情報セキュリティマネジメント システム戦略・システム企画・企業活動 択一式(応用) 第1問〜第5問

重要度:A

問1:A社では、各部門がそれぞれの判断で個別にシステムを導入した結果、データの重複や連携の不備が生じている。この状況の改善の出発点として、最も適切なものはどれか。

  • A:最も新しい技術を採用している部門のシステムへ、他の部門を合わせる。
  • B:経営戦略に基づく全社の情報システム戦略で、全体最適の方針を定める。
  • C:各部門のシステムを維持したまま、部門間の連携機能だけを追加する。
  • D:導入済みのシステムのうち、利用者数が多いものを全社の標準と定める。
【第1問:正解と解説】

正解:B

・A
技術の新しさは基準にならない。経営の方向性との整合が出発点である。

・B
正しい。部分最適の乱立を正すには、全社方針を上位に置く必要がある。

・C
部門間連携の追加は改善手段の一つになり得るが、全社の情報システム戦略やデータ管理方針を定めないまま連携機能だけを追加しても、データ定義の不統一、機能の重複、個別最適などの根本的な課題が残る。

・D
利用者数の多さは、経営戦略との整合や全体最適の観点を示す基準にならない。


重要度:B

問2:C社は受注管理システムの再構築に向けて、システム化の対象範囲を検討している。企画の段階で行う要求分析の活動として、最も適切なものはどれか。

  • A:画面の項目の配置と入力の順序を、利用部門と一つずつ確定させる
  • B:採用するデータベース製品と表の構造を決め、性能の試験を実施する
  • C:現状の業務と課題を調査し、利用部門の要求を洗い出して整理する
  • D:完成したシステムを利用部門が確認し、受入れの可否を判定する
【第2問:正解と解説】

正解:C

・A
画面の詳細は設計の工程で具体化する事項であり、要求分析の活動ではない。

・B
製品の選定や性能の試験は、設計以降の工程で行う事項である。

・C
正しい。要求分析では、ユーザーニーズの調査、現状分析、課題定義、要求項目の洗出しと分析を行い、その結果を要求仕様書へ整理する。要求分析は要件定義を構成する活動の一つであり、整理した要求を基に、業務要件、機能要件、非機能要件、セキュリティ要件、情報・データ要件などを具体化して関係者の合意につなげる。

・D
受入れの判定は開発の終盤で行う活動であり、企画の段階の活動ではない。


重要度:C

問3:RPAの導入対象として、最も適した業務はどれか。

  • A:毎月同じ手順で行う、システム間の売上データの転記と照合
  • B:顧客ごとの個別の事情を踏まえて判断する、クレームへの対応
  • C:経営環境の変化を分析して行う、新規事業の企画の立案
  • D:その場の状況に応じて調整する、来客への応対と案内
【第3問:正解と解説】

正解:A

・A
正しい。一般的なルールベース型RPAは、操作手順と判断条件が明確で、繰返し回数が多く、例外が少ないデータ転記・照合などの定型業務に適する。導入前には、対象業務の手順、例外処理及びデータ品質を整理する必要がある。

・B
顧客ごとの事情、感情、契約条件などを踏まえた判断と対話が中心であり、一般的なルールベース型RPAだけで業務全体を自動化する対象には適さない。受付内容の転記や定型通知など、一部の作業を支援できる場合はある。

・C
経営環境の分析、仮説の設定、事業案の創出及び意思決定が中心であり、一般的なルールベース型RPAだけで業務全体を代替する対象には適さない。情報収集や定型レポート作成などの周辺作業を自動化できる場合はある。

・D
来客の目的や状況に応じた対話と判断が中心であり、一般的なルールベース型RPAだけで応対全体を自動化する対象には適さない。予約情報の照合や受付記録など、定型部分を他の技術と組み合わせて支援できる場合はある。


重要度:B

問4:DX(デジタルトランスフォーメーション)に該当する取組みとして、最も適切なものはどれか。

  • A:紙の帳票を、レイアウトを変えずにそのままPDFファイルへ置き換える。
  • B:受注の入力の作業をRPAで自動化し、担当者の残業時間を削減する。
  • C:既存の業務手順は変えないまま、使用するPCを最新の機種へ入れ替える。
  • D:蓄積データを活用し、製品の販売からサービス提供へ事業モデルを転換する。
【第4問:正解と解説】

正解:D

・A
単なる電子化(デジタイゼーション)であり、変革には至っていない。

・B
既存業務の効率化としては有効だが、提供する価値や事業のあり方の変革には至っていない。

・C
機器の更新だけでは、業務もビジネスモデルも変革されない。

・D
正しい。蓄積したデータとデジタル技術を活用し、製品販売からサービス提供へ顧客への価値提供と事業モデルを変革しているため、DXの具体例に当たる。DXでは、製品・サービスやビジネスモデルだけでなく、業務、組織、プロセス、企業文化・風土などを変革する場合もあり、常に事業モデルの変更だけが必要条件というわけではない。


重要度:B

問5:システム化計画の段階で決めておくべき内容として、最も適切なものはどれか。

  • A:プログラムに用いる関数の名称と、ソースコードの記述の規約
  • B:サーバに搭載するCPUの型番と、メモリの詳細な搭載構成
  • C:開発の範囲・体制・概算費用と、期待する効果や導入のリスク
  • D:操作画面の配色と、入力欄やボタンの配置の細かなデザイン
【第5問:正解と解説】

正解:C

・A
実装の詳細は、開発の後工程で定める事項である。

・B
機器の詳細な仕様は、設計や調達の段階で具体化する。

・C
正しい。投資判断の材料となる全体像に加え、想定される導入リスクとその対応も計画の段階で整理する。

・D
画面の詳細は、設計工程で利用者の意見を踏まえて決める。


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