社会保険労務士 労働基準法 択一式(応用) 第15問〜第16問|総合

論点:総合

問15:労働基準法に定める高度プロフェッショナル制度に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • A:高度プロフェッショナル制度の対象労働者についても、深夜業の割増賃金に関する規定は適用される。
  • B:高度プロフェッショナル制度の導入には、労使協定の締結及び行政官庁への届出が必要である。
  • C:対象労働者の同意がなくても、労使委員会の決議があれば高度プロフェッショナル制度を適用することができる。
  • D:使用者は、対象労働者について、1年間を通じ104日以上かつ4週間を通じ2日以上の休日を与えなければならない。
  • E:対象労働者の1年間当たりの賃金の額が1075万円以上であることが要件の一つとされている。
【第15問:正解と解説】

正解:E

・A
【選択肢解説】高プロの対象労働者には、労働時間、休憩、休日及び深夜の割増賃金に関する規定がすべて適用されない。深夜割増が必要な管理監督者との違いである。

・B
【選択肢解説】必要なのは労使委員会の委員の5分の4以上の多数による決議及び届出である。労使協定ではない。

・C
【選択肢解説】対象労働者本人の同意が必要である。

・D
【選択肢解説】年間104日以上かつ「4週間を通じ4日以上」の休日を確保しなければならない。

・E
【論点】高度プロフェッショナル制度の要件(労基法41条の2)。【考え方】高プロの要件は「①労使委員会の5分の4以上の決議及び行政官庁への届出②対象業務(従事した時間と成果との関連性が通常高くないと認められる業務)③年収1075万円以上④本人の同意⑤年間104日以上かつ4週間を通じ4日以上の休日の確保等」である。年収要件を1000万円・1200万円と入れ替える誤り肢、休日104日を105日とする誤り肢が定番である。【選択肢解説】年収要件は1075万円以上であるから、本記述は正しい。


論点:総合

問16:労働基準法に定める労働条件の明示に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  • A:使用者は、労働契約の締結に際し、昇給に関する事項について、書面の交付により明示しなければならない。
  • B:令和6年4月1日から、すべての労働者に対して、就業の場所及び従事すべき業務の変更の範囲を明示しなければならないこととされた。
  • C:有期労働契約の締結及び更新のたびに、更新上限の有無と内容を明示しなければならない。
  • D:明示された労働条件が事実と相違する場合において、労働者が労働契約を解除し、就業のため住居を変更していたときは、使用者は、契約解除の日から14日以内に帰郷する場合の必要な旅費を負担しなければならない。
  • E:退職に関する事項には、解雇の事由が含まれる。
【第16問:正解と解説】

正解:A

・A
【論点】書面交付による明示事項の範囲(労基法15条1項、則5条)。【考え方】書面交付が必要な事項は「①労働契約の期間②有期労働契約を更新する場合の基準(更新上限を含む)③就業の場所及び従事すべき業務(変更の範囲を含む)④労働時間関係⑤賃金関係⑥退職に関する事項(解雇の事由を含む)」の6つである。昇給に関する事項は明示事項ではあるが、書面交付の対象からは明文で除外されている。就業規則では昇給が絶対的必要記載事項とされることと逆になっており、この非対称が繰り返し問われる。【選択肢解説】昇給に関する事項は書面交付による明示を要しないから、本記述は誤りであり、これが正解肢となる。

・B
正しい(=正解肢ではない)。【選択肢解説】改正のとおりである。雇入れ直後の内容だけでなく、将来の配置転換等により変わり得る範囲を明示する必要がある。

・C
正しい(=正解肢ではない)。【選択肢解説】令和6年4月1日施行の改正のとおりである。

・D
正しい(=正解肢ではない)。【選択肢解説】労基法15条3項のとおりである。

・E
正しい(=正解肢ではない)。【選択肢解説】則5条1項4号のとおりである。


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