この単元で身につけること
- 相続時精算課税の年110万円基礎控除の導入時期を答えられる。
- 教育資金の一括贈与の新規適用終了時期を答えられる。
- 相続登記の義務化の施行日と申請期限を答えられる。
- 事業承継税制の特例に係る2つの期限を区別できる。
- 住宅取得等資金の非課税の適用期限を答えられる。
- 施行済み・終了済み・将来の期限を基準日で区別できる。
本単元は基準日より後に施行される改正を現行制度として扱いません。
全体像
この分野では制度改正や適用期限の到来が続いています。重要なのは個々の動きを追うことよりも、法令基準日の時点でどの状態にあるかを判断できることです。
本教材の法令基準日は2026年4月1日で、制度は施行済み・終了済み・将来の期限の3つに分かれます。
用語の説明
法令基準日:どの時点の法令に基づき学習・出題するかを定めた日。
施行日:法律の効力が生じる日
新規適用の終了:それ以後、新たに適用を受けられなくなること。
適用期限:その制度を利用できる期間の最終日。
特例承継計画:事業承継税制の特例措置のため提出する計画。
基本ルール
施行済みのもの
相続時精算課税の年110万円基礎控除は2024年1月1日以後の贈与から、相続登記の義務化は2024年4月1日から適用されています。相続登記は取得を知った日から3年以内に申請します。起算点が「知った日」である点が要点です。
終了済みのもの
教育資金の一括贈与の非課税は2026年3月31日で新規適用が終了し、基準日以後は新規に適用を受けられません。ただし終了日までに適用を受けた契約が直ちに終了するわけではなく、新規適用の終了と既存契約の終了は別です。
将来に期限があるもの
住宅取得等資金の非課税は2026年12月31日が期限で、基準日時点では適用期限前です。
事業承継税制(法人版の特例措置)には2つの期限があります。特例承継計画の提出が2027年9月30日、対象となる贈与・相続が2027年12月31日です。計画提出が先、贈与・相続が後の順で覚えます。なお一定要件下の納税猶予割合は100%です。
重要な数字
重要日付(2026-04-01基準)。
| 制度 | 日付 | 意味 |
|---|---|---|
| 相続時精算課税の年110万円基礎控除 | 2024年1月1日 | 以後の贈与から |
| 相続登記の義務化 | 2024年4月1日 | 施行日(知った日から3年以内) |
| 教育資金の一括贈与 | 2026年3月31日 | 新規適用の終了日 |
| 住宅取得等資金の非課税 | 2026年12月31日 | 適用期限 |
| 特例承継計画の提出 | 2027年9月30日 | 提出期限 |
| 特例対象の贈与・相続 | 2027年12月31日 | 適用期限 |
一定要件下の納税猶予割合:100%
具体例
判定例。
・相続登記の義務化(施行日) → 基準日以前 → 施行済み ・教育資金の一括贈与(終了日) → 基準日以前 → 新規適用は終了 ・住宅取得等資金の非課税(期限) → 基準日より後 → 適用期限前 ・特例承継計画の提出(期限) → 基準日より後 → まだ提出できる
同じ日付でも意味によって結論が変わります。
計算のしかた
本単元は計算を扱いません。判定手順です。
- 日付の意味を確認する(施行日・終了日・期限)。
- 法令基準日2026年4月1日と比較。
- 施行日・終了日が基準日以前なら効果は生じている。
- 期限が基準日より後なら利用できる。
2つの期限がある制度では、どちらを問われたかを確認します。なお基準日より後に施行される改正は現行制度として扱いません。
よくある間違い
- 施行日と終了日を混同する:日付の意味を先に確認します。
- 教育資金の特例がまだ使えると考える:2026年4月1日以後は新規適用不可です。
- 新規適用の終了と既存契約の終了を混同する:別のものです。
- 住宅取得等資金の期限を誤る:2026年12月31日までです。
- 事業承継税制の2つの期限を取り違える:計画提出が先、贈与・相続が後です。
- 相続登記の起算点を誤る:取得を知った日から。
- 基準日より後の改正を現行扱いする:現行制度としません。
試験での出題のされ方
教育資金の終了と住宅取得等資金の期限はEX-F-001に、相続登記の義務化はEX-F-005に接続します。いずれも2024-2026 CBT公表分の観測数3/3(頻度100%・A)です。
これらの頻度は各Exam_Slotが表す能力枠全体の観測値であり、個別サブ論点がそれぞれ3回とも出題された意味ではありません。サブ論点ごとの出題回数へ読み替えないでください。
相続時精算課税の改正時期と事業承継税制の期限に係る問題は、当該Question_Slotへ過去問頻度を直接付与していない管理状態(UNVERIFIED)に基づいています。これは管理上の状態であり、出題可能性の否定ではありません。Unitの単位でも同じ状態で、直接接続された観測枠はありません。
まとめ
・基準日2026年4月1日で、制度を施行済み・終了済み・将来の期限に区分します。 ・施行済み:相続時精算課税の年110万円基礎控除、相続登記の義務化 ・終了済み:教育資金の一括贈与の新規適用(既存契約の終了とは別) ・将来の期限:住宅取得等資金の非課税、特例承継計画の提出、特例対象の贈与・相続
練習のしかた
- 教育資金の一括贈与はいつ新規適用を終了したか。
- 住宅取得等資金の非課税の適用期限はいつか。
- 特例承継計画の提出期限と、特例対象の贈与・相続の期限は。
(答え:1 2026年3月31日/2 2026年12月31日/3 2027年9月30日・2027年12月31日)
FP2級へのつながり
FP2級でもどの基準日に立っているかの確認は毎年度必要で、判定の手順は級を問わず共通します。

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