重要度:B
問16:コーポレートガバナンスを強化する取組みとして、最も適切なものはどれか。
- A:取締役会の構成を、業務を執行する社内の取締役だけに統一する。
- B:株主への情報開示は、法令で定められた事項に限って最小限とする。
- C:社外取締役を起用し、経営を監督する取締役会の機能を高める。
- D:監査役への報告は、経営陣が必要と判断した事項に限ることとする。
【第16問:正解と解説】
正解:C
・A
業務執行を担う社内取締役だけで取締役会を構成すると、執行から独立した視点による監督、助言及び利益相反の監督を確保しにくい。社内取締役による監督まで否定するものではないが、構成を社内の業務執行者だけへ統一することは、一般に監督機能の強化策とはいえない。
・B
法令で求められる事項の開示は最低限必要だが、ガバナンスの実効性を高めるには、経営方針、リスク、資本配分、取締役会の実効性などについて、株主・投資家が判断できる適切な情報を分かりやすく開示し、建設的な対話につなげることが重要である。
・C
正しい。独立社外取締役を起用し、業務執行から独立した立場による監督、助言及び利益相反の監督を取締役会へ取り入れることは、ガバナンスを強化する取組みである。ただし、人数を置くだけでなく、独立性、専門性、必要な情報提供及び取締役会運営の実効性も確保する必要がある。
・D
監査役等が必要な情報へアクセスできず、経営陣が報告事項を任意に限定できると、監査範囲と判断材料が経営陣に左右され、監査の実効性が損なわれる。監査役等への適時・適切な報告と情報収集の仕組みを確保する必要がある。
重要度:B
問17:H社は新製品の販売方法について、複数の案とその後に起こり得る結果を整理し、発生確率と見込まれる利益から有利な案を選びたい。用いる手法として最も適切なものはどれか。
- A:選択肢と結果を枝状に展開し、確率と利益から期待値を比較するデシジョンツリー
- B:項目を大きい順に並べ、累積比率で重点管理の対象を選ぶパレート図とABC分析
- C:結果に影響する要因を人・設備・材料・方法の系統に整理する特性要因図
- D:複数の専門家へ匿名で質問を繰り返し、意見を収束させていくデルファイ法
【第17問:正解と解説】
正解:A
・A
正しい。デシジョンツリーは、意思決定の選択肢と、その後に起こり得る不確実な事象を枝状に表し、各結果の確率と利益・費用から期待値を比較できる。設問の目的に最も直接適合するが、実際の判断ではリスク許容度、最大損失、資金制約、数値化しにくい要因なども併せて考慮する場合がある。
・B
パレート図とABC分析は、件数、金額、重要度などの大きい項目を把握して重点管理の対象を選ぶために用いる。販売案と将来結果の分岐を表し、確率と利益から期待値を計算する主目的の手法ではない。
・C
特性要因図は、ある結果に影響しそうな原因候補を体系的に整理するために用いる。販売案ごとの結果と発生確率を展開し、期待値を比較する手法ではない。
・D
デルファイ法は、複数の専門家へ匿名で質問を繰り返し、意見や予測を収束させる手法である。確率や影響の見積りを得る補助に使うことはあり得るが、選択肢と結果を枝状に構造化して期待値を比較する手法そのものではない。
重要度:B
問18:I社は業務改善のアイデアを幅広く集めるため、ブレーンストーミングを実施する。進め方として最も適切なものはどれか。
- A:出された案はその場で実現性を審査し、難しい案は記録せずに除外する
- B:発言できる人を役職者に限定し、少数の案を時間をかけて検討する
- C:他人の案への便乗を禁止し、各自が独自に考えた案だけを述べさせる
- D:批判を控えて自由に発言させ、案の量を重ねながら結合や改善も促す
【第18問:正解と解説】
正解:D
・A
その場での批判や審査は発言をためらわせる。評価は案を出し切った後に行う。
・B
参加者を限定すると多様な視点が失われ、幅広い案を集めるという目的に反する。
・C
他人の案への便乗(結合と改善)は、むしろ発想を広げる手段として推奨される。
・D
正しい。批判の禁止、自由奔放、質より量、結合と改善という原則に沿って進める。
重要度:C
問19:固定資産の減価償却と、リース・レンタルの会計上の扱いに関する説明として、最も適切なものはどれか。
- A:土地を含む全ての固定資産は、取得原価を耐用期間にわたって減価償却する。
- B:建物や備品など減価償却の対象となる資産は取得原価を使用期間へ配分し、リースの処理は契約内容や適用基準によって異なる。
- C:一般にリースは短期利用、レンタルは中長期利用を前提とする契約である。
- D:リース・レンタルの支払額は、契約内容にかかわらず常に費用処理し、資産や負債を計上しない。
【第19問:正解と解説】
正解:B
・A
土地は通常、時の経過や使用によって価値が規則的に減少する資産ではないため、減価償却の対象としない。建設中の資産を計上する建設仮勘定なども、使用開始前は通常、減価償却しない。「全ての固定資産」という説明が誤りである。
・B
正しい。減価償却は、建物、機械、備品などの減価償却資産について、取得原価を耐用期間にわたり規則的に費用配分する手続である。リース・レンタルの会計処理は、契約の実質、期間、重要性及び企業が適用する会計基準などによって異なるため、名称だけで一律に判断しない。
・C
一般には、レンタルは比較的短期で不特定の物件を貸し出す形態、リースは利用者が選んだ物件を比較的長期に利用する形態が多い。この選択肢は一般的な期間の説明を逆にしている。ただし、具体的な契約の性質は名称だけでなく実質で判断する。
・D
リース取引では、契約内容と適用する会計基準によって、借手がリース資産又は使用権資産とリース負債を計上する場合がある。短期又は少額などの例外もあり得るため、全てを常に費用処理し、資産・負債を計上しないという説明は誤りである。
重要度:C
問20:BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)の説明として、最も適切なものはどれか。
- A:自社が所有するサーバ機器を、外部のデータセンターに設置して運用すること
- B:ソフトウェアの開発の作業を、人件費の低い海外の企業へ委託すること
- C:経理や人事などの業務プロセスの一部又はまとまりを、外部へ委託すること
- D:自社の従業員を、取引先の企業へ出向させて業務に従事させること
【第20問:正解と解説】
正解:C
・A
自社所有のサーバ機器を外部データセンターへ設置し、場所、電源、空調、回線などの設備を利用する形態はハウジングである。運用業務まで別途委託する場合はあるが、設備の設置場所を借りること自体はBPOの説明ではない。
・B
海外の企業へソフトウェア開発を委託する形態はオフショア開発と呼ばれ、一般にはIT業務を委託するITOの一形態として整理される。契約によってBPOと組み合わされる場合はあるが、この選択肢は委託先の所在地と開発作業を示すもので、BPOの一般的な定義ではない。
・C
正しい。BPOは、経理、人事、調達、顧客対応などの業務プロセスの一部又はまとまりを、外部の事業者へ継続的に委託する形態である。運用だけを委託する場合、改善や企画まで含める場合などがあり、対象業務、責任分担、成果指標、情報管理などは契約で定める。
・D
出向は、従業員が出向先との雇用関係又は指揮命令関係の下で業務に従事する人事上の形態である。BPOでは、受託事業者が契約に基づいて業務プロセスを遂行し、その成果やサービスについて責任を負う点が異なる。

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