重要度:A 論点:賃貸借・借地借家法
問48:建物の賃貸借契約における敷金に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。
- A:賃貸人が賃貸借契約の存続中に賃借人の未払賃料債務がある場合、賃貸人は、敷金をその債務の弁済に充てることを賃借人から請求されたときは、これに応じなければならない。
- B:賃貸借契約が終了し、賃借人が賃借物を明け渡した場合、賃貸人は、賃貸借に基づいて生じた賃借人の金銭債務を控除した残額を返還しなければならない。
- C:賃貸人が賃貸物を第三者に譲渡し、賃貸人の地位が移転した場合、敷金に関する権利義務は、原則として新賃貸人に承継されない。
- D:敷金返還請求権は、賃貸借契約締結時に直ちに発生し、賃借人はいつでもその履行を請求することができる。
【第48問:正解と解説】
正解:B
・A
【選択肢解説】誤り。賃貸人は敷金を賃料等の債務の弁済に充当することができるが、賃借人の側から充当を請求することはできない(622条の2第2項)。
・B
【論点】敷金の返還時期・充当(民法622条の2)。【選択肢解説】正しい。敷金は、賃貸借が終了し、かつ賃貸物の返還を受けたときに、賃貸借に基づいて生じた賃借人の金銭債務を控除した残額を返還する。これが正解肢。
・C
【選択肢解説】誤り。賃貸人の地位が譲受人に移転した場合、敷金に関する権利義務は原則として新賃貸人に承継される(605条の2第4項)。
・D
【選択肢解説】誤り。敷金返還請求権は、賃貸借終了かつ賃借物の返還を受けた時に発生する(622条の2第1項1号)。
重要度:A 論点:賃貸借・借地借家法
問49:甲建物の所有者兼賃貸人であるAが、Bに賃貸中の甲建物をCに売却した場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。
- A:Bが対抗要件(引渡し)を備えている場合、賃貸人の地位は、Bの承諾がなくても、当然にCに移転する。
- B:Cが賃貸人としてBに賃料を請求するためには、甲建物について所有権移転登記を備える必要はない。
- C:AとCが、Aに賃貸人の地位を留保する旨およびCがAに甲建物を賃貸する旨を合意した場合であっても、賃貸人の地位はBの承諾なく当然にCに移転する。
- D:A・C間の合意により賃貸人の地位をCに移転させた場合、Bに対する敷金返還債務は、Cに承継されない。
【第49問:正解と解説】
正解:A
・A
【論点】不動産の譲渡と賃貸人の地位の移転(605条の2第1項)。【考え方】対抗要件を備えた不動産賃借人がいる場合、その不動産が譲渡されると、賃貸人の地位は賃借人の承諾を要せず当然に譲受人に移転する。【選択肢解説】正しい。これが正解肢。
・B
【選択肢解説】誤り。譲受人が賃借人に賃料請求等をするには、所有権移転登記を備える必要がある(605条の2第3項)。
・C
【選択肢解説】誤り。譲渡人・譲受人間で賃貸人の地位を譲渡人に留保し、譲受人が譲渡人に賃貸する旨の合意をした場合には、賃貸人の地位は移転しない(605条の2第2項)。
・D
【選択肢解説】誤り。賃貸人の地位が移転した場合、敷金の返還債務も新賃貸人に承継される(605条の2第4項)。

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