論点:総合
問1:労働組合法上の労働組合に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- A:使用者から最小限の広さの事務所の供与を受けている団体であっても、労働組合法上の労働組合となり得る。
- B:役員その他使用者の利益を代表する者の参加を許す団体も、労働組合法上の労働組合となる。
- C:共済事業その他福利事業のみを目的とする団体も、労働組合法上の労働組合となる。
- D:労働組合法上の労働組合でなければ、憲法上の団結権の保障も受けられない。
- E:労働組合が不当労働行為の救済を申し立てるにあたり、労働委員会の資格審査を受ける必要はない。
【第1問:正解と解説】
正解:A
・A
【論点】自主性の要件と経費援助の例外。【考え方】経費援助を受ける団体は自主性を欠くため労働組合とならないが、例外が3つある。①勤務時間中の協議・交渉を有給で行うこと、②福利厚生基金への使用者の寄附、③最小限の広さの事務所の供与。これらは組合の自主性を損なわないとされる。【選択肢解説】最小限の広さの事務所の供与は経費援助にあたらず、正しい。
・B
【選択肢解説】利益代表者の参加を許す団体は自主性を欠き、労働組合法上の労働組合とならない。
・C
【選択肢解説】経済的地位の向上を主たる目的とすることが必要であり、共済事業のみを目的とする団体は労働組合とならない。
・D
【選択肢解説】労働組合法上の要件を満たさなくても、憲法28条の団結権の保障は及ぶ。
・E
【選択肢解説】不当労働行為の救済手続では、申立組合が労働組合法2条・5条の要件を満たすかについて労働委員会の資格審査を受ける。申立て前に別個の認定を取得しておく必要があるという意味ではない。
論点:総合
問2:労働協約および不当労働行為に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- A:労働協約は、書面に作成し、両当事者が署名し、又は記名押印することによって効力を生ずる。
- B:労働協約は、5年を超える有効期間の定めをすることができない。
- C:1の工場事業場に常時使用される同種の労働者の4分の3以上が1の労働協約の適用を受けるに至ったときは、他の同種の労働者にも当該労働協約が適用される。
- D:使用者が正当な理由なく団体交渉を拒むことは、不当労働行為に該当する。
- E:労働者が労働組合に加入しないことを雇用条件とすることは、不当労働行為に該当する。
【第2問:正解と解説】
正解:B
・A
正しい(=正解肢ではない)。【選択肢解説】労働協約は要式行為である。
・B
【論点】労働協約の有効期間の上限。【考え方】労働協約の有効期間の上限は3年である。3年を超える期間を定めた場合は、3年の定めをしたものとみなされる。期間の定めのない労働協約は、90日前までの予告により解約できる。「3年」と「90日」をセットで固定する。【選択肢解説】上限は3年であり、5年とする本記述は誤りである。
・C
正しい(=正解肢ではない)。【選択肢解説】工場事業場単位の一般的拘束力は4分の3以上である。
・D
正しい(=正解肢ではない)。【選択肢解説】団体交渉の拒否は不当労働行為である。
・E
正しい(=正解肢ではない)。【選択肢解説】いわゆる黄犬契約であり、不当労働行為である。

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