プロジェクトマネジメントは、始める、作業を分ける、日程を作る、変化を管理する、教訓を残すという流れで整理します。
読み終えると、事例の文書や活動がどの役割かを見分けられます。
この記事では、文書と管理活動が何を承認・分解・管理するものかを見分けます。
先に結論:SGではここまで押さえる
| 論点 | 押さえる範囲 | 深追いしない範囲 |
|---|---|---|
| プロジェクト | 定常業務との違い | 組織形態・成熟度モデル |
| 憲章・WBS | 正式承認と作業分解 | 詳細な様式・分解手法 |
| PERT | 活動の順序・期間から日程を考える目的 | ネットワーク図の詳細計算、CPM |
| ベースライン | 承認済み基準と変更手続 | 管理ツールの操作 |
| 管理活動 | 進捗・品質・調達・リスクの違い | 個別手法の詳細 |
| ステークホルダ・教訓 | 特定・関与と継続的な記録 | 分析表・知識管理基盤 |
PERTはVer.4.1に明示されています。CPMは独立した必須論点にせず、関連する手法として触れるだけにします。
サービスマネジメントの変更管理と情報セキュリティリスクアセスメントは、それぞれ専用記事で扱います。
1.プロジェクトは定常業務と異なる
プロジェクトには、始まりと終わりがある有期性と、独自の成果を生み出す独自性があります。
毎月同じ手順で行う給与計算は定常業務です。一方、給与計算システムの導入・刷新は、期限と独自の成果があるためプロジェクトに当たります。
2.プロジェクト憲章とWBSを区別する
プロジェクト憲章は、プロジェクトを正式に承認し、プロジェクトマネージャへ必要な権限を与える文書です。
WBSは、成果物や作業を管理できる単位へ階層的に分解し、見積りや担当設定へつなげます。
憲章=正式承認と権限付与
WBS=何を行うかを階層的に分解
3.PERTは活動の順序と日程を見る
PERTは、活動の前後関係と所要期間を整理し、スケジュールを検討するために用います。
WBSが作業範囲を分解するのに対し、PERTは活動の順序と期間から日程を考えます。詳細計算はFEで補います。
4.ベースラインは承認済みの比較基準
スコープ、スケジュール、コストなどについて承認された計画の基準がベースラインです。
変更要求は、期間・費用・品質・リスクへの影響を評価し、承認手続を経て反映します。担当者だけで直接書き換えません。
5.管理活動は対象で見分ける
| 管理活動 | 主な対象 |
|---|---|
| 進捗管理 | 計画と実績の差、遅延への対応 |
| 品質管理 | 成果物が要求水準を満たすか |
| 調達管理 | 外部から製品・サービスを入手する活動 |
| リスク管理 | 目標へ影響し得る不確実な事象 |
リスクは発生前に特定・評価し、対応方針と責任者を定めて監視します。既に発生した課題とは区別します。
6.ステークホルダと教訓
ステークホルダは、プロジェクトへ影響を与える、又は影響を受ける人・組織です。目的に応じて双方向、プッシュ型、プル型などを使い分けます。
教訓は終結時だけでなく実行中から記録し、終結時に整理・共有します。
7.科目Bでの使われ方
| 事例 | 判断 |
|---|---|
| プロジェクトを正式に始め、PMへ権限を与える | プロジェクト憲章 |
| 作業を階層的に分ける | WBS |
| 活動の順序と期間から日程を考える | PERT |
| 担当者だけで計画基準を書き換える | ベースラインの変更手続を確認 |
| 未発生の不確実な事象へ備える | リスク管理 |
| 終結時に初めて教訓を集める | 実行中から記録していたか確認 |
文書は何を承認・分解するか、活動は何を管理するかで見分けます。
8.どこで補うか
- PERT計算・CPM:FEのプロジェクトマネジメント分野
- サービスマネジメント:「サービスマネジメントの各プロセス」の記事
- リスクアセスメント:「リスクアセスメントの全体像」の記事
- 試験範囲全体:市販参考書
よくある取り違え
| 誤った考え方 | 正しい整理 |
|---|---|
| プロジェクト憲章は作業を分解した文書 | 分解はWBS、憲章は正式に立ち上げる文書 |
| ベースラインは進捗に合わせ随時更新する | 承認済みの比較基準で変更には手続が要る |
まとめ
- プロジェクトは有期性と独自性で定常業務と区別する
- 憲章は正式承認と権限付与、WBSは作業分解
- PERTは活動の順序と期間から日程を検討する
- ベースラインの変更には影響評価と承認が必要
- 管理活動は対象、科目Bでは文書の役割で見分ける
- 教訓は実行中から記録する
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本記事は、2026年8月3日時点のSGシラバスVer.4.1を基準に作成しています。
参考資料
- IPA「情報セキュリティマネジメント試験(レベル2)シラバス Ver.4.1」
- Project Management Institute「Practice Standard for Work Breakdown Structures – Third Edition」
- Project Management Institute「The Charter – Selling your Project」
- Project Management Institute「Lessons learned」
関連する問題
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