重要度:B 論点:物権・登記
問18:動産の即時取得(民法192条)に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。
- A:即時取得が成立するためには、占有取得者が平穏、公然、善意かつ無過失で動産の占有を始めたことについて、占有取得者側がそのすべてを立証しなければならない。
- B:即時取得の目的物が盗品または遺失物である場合、被害者または遺失主は、盗難または遺失の時から2年間、占有者に対してその物の回復を請求することができる。
- C:即時取得は、不動産についても成立する。
- D:占有改定による占有の取得によっても、即時取得は成立する。
【第18問:正解と解説】
正解:B
・A
【選択肢解説】誤り。平穏・公然・善意は推定され(186条1項等)、無過失についても占有取得者側が積極的に立証する必要はないと解されている(判例)。
・B
【論点】盗品・遺失物の回復請求(193条)。【選択肢解説】正しい。これが正解肢。
・C
【選択肢解説】誤り。即時取得は動産についてのみ成立し、登記による公示制度がある不動産には適用されない。
・D
【選択肢解説】誤り。判例上、占有改定による占有取得では外観上の占有移転を伴わないため、即時取得は成立しないとされる。
重要度:A 論点:物権・登記
問19:時効による不動産の所有権取得と登記に関する次の記述のうち、判例によれば、正しいものはどれか。
- A:Aが時効取得した甲土地について、時効完成前にBが甲土地を取得しその旨の登記を備えていた場合、Aは登記なくしてBに対して時効取得を対抗することができる。
- B:Aが時効取得した甲土地について、時効完成後にBが甲土地を取得しその旨の登記を備えていた場合、Aは登記なくしてBに対して時効取得を対抗することができる。
- C:時効完成後の第三者との関係では、登記の先後にかかわらず、常に時効取得者が優先する。
- D:時効の起算点は、当事者が任意に選択することができる。
【第19問:正解と解説】
正解:A
・A
【論点】時効と登記(判例)。【考え方】時効完成前の第三者は当事者類似の関係にあるとされ、時効取得者は登記なくして対抗できる。【選択肢解説】正しい。これが正解肢。
・B
【選択肢解説】誤り。時効完成後の第三者に対しては、時効取得者は登記を備えなければ対抗できない(対抗問題、177条)。「時効完成前」と「時効完成後」の第三者で扱いが異なる点が最頻出の対比。
・C
【選択肢解説】誤り。時効完成後に所有権を取得して登記を備えた第三者との関係では、特段の事情がない限り、時効取得者は登記なくして時効取得を対抗することができない。
・D
【選択肢解説】誤り。時効の起算点は占有開始時など客観的に定まるものであり、当事者が任意に選択することはできない(判例)。

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