社会保険労務士 労働一般常識 択一式(初級) 第31問〜第34問|労働契約法・個別紛争

重要度:A 論点:懲戒

問31:使用者による懲戒に関する記述として、正しいものはどれか。

  • A:使用者が労働者を懲戒できる場合でも、その懲戒が客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当でないときは、権利濫用として無効となる。
  • B:就業規則に懲戒事由が定められていれば、懲戒の程度が著しく重くても常に有効である。
  • C:懲戒処分の有効性は使用者だけが判断し、裁判所による審査の対象とならない。
【第31問:正解と解説】

正解:A
【解説】
・A:正しい。労働契約法15条による。【試験対策】解雇の権利濫用は16条、懲戒の権利濫用は15条と区別する。
・B:誤り。懲戒事由が存在しても、行為の性質・態様等に照らして懲戒の種類や程度が相当でなければ無効となり得る。
・C:誤り。懲戒処分の有効性は司法審査の対象となる。


重要度:A 論点:無期転換時の明示

問32:令和6年4月1日以後の無期転換ルールに関する労働条件明示として、正しいものはどれか。

  • A:無期転換申込権が発生しても、労働者から質問がない限り、使用者に明示義務はない。
  • B:無期転換申込権が発生する有期労働契約の更新時には、無期転換の申込みができる旨と無期転換後の労働条件を、更新の都度明示しなければならない。
  • C:無期転換の申込みが実際に行われた後に限り、無期転換後の労働条件を明示すればよい。
【第32問:正解と解説】

正解:B
【解説】
・A:誤り。労働者からの質問の有無にかかわらず、使用者に明示義務がある。
・B:正しい。労働基準法施行規則5条の改正により、令和6年4月1日から、無期転換申込権が発生する契約更新のタイミングごとに明示が必要となった。【試験対策】「申込機会」と「転換後の労働条件」の2項目を、更新の都度明示する。
・C:誤り。無期転換の申込み前であっても、申込権が発生する契約更新時に明示しなければならない。


重要度:B 論点:あっせん

問33:紛争調整委員会によるあっせんに関する記述として、正しいものはどれか。

  • A:あっせん委員が提示したあっせん案は、当事者の意思にかかわらず法的に強制される。
  • B:被申請人が手続への参加を拒否しても、必ず強制的にあっせん期日が開催される。
  • C:あっせん案の受諾は任意であり、被申請人が参加しない意思を表明した場合などには、あっせんが打ち切られることがある。
【第33問:正解と解説】

正解:C
【解説】
・A:誤り。あっせん案は自主的解決の方向を示すものであり、受諾を強制するものではない。
・B:誤り。あっせんへの参加は強制されず、不参加の場合は手続が打ち切られることがある。
・C:正しい。個別労働紛争解決制度は、当事者の自主的解決を促進する制度である。【試験対策】あっせんは非公開・無料・任意であり、裁判の判決のような強制的判断ではない。


重要度:A 論点:労働審判の効力

問34:労働審判の効力に関する記述として、正しいものはどれか。

  • A:労働審判に対して2週間以内に適法な異議申立てがあった場合、労働審判は効力を失い、訴訟手続へ移行する。
  • B:労働審判に対して適法な異議申立てがあった場合でも、労働審判は確定判決と同一の効力を維持する。
  • C:労働審判に対して異議を申し立てることは認められていない。
【第34問:正解と解説】

正解:A
【解説】
・A:正しい。労働審判法21条・22条による。適法な異議申立てがなければ、労働審判は裁判上の和解と同一の効力を有する。【試験対策】「2週間以内の異議→審判失効→訴訟移行」を一連で覚える。
・B:誤り。適法な異議申立てがあると、労働審判は効力を失う。
・C:誤り。労働審判に不服がある当事者は、2週間以内に異議を申し立てることができる。


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