問6
振当処理による。2級では為替予約差額を期間配分しない。 次の資料にもとづき、(1)決算時の売掛金の帳簿価額、(2)決算時に追加で計上する為替差損益、(3)決済額の組合せとして正しいものを1つ選びなさい。
資料
- USD10,000 の商品を掛けで輸出し、取引日の直物レート1ドル ¥140 で売掛金 ¥1,400,000 を計上した
- その後、為替予約を付し、予約レートは1ドル ¥138。予約時に帳簿価額を予約レートの金額へ調整済みである
- 決算日のレートは1ドル ¥150 である
- 決算日時点で未決済であり、後日予約レートで決済した
A. (1) ¥1,380,000 /(2) ¥0 /(3) ¥1,380,000
B. (1) ¥1,500,000 /(2) ¥120,000 の益 /(3) ¥1,500,000
C. (1) ¥1,400,000 /(2) ¥0 /(3) ¥1,400,000
D. (1) ¥1,380,000 /(2) ¥120,000 の益 /(3) ¥1,380,000
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解答・解説
正答:A
判断根拠
予約後は決算日のレートで換算し直さないため、帳簿価額も決済額も予約レートの金額のままです。
| 手順 | 内容 | 金額 |
|---|---|---|
| ① | 予約時に調整済みの帳簿価額(10,000 × ¥138) | 1,380,000 |
| ② | 決算:再換算しない | 1,380,000 のまま |
| ③ | 決算時の追加の為替差損益 | 0 |
| ④ | 決済額(10,000 × ¥138) | 1,380,000 |
| ⑤ | 決済時の追加の為替差損益 | 0 |
計算過程
①予約後の帳簿価額 = USD10,000 × ¥138 = ¥1,380,000 ②予約後は決算日のレートで換算しないため、期末も ¥1,380,000 ③追加の為替差損益 = ¥0 ④決済額 = USD10,000 × ¥138 = ¥1,380,000 ⑤すでに予約レートの金額へ調整済みのため、追加の為替差損益 = ¥0
検証
- 期末帳簿価額 ¥1,380,000 = USD10,000 × ¥138 ✓
- 決済額 ¥1,380,000 = 期末帳簿価額 ✓(差額が生じない)
- 決算日のレート ¥150 は使わない ✓
誤答理由
- B(¥1,500,000・益 ¥120,000):USD10,000 × ¥150 = ¥1,500,000、¥1,500,000 - ¥1,380,000 = ¥120,000。予約後に決算日のレートで換算し直した誤りです。振当処理では再換算しません。
- C(¥1,400,000):取引時の帳簿価額のままです。予約時の調整を反映していない誤りです。予約後の帳簿価額は ¥1,380,000 です。
- D(帳簿 ¥1,380,000・益 ¥120,000):帳簿価額と決済額は正しいものの、決算時に為替差損益を計上している点が誤りです。再換算しない以上、差損益は生じません。
想定される誤り
第1に、予約後に決算日のレートで換算し直してしまう誤りです(誤答B・D)。決算日のレートが問題文に示されていても使いません。
第2に、予約時の調整を忘れて取引時の金額のままにしてしまう誤りです(誤答C)。取引後の予約では帳簿価額を予約レートの金額へ調整します。
第3に、決済時に追加の為替差損益を計上してしまうことです。すでに予約レートの金額へ調整済みであるため、決済額と帳簿価額が一致し差額は生じません。
「期末帳簿価額 = 決済額 = 外貨額 × 予約レート」を確認すると、これらの誤りに気づけます。