・機械の調達を考慮して工期を定める。
- 複数の班で同時に施工する作業の所要日数は、作業の数量を、1班1日当たりの施工量に班数を乗じた値で除して求める。
- 山崩しでは、クリティカルパス上の作業の開始時期を遅らせて、作業員数のピークを抑えるのが基本である。
- 工程の進捗を定期的に確認し、予定より遅れている場合は、工程を見直し、作業員の増員や機械の追加などによって遅れの回復を図る。
【第10問:正解と解説】
正解:3
正解は3です。山崩しでは、余裕(フロート)のある作業の開始時期を、その余裕の範囲内でずらして資源の使用量を平準化します。クリティカルパス上の作業には余裕がないため、開始を遅らせると工期全体が延びてしまいます(資源の平準化に関する一般的な工学知識)。
1:適当。工程計画では、作業の順序や所要期間、労務・機械などの資源の調達を検討して工期を定めます(工期設定に関する国土交通省・地方公共団体の資料)。
2:適当。班を増やすと1日当たりの施工量は班数倍になるので、数量を(1班1日当たりの施工量×班数)で除して所要日数を求めます(国土交通省「直轄土木工事における適正な工期設定指針(案)」)。
3:不適当。山崩しでずらすのは余裕のある作業で、余裕の範囲内で行います。クリティカルパス上の作業を遅らせると工期が延びます。
4:適当。進捗の実績を定期的に工程表に記入して予定と比べ、遅れがあれば工程を見直します。作業を早めるには人員・機械などの資源を多く投入します(工程管理に関する公的機関の資料・一般的な工学知識)。
重要度:A 難易度:★★★
問11:次の表の作業A〜Dからなる工事(全体の工期8日)がある。作業A・Bの日程は固定であり、作業C・Dは、表に示す開始可能日の範囲内であれば、何日目に開始してもよい。各作業は途中で中断せず、各作業の1日当たりの作業員数は作業期間中一定とする。作業C・Dの開始日を調整して山崩しを行ったとき、1日当たりの作業員数の合計の最大値を最も小さくした値として、正しいものはどれか。
作業A:1〜4日目に実施、1日当たり5人
作業B:5〜8日目に実施、1日当たり2人
作業C:作業日数4日、1日当たり3人、1〜5日目のいずれかに開始可能
作業D:作業日数2日、1日当たり4人、1〜7日目のいずれかに開始可能
- 7人
- 8人
- 9人
- 12人
【第11問:正解と解説】
正解:2
正解は2です。各作業の作業員数を日ごとに合計(山積み)し、最大値を比べます。作業C・Dを最も早く(1日目に)開始すると、1〜2日目が5+3+4=12人となります。例えば作業Cを1日目、作業Dを5日目に開始すると、1〜4日目が5+3=8人、5〜6日目が2+4=6人、7〜8日目が2人となり、最大値は8人になります。作業Cを1〜4日目に開始すると作業A(5人)と重なる日ができて8人以上になり、5日目に開始すると作業Dが作業Aまたは作業B・Cと重なる日ができて9人以上になるため、7人以下にすることはできません(全組合せを計算すると最小は8人)。山崩しは、余裕のある作業を余裕の範囲内でずらして平準化する方法です(資源の平準化に関する一般的な工学知識)。
1:誤り。作業員の延べ人数(48人日)を8日で割ると1日6人なので7人以下も可能に見えますが、作業Cを1〜4日目に開始すると作業A(5人)と重なって8人になる日が生じ、5日目に開始すると作業Dが作業Aまたは作業B・Cと重なって9人になる日が生じます。7人以下にはできません。
2:正しい。例えば作業Cを1日目、作業Dを5日目に開始すると、日ごとの合計は8・8・8・8・6・6・2・2人となり、最大値8人が最小です。
3:誤り。作業Cを5日目に開始した場合などの値です。作業Cを作業Aと重ね、作業Dを作業Bと重ねれば8人まで下げられます。
4:誤り。作業C・Dを両方とも1日目に開始した場合(山崩し前)の最大値です。
「施工管理法」の他の論点
- 施工計画・事前調査
- 仮設計画
- 材料の保管・取扱い
- 申請・届出
- 工程表(バーチャート等)
- ネットワーク工程表
- 品質管理の基礎・用語
- 品質管理の手法(QC7つ道具)
- 試験・検査
- 作業主任者
- 安全衛生管理体制・安全活動
- 足場・墜落防止
- 建設機械・公衆災害の防止