宅地建物取引士 権利関係 択一式(応用) 第3問〜第4問|総則

重要度:A 論点:総則

問3:時効に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはいくつあるか。
ア 占有開始の時に善意かつ無過失であった占有者は、所有の意思をもって、平穏かつ公然と占有を継続した場合、その後悪意となっても、10年間の占有により所有権を時効取得することができる。
イ 債権は、債権者が権利を行使することができることを知った時から10年間行使しないときは、時効によって消滅する。
ウ 裁判上の請求があった場合、時効の完成は猶予され、確定判決によって権利が確定したときは、時効は更新される。
エ 時効の利益は、時効完成前であっても、あらかじめ放棄することができる。

  • A:一つ
  • B:二つ
  • C:三つ
  • D:四つ
【第3問:正解と解説】

正解:B

・A
【選択肢解説】正しいものは二つであるため、「一つ」は誤り。

・B
【論点】取得時効・消滅時効・完成猶予と更新・時効利益の放棄の総合。【考え方】各記述の数字・判定時点・制度の可否を個別に検証する。【選択肢解説】ア:正しい。所有の意思をもって平穏かつ公然と占有することが必要であり、善意無過失は占有開始時に判定するため、途中で悪意となっても10年で足りる。イ:誤り。「知った時から」の期間は5年であり、10年は「権利を行使できる時から」の客観的起算点の期間。ウ:正しい。裁判上の請求=完成猶予、確定判決=更新(新たに10年進行)。エ:誤り。時効の利益は完成前にあらかじめ放棄することができない(債権者による放棄の強要を防ぐ趣旨)。以上により正しいものはア・ウの二つ。

・C
【選択肢解説】「三つ」は誤り。

・D
【選択肢解説】「四つ」も誤り。


重要度:A 論点:総則

問4:成年被後見人Aは、成年後見人Bの同意を得ずに、Cとの間でA所有の甲土地を売却する契約を締結した。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。

  • A:Cが、Aが成年被後見人であることを知らなかった場合であっても、本契約の取消しは妨げられない。
  • B:本契約は、A・Bのいずれからも取り消すことができる。
  • C:本契約が日用品の購入その他日常生活に関する行為であった場合には、Bの同意の有無にかかわらず取り消すことができない。
  • D:Aは、Bの同意を得ていたときは、本契約を単独で有効に締結することができた。
【第4問:正解と解説】

正解:D

・A
【選択肢解説】正しい(=正解肢ではない)。制限行為能力者の取消しは相手方の善意悪意を問わず認められる(詐欺取消し等とは異なる)。

・B
【選択肢解説】正しい(=正解肢ではない)。取消権者は本人(成年被後見人)および保護者(成年後見人)等である(120条1項)。

・C
【選択肢解説】正しい(=正解肢ではない)。日用品の購入その他日常生活に関する行為は、成年被後見人が単独でしても取り消すことができない(9条ただし書)。

・D
【論点】成年被後見人の行為能力。【考え方】被保佐人・被補助人と異なり、成年被後見人の法律行為は、保護者(成年後見人)の同意があっても単独では確定的に有効とはならず、同意の有無にかかわらず取消しの対象となる。【選択肢解説】誤り。これが正解肢。


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