社会保険労務士 労災保険法 択一式(初級) 第1問〜第3問|業務災害・通勤災害の認定

重要度:A 論点:業務災害

問1:業務災害の認定に関する記述として、正しいものはどれか。

  • A:出張中は、その全過程について事業主の支配下にあると認められ、積極的な私的行為による場合を除き業務遂行性が認められる
  • B:出張中の災害は、業務を遂行している時間帯に発生したものに限り業務災害となる
  • C:休憩時間中の災害は、事業場の施設の欠陥に起因するものであっても業務災害とならない
【第1問:正解と解説】

正解:A
【解説】
・A:正しい。【試験対策】出張は、通常、出張開始から終了までの行程全体が事業主の支配下にあるものとして業務遂行性が認められる。移動中や宿泊先での就寝中の災害も業務災害となり得るが、出張と無関係な積極的な私的行為・恣意的行為が原因である場合は業務起因性が否定される。
・B:誤り。出張中は、実際に作業している時間帯だけでなく、通常の移動・宿泊等を含む出張行程全体について業務遂行性が認められ得る。
・C:誤り。休憩時間中の私的行為による災害は原則として業務災害とならないが、事業場の施設・設備の欠陥や管理状況が原因となった災害は業務災害となり得る。


重要度:A 論点:通勤災害

問2:労災保険法上の「通勤」に関する記述として、正しいものはどれか。

  • A:就業の場所から他の就業の場所への移動は、通勤に含まれない
  • B:複数の事業場で働く労働者が、最初の就業場所から次の就業場所へ合理的な経路及び方法で移動する場合も、通勤に含まれる
  • C:事業主の提供する専用の交通機関を利用して行う出退勤は、通勤災害として保護される
【第2問:正解と解説】

正解:B
【解説】
・A:誤り。複数事業労働者が、最初の就業場所から次の就業場所へ移動する場合も、所定の要件を満たせば通勤に含まれる(法7条2項2号)。
・B:正しい(法7条2項2号)。【試験対策】通勤の3類型は、①住居と就業場所との往復、②就業場所から他の就業場所への移動、③単身赴任者の赴任先住居と帰省先住居との移動。いずれも就業に関し、合理的な経路及び方法で行う必要があり、業務の性質を有する移動は通勤ではなく業務災害として扱われる。
・C:誤り。事業主の提供する専用交通機関による出退勤は、事業主の支配下にある「業務の性質を有するもの」とされ、通勤災害ではなく業務災害となる。


重要度:A 論点:通勤災害

問3:通勤の途中における逸脱・中断に関する記述として、正しいものはどれか。

  • A:日常生活上必要な行為を行った場合、その逸脱・中断の間も通勤とされる
  • B:経路の途中で経路近くの公衆トイレを使用する行為も、逸脱・中断に当たる
  • C:日常生活上必要な行為をやむを得ない事由により行うための最小限度のものである場合、合理的な経路に復した後の移動は通勤となる
【第3問:正解と解説】

正解:C
【解説】
・A:誤り。省令で定める日常生活上必要な行為であっても、逸脱・中断をしている間は通勤とはならない。最小限度の行為を終えて合理的な経路に復した後の移動が、再び通勤となる。
・B:誤り。経路近くの公衆トイレの使用、経路上の店での飲料・新聞等の購入など、通常の通勤に付随するごく短時間のささいな行為は、逸脱・中断として扱われない。
・C:正しい(法7条3項ただし書)。【試験対策】原則は、逸脱・中断の間とその後の移動は通勤ではない。ただし、省令で定める日常生活上必要な行為を、やむを得ない事由により最小限度で行った場合は、その行為中を除き、合理的な経路に復した後は通勤に戻る。


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