重要度:A 論点:限定承認・法定単純承認
問114:相続の承認に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。
- A:共同相続人が数人いる場合、各共同相続人は、他の共同相続人の同意を得ずに単独で限定承認をすることができる。
- B:共同相続人が数人いる場合の限定承認は、共同相続人の全員が共同してしなければならない。
- C:相続人が相続財産の一部を処分した場合は、保存行為としてしたときであっても、必ず単純承認をしたものとみなされる。
【第114問:正解と解説】
正解:B
【解説】
・A:誤り。共同相続の場合の限定承認は、共同相続人の全員が共同してしなければならない。
・B:正しい。共同相続人が数人いる場合、限定承認は全員が共同して、原則として自己のために相続開始があったことを知った時から3か月以内に、相続財産の目録を家庭裁判所へ提出してしなければならない。
・C:誤り。相続財産の処分は原則として法定単純承認事由となるが、保存行為や民法602条の期間を超えない賃貸は除かれる。
重要度:A 論点:共同相続における権利承継と登記
問115:Aが死亡し、相続人が子Bと子Cの2人である。Aは遺言により甲土地をBに単独で相続させたが、Bは所有権移転登記をしていなかった。その後、Cが甲土地の2分の1の持分をDに売却し、Dが登記をした。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。
- A:Bは遺言により甲土地全部を取得しているため、登記がなくても甲土地全部の所有権をDに対抗することができる。
- B:Dは登記を備えたため、Bの法定相続分に相当する2分の1の持分を含め、甲土地全部の所有権を取得する。
- C:Bは、自己の法定相続分に相当する2分の1については登記なくDに対抗できるが、法定相続分を超える残り2分の1については登記なくDに対抗できない。
【第115問:正解と解説】
正解:C
【解説】
・A:誤り。相続による権利承継でも、法定相続分を超える部分については、登記なく第三者に対抗することができない。
・B:誤り。DがCから取得して登記できるのは、Bが登記なく対抗できない法定相続分を超える部分に相当する持分であり、甲土地全部ではない。
・C:正しい。相続による権利承継は、法定相続分を超える部分について、登記その他の対抗要件を備えなければ第三者に対抗できない。【試験対策】相続と登記は「法定相続分までは登記不要、超える部分は登記必要」と整理する。
重要度:B 論点:特別受益・寄与分と10年
問116:遺産分割における特別受益及び寄与分に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。
- A:相続開始から10年を経過した後にする遺産分割では、原則として、特別受益及び寄与分を考慮した具体的相続分ではなく、法定相続分または指定相続分によって分割する。
- B:相続開始から10年を経過すると、共同相続人は遺産分割そのものを請求することができなくなる。
- C:相続開始から10年以内に家庭裁判所へ遺産分割を請求していても、実際の分割時に10年が経過していれば、特別受益及び寄与分は一切考慮されない。
【第116問:正解と解説】
正解:A
【解説】
・A:正しい。相続開始から10年経過後の遺産分割では、原則として特別受益・寄与分に関する規定は適用されず、法定相続分または指定相続分による。ただし、10年以内に遺産分割請求をした場合などには例外がある。
・B:誤り。10年を経過しても遺産分割を請求すること自体はできる。制限されるのは、原則として特別受益及び寄与分を反映した具体的相続分による分割である。
・C:誤り。相続開始から10年以内に家庭裁判所へ遺産分割請求をした場合は、10年経過後でも特別受益・寄与分を考慮できる例外に該当する。

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