重要度:A 論点:担保物権
問29:法定地上権に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。
- A:抵当権設定時に土地と建物の所有者が異なっていても、競売時に同一の所有者となっていれば、法定地上権が成立する。
- B:抵当権設定時に土地が更地であり、その後に建物が建築された場合、土地抵当権の実行によって土地と建物の所有者が異なると、法定地上権が成立する。
- C:土地と建物が同一所有者に属していても、任意売買により所有者が異なるに至った場合には、民法388条により当然に法定地上権が成立する。
- D:土地とその上の建物が同一所有者に属する時に建物だけに抵当権が設定され、その実行により土地と建物の所有者が異なるに至った場合、建物のために法定地上権が成立する。
【第29問:正解と解説】
正解:D
・A
【選択肢解説】誤り。土地と建物が同一所有者に属していることは、抵当権設定時に必要である。設定後に同一所有となっても要件を満たさない。
・B
【選択肢解説】誤り。抵当権設定時に建物が存在していることが必要であり、更地に土地抵当権を設定した後で建物が築造された場合には、原則として法定地上権は成立しない。
・C
【選択肢解説】誤り。民法388条は抵当権の実行によって土地と建物の所有者が異なるに至った場合の規定であり、任意売買による分離には当然には適用されない。
・D
【論点】法定地上権の成立要件。【選択肢解説】正しい。土地または建物の一方だけに抵当権が設定された場合も含め、設定時に土地・建物が同一所有者に属し、抵当権の実行により所有者が異なるに至れば、建物のために法定地上権が成立する(388条)。
重要度:A 論点:担保物権
問30:抵当権消滅請求に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。
- A:主たる債務者または保証人が抵当不動産を取得した場合には、その者も抵当権消滅請求をすることができる。
- B:抵当不動産の第三取得者は、抵当権の実行としての競売による差押えの効力が発生する前に、登記をした各債権者へ所定の書面を送付して抵当権消滅請求をすることができる。
- C:停止条件付で抵当不動産を取得した者は、その停止条件の成否が未定である間でも、抵当権消滅請求をすることができる。
- D:債権者が所定の書面の発送日から2か月以内に競売を申し立てなければ、他の債権者の対応にかかわらず、直ちにすべての抵当権が消滅する。
【第30問:正解と解説】
正解:B
・A
【選択肢解説】誤り。主たる債務者、保証人およびこれらの承継人は、抵当権消滅請求をすることができない(380条)。
・B
【論点】抵当権消滅請求の主体・時期・手続。【選択肢解説】正しい。第三取得者は競売による差押えの効力発生前に請求し、登記をした各債権者へ383条所定の書面を送付する必要がある(379条、382条、383条)。
・C
【選択肢解説】誤り。停止条件付第三取得者は、その停止条件の成否が未定である間、抵当権消滅請求をすることができない(381条)。
・D
【選択肢解説】誤り。2か月は債権者が書面を受領した時から起算する。また、抵当権が消滅するには、登記をしたすべての債権者の承諾またはみなし承諾があり、第三取得者が承諾された代価・金額を払い渡しまたは供託することが必要である(384条、386条)。

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